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65 第二次大戦機の最大速度等が文献によって微妙に食い違っている時がよくありますが、これは一体どのような事情によるものでしょうか?
さと

  1. 一つの型式で複数の計測データが存在する場合(よくあります。広く出回っているデータが正しいとは限りません)、マイル、ノットの換算がいい加減な場合(これもよくあります。ちょっと頭が悪く見えます)、実はその型の計測データが無い為に別の型のデータをそのまま流用している場合(軍の公式データもやっていますが、ライターがでっち上げてはいけません)などがあります。データの出所を洗うのが一番ですが、修行を続けると「何が何キロ出ようと、一向に構わない」という心澄んだ境地に至れます。がんばりましょう。
    BUN

  2. 同型機でも、メーカーで測ったのと軍で測りなおしたのとでは、たいてい数字が違うようですね。BUNさんが以前紹介されていた零戦二一型のように、同型機なのに途中で速度が向上している例もある。まあ、いろいろとそれぞれの事情があったのではないでしょうか。
    いずれにせよ、同型の中の任意に抽出した別々な機体を、別々なパイロットが操縦して、全く同じ速度になるというのも、考えにくいではないですか。


  3.  機械なんだから、それぞれの個体差があって当然じゃないでしょうか?外れの
    奴だと遅いだろうし・・・ 
    tackow

  4. データの換算上の誤り、あるいは誤植等は論外とします。機材のばらつきを除外視する為、同一の機体を同一の燃料で運用した、と仮定しましょう。
    この場合でも依然として不確定要素は除かれていません。
    飛行機の最大水平速度は大気密度の函数とも言えますが、同一高度であっても気温によって大気密度は変化し、また試験飛行を行う程度の空域においてもさえ(対流により)密度は必ずしも均一と仮定できない不安定さを有しているのが大気です。
    又、同一機体であっても(燃料消費による)機体重量と重心位置の変化に伴い、水平飛行を維持するための抗力も変化することでしょう。

    こう考えると、むしろ最大水平速度の記録値に多少の食い違いが見られるのは自然なことと言えるのではないでしょうか。

    また複数の数値を比較する場合、ある計測値がどのような条件下で記録されたかを検討しないとあまり意味がありません。

    (試験飛行には標準ピトーというものを使って対気速度計の誤差を測定し、指示速度と実際の対気速度の対応表を作成しますが、大戦中に記録された水平最大速度として流布している数値のなかには、運用中に対気速度計の針を読み取っただけというような信頼性に乏しい感じのものも混じっているかもしれません。)

    みなと

  5. 基本的に軍用機の最大速度というのは、競速機とは違い、大体の目安としての値であって、それ程精密に計測する必要のあるものでは無かったのです。公式には計測していない、と思われる型式が幾つも見られるのはその為でしょう。
    BUN


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