その映画に出てくる浅間山荘事件が日本の新左翼運動の大きな転換点であり、その後、新左翼運動の過激化に多くの学生がついていけなくて学生運動が退潮する一方、連合赤軍等、少数精鋭の過激派組織による爆弾テロやハイジャック事件による本格的武装闘争が起こってきます。
浅間山荘で過激派が用いた武器は猟銃やライフル銃といったもので、国内で奪うなどして手に入れたものです。
また東大安田講堂などの学生紛争では、鉄パイプに手製の火炎瓶が主に使われていました。浅間山荘以後も、中核派対革マル派といった過激派同士の内ゲバでよく用いられていましたが、基本的に素人でも入手、製造できる程度のものです。
で、浅間山荘事件の後、反日武装戦線狼といった尖鋭的なグループが企業連続爆破事件を起こすわけですが、彼らの爆弾作成方法のテキストが「腹腹時計」であり外国の文献も参考にしたようです。一方、連合赤軍は日本を脱出しパレスチナに渡っていますが、彼らはアラブゲリラの他、西独赤軍とも交流があったようで、パレスチナで軍事訓練を受けたり、テルアビブ空港乱射事件を起こしています。
このように過激派といっても中核派から連合赤軍まで様々であり、相互に対立したりして一枚岩ではないわけですが、パレスチナにおける連合赤軍となると、アラブゲリラとかなり結びついてますね。
ただ、日本国内で爆弾テロやハイジャックを起こした、国外脱出組（連合赤軍、よど号事件で北朝鮮に渡ったグループ）と関係のあるグループが警察によって徹底的に取り締まられたから、日本国内での武装闘争はやりにくい状況にあったわけだが。
アリエフ

アリエフさん、それ、連合赤軍じゃないですよ・・・。
ＢＵＮ

何点か修正
よど号で北朝鮮に渡った→「よど号事件で北朝鮮に渡った」、旅客機のよど号は韓国の金浦空港に降り北朝鮮には行ってないので。
（パレスチナに渡った）連合赤軍→「日本赤軍」、浅間山荘事件起こした連合赤軍から重信房子などが分離し海外に活動拠点を求めたのが日本赤軍。よど号事件のグループもこの一派。
反日武装戦線狼→「東アジア反日武装戦線狼」
新左翼運動の経緯・歴史などについては、警察白書などの本を見て下さい。立花隆の「中核対革マル」という本に、６０年安保闘争の頃からの学生運動、新左翼運動の団体の離合集散の経緯が書いてあり参考になる。
アリエフ

よど号は最終的には北朝鮮に行ってるはずですよ。
乗客の代わりに運輸政務次官が身代わりになって
平壌まで行ってませんでしたっけ。
SAW

　当時の新左翼セクトは基本的に、反米反ソですからねえ。基本的に助けてくれる外国がないんです（ＭＬ派なんかは一時中国筋の援助を受けていたようですが、大衆運動路線ですから、武器もらってもしかたがないでしょうし）。

　連合赤軍など国内で活動を続けていた組織の武器は、盗んだ猟銃、独自につくった手製爆弾程度で、外国の援助があったとは考えられません。

　例外はアラブや北朝鮮にいってＰＦＬＰや北朝鮮政府当局の庇護下に入った赤軍国際派の人たちだけでしょう。パレスチナいった人達はキチンとした軍事訓練を受けています。
カンタニャック

本題から少々ずれますが、基本的なことなんでチョイと突っ込みを。
よど号は一度韓国の金浦空港に着陸してますが、これは北朝鮮のように見せかけて犯人をだまそうとしたためです。
ところがなんと空港に米軍機が駐機していたため、あっさり犯人側にばれ、結局人質全員と山村新治郎運輸政務次官が入れ替わり、再び離陸、最後は北朝鮮に入国してます。
あと、犯人グループは別に国外脱出を狙ったのではなく、北朝鮮で軍事訓練を受け「世界革命」の拠点（笑うポイントではなく、彼らは本気ですな）とするつもりでした。
アナーキャ

さらに本題からはずれますが、当時北朝鮮の空港でボーイング７２７のエンジンを止めた時、再始動できるのかどうかをマスコミが騒いでいました（たしかエアスターターが必要と言っていたような）。羽田に帰って来た時見事な着地を決めたI 機長はその後、妙なスキャンダルに沈み、身代わり新治郎は非業の死を遂げで、よど号外史も意外性に満ちています。
SHI

　成田空港闘争等で過激派がたまに使う迫撃砲（多分自家製）は、出来が良ければ車一台ぶっ飛ばすくらいの破壊力はあるみたいですね（一時期警察が過激派取り締まりのビデオかＣＭで放映していた）。
　迫撃砲自体はぶっちゃけた話、底にクギ（撃針）を打った筒（砲身）と底板と脚があれば作れる兵器です。後はまともに飛んで爆発する砲弾が作れるかどうかでしょうが、鉄パイプに爆薬詰めて着発信管付けるだけでもそれなりの威力は期待できます（今の迫撃砲の原型となったストークス砲は円筒型無翼弾だった）。狙い通りに飛んで落ちてくれるかどうかわからないだけで（笑）
ブラック・タロン

そういえば、成田では、弩も摘発されましたね。
外国の援助があればもうすこしマシな武器があったかと。

カンタニャック