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過去ログQ188と関連しておりますが、なぜ各国とも陸海軍は仲が悪かったのでしょう? 同じ祖国を守るのだから一致団結すればより強い組織ができるハズなのに。お互いやっかみがあるんですかね? そう考えれば陸自と海自も仲が悪いのでしょうか? また、組織上、空軍がある場合はどうなのでしょうか? 紺バットマガジン |
- 児島襄の「誤算の論理」に拠れば、日本程にいがみ合う例は珍しいそうです。まあ、日本人が調べたからそう見えたのかもしれないけど。
陸軍に言わせると食い物の恨みというのが何処の国でも有るそうです。後、日本の場合、日露戦役迄ずっと海軍は従属的な立場に甘んじてきて、日露戦役の後力を得始めたので陸軍は面白くなかった様です。
Mk
- 限られた軍事予算、軍需生産力といった資源をどのように陸軍、海軍といった各組織に配分するかという問題をめぐって意見対立が生じるのは当たり前です。そして、経済力、生産力のパイが小さい国ほど、組織間の資源配分をめぐり熾烈な争いが行なわれるということでは。
ドイツのように圧倒的に陸軍中心で海軍が小さい国、それに経済力等のパイが巨大なアメリカといった各国と日本の事情とを比較する必要もあると思いますが。
ちなみに、ドイツでも陸軍とナチス(武装SS)との間に資源配分や指揮権をめぐる争いがあったりするわけで。
アリエフ
- 陸海軍の仲が悪い国が普通でも、DB-601のライセンス生産権を陸海で別々に買った(ヒトラーに日本の陸海軍は仇同士か、と言われたそうです)り、ブローニングM-2のコピーを別々に、しかも微妙に口径まで違うのを生産してた国は日本ぐらいではないでしょうか。
蛍菜
- 陸軍が仏式から改めドイツに範を取り、片や海軍は万事英国式、という思想の違いもあったのではないでしょうか。
Sampon
- もう一丁、薩の海軍、長の陸軍という藩閥の対立も当然あったでしょう。
Sampon
- 上の二つは日本の特殊例です、もちろん(すみません、質問をよく読んでなくて)。確かMkさんの引用された児島襄の本に書いてあったかと思うのですが、海軍は遠洋航海などで外国に行く機会が多くてハイカラ(当然女性にもてたりもする)、陸軍はそんな海軍に反発を持つ、という関係はどの国でもあったことでしょう。
Sampon
- 陸海軍の対立の激しさを個別のかなり脚色されたエピソードを採り上げて単純に論うよりも、陸海軍が最も激しく対立した点は何処なのか、逆に陸海軍が協同できた分野は何なのか、といった視点で眺めた方が得るものが大きいように思います。
BUN
- 各国を単純に比較することはできないけど、陸海軍等組織間の戦略方針の違いや政治権力への志向も関わってくるんでは。
例えば、ドイツの武装SS及びゲーリングの空軍省なんてナチスの影響力をバックにして、資源や最新兵器の優先配分に便宜を図ってもらおうとするなど、軍全体の作戦運営に介入している。国防軍、特に陸軍としては些か目障りな存在でもあったし、ヒトラーの対ソ戦構想なんて無謀であったわけだが、かといって正面から反発するわけにもいかなかった。
こういうケースも仲が悪いといううちには入らんのかな(特に両組織の上層部において)?
だけど、日本もドイツも前線や現場では上層部の対立に関係無く、協力し合わないとやっていけないわけ。
アリエフ
- また、特に戦略策定や兵器開発をめぐっては、例えば陸軍の方針を海軍が横目で見ていて文句をつける、あるいは同調せずに別のやり方で行くというような組織の違いによる客観的視点が保てることも考えなくてはならない。そのため、どうしても組織間対立や論争が生じるわけだが。
でも、特定の組織の中で客観的、批判的意見が通りにくいということが結構あるからね。一致団結というが、特定方針に凝り固まっていればかえってマイナスになることもある。
兵器開発において陸海両軍が同種の輸入兵器を元にしていても、開発・生産の手法が陸海軍で考え方が異なり、それぞれに見合ったやり方を選択することはリスク分散の見地からすると必ずしも間違っているわけではない。
アリエフ
- 米海兵隊員の言葉ですが
「空軍はすぐどっかに行ってしまい、陸軍は俺達の後から来る、海軍は俺達と一緒にいるから友軍だ」と言う冗談めかした言葉があります。
まあ、単純に考えて、国が軍備に回すリソースは限られたもの、それをお互いに取り合う以上仲がまるで夫婦の様に良いという訳には行かないのでは無いでしょうか?
ましてや米軍なんか士官学校同士の対立意識つーものもあるでしょうし。
また、仲が悪いというほどではないにしろ、各軍間の競争意識っつー物もある程度は必要なんでは無いでしょうか?
ooi
- 空軍はどうなのか、との質問については、英国空軍の誕生には陸海軍の航空兵力を巡る対立を緩和させ、航空兵力を合理的に運用する目的で航空省と空軍が設立されたという側面があります。第一次世界大戦では総力戦を経験せずに済んだ日本で、対米開戦後に第一次大戦時の英国と同じように軍需省が設立され、陸海軍航空統一への検討が本格的に考えられ始めた所が面白いですね。
BUN
- 身内のはずなのに仲が悪い組織というのは私も関心を持っていました。余り回答になっていませんが、自衛隊に関して
仲が良い例?
防衛大学では1,2年は陸海空共通と聞きます。だから卒業後も自衛隊上層部では同期的連帯感があって結構良いのではと推測します。新聞記事ではこれまで陸海空別に方面隊を編制していたのを近い将来、統合した方面隊にするとか書いてありました。
仲が悪い例?
空自と陸自はわざわざ別種の迷彩服を使っている事。
地対空機関砲で陸自は35ミリのL90と87式自走対空機関砲、空自と海自の基地防空隊は20ミリ弾のVADSを使っていること。階級章の形が陸自と空自は同じ形で色違いなだけだが海自は著しく異なる事。
仲が悪い例とは大げさかもしれませんが、共通化した方が良いのではと思います。
自衛隊では内輪もめとは別に、警察・海保との対立が有るなと原発警備や不審船対処に関する報道を見ていると思いました。
もぐら号
- 戦前の日本に関して云えば、陸海仲が悪くなったように見えるのは、太平洋戦争に入って物資の配分合戦を始めてからで、それまでは双方とも別予算の(統帥上も)互いに独立した軍隊との認識が強く、目立った軋轢は無かったように見えます。
あるめ
- 仲が良い例?
>防衛大学では1,2年は陸海空共通と聞きます。だから卒業後も自衛隊上層部で>は同期的連帯感があって結構良いのではと推測します。新聞記事ではこれまで陸>海空別に方面隊を編制していたのを近い将来、統合した方面隊にするとか書いて>ありました。
海だけは「わが道を行く」のように見える。
海兵出OBの口出しも強い。(現在は高齢化が進み前ほどではないかも)
某棒大教授談
「伝統墨守唯我独尊」
>仲が悪い例?
>空自と陸自はわざわざ別種の迷彩服を使っている事。
同意。
>階級章の形が陸自と空自は同じ形で色違いなだけだが海自は著しく異なる事。
>仲が悪い例とは大げさかもしれませんが、共通化した方が良いのではと思います。
そのかわり、海J士官の階級章は、ほぼ全世界の海軍(たぶん船乗りにも)に通用するはずです。
海保士官もわざわざ、海J式に変えました。
なんでも立入検査してて外国の船乗りから「日本独自の階級章じゃ、どの位の偉さかさっぱりわからん。」なんて言われてしまったらしい。
ちなみに米海軍大佐=英海軍大佐=1等海佐=2等海上保安監=商船船長は基本的に同じ階級章(4リング)です。(米海軍は陸空軍に似たイーグルの階級章も使ってますが)
また、商船を除くとどの組織も大型艦(船)のキャプテンも4リングオフィサーが多いようです。(商船は大きさが関係なく船長は4リング)
というか英語では海軍大佐は、そのものずばり「キャプテン」ですね。
艦長という役職を表す言葉が階級名になったのでしょう。
>自衛隊では内輪もめとは別に、警察・海保との対立が有るなと原発警備や不審船>対処に関する報道を見ていると思いました。
それは言えてますな。
SAW
- 余談
ちなみに「宇宙艦隊」の階級章も海Jと基本的に同じです。
金筋が○や●になってるだけです。
ピカードは大佐ですので4リングの代わりに○が4個の階級章です。
そしてやはり大型艦の艦長です。
スタッフに海軍に関する知識を持った人がいるのでしょうが、言い換えれば、船乗りの世界は国内よりも国際基準に合わせる気風が強いということを示しているように思われます。
SAW