488 |
前間孝則さんの著作や、この掲示板を見るにつけ、大戦中の日本と米国の技術力の格差(排気タービンやVT信管、原爆、気密室の実用化etc)のあまりの違いに驚いています。 そこで質問なんですが、山本五十六や井上成美、石原完爾らはこれらの技術力の格差についての認識はあったのでしょうか? 「日本と米国では生産力に格差がある、だから戦争に負ける(負けた)」という言葉の裏には技術力に格段の格差があるという認識があったのでしょうか? はつせ |
- 最後の行が変でした。全体的に何が言いたいのか不明瞭ですね。すいません。
「国力に段違いの格差がある」という言葉には、生産力の格差の他に、技術力にも格差があるという認識が、日本の指導者たちにあったのかどうか?というのが質問の趣旨です。
はつせ
- 陸海軍ともに技術力の格差について基本的な認識はありました。
劣っているという認識がある為にドイツ、アメリカからの技術輸入が熱心に行われています。陸軍でさえ戦時中の航空本部の技術レポートの中に日米の技術水準は航空エンジン開発の分野で総合的に三年程度の遅れがあるとの認識をはっきりと書き記しています。
数年の技術格差を認識している事が対米戦を諦めることに直接結びつかないのは、その技術格差が大きく影響しない様々な条件を想定して戦争計画が立てられているからです。
石原莞爾のような特殊な人物はさておき、航空本部の要職を経験している山本、井上両提督に日米の技術格差についての認識が存在しなければ技術行政は出来ませんし、特に山本五十六は日本の海軍航空への貢献度という点から見れば、航空本部時代に盛んに行った各分野への技術導入と民間企業への啓蒙、説得活動の成果のほうが、連合艦隊司令長官時代よりもはるかに大きかったと言えるかもしれません。
BUN