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軍事関係と関係ないと承知しておりますがどうしても知りたい事なので敢えて投稿致します。 捕鯨関係の事なのですが国際捕鯨委員会に捕鯨国が加盟する事のメリットは何でしょうか? 又、脱退する事のデメリットとは何でしょうか?又、それとは逆に反捕鯨国のメリット、デメリットは何でしょうか? 常識的に見ても反捕鯨国に作為を感じるのですが反捕鯨国は何故捕鯨に反対するのでしょうか? 伊号 |
- 日本が頑張ってるように、IWCも反捕鯨で固まってるわけじゃありません。
捕鯨国の加盟は捕鯨側の得票を1増やす効果もあるんですよ。
特に今回、議題によっては(無記名投票なら)捕鯨側の方が勝っちゃうかも、と言われてるくらい
割と勢力拮抗しつつあります
勝井
- http://luna.pos.to/whale/jpn.html
捕鯨の歴史や捕鯨に対する日本の姿勢はこのHPを隅まで見ればおおよそ判るかと思います。
jas1
- 南洋諸島の島嶼国がかなり賛成に傾きつつありますからね。彼らに取っては村一つが何日も喰いつなげる重要な食料ですし、今回のIWC総会では南太平洋を捕鯨禁止区域にするという話もありますから。(グリーンピースさんのいうところには、これらの国々は日本のODAに吊られて賛成に回っている、とのことですが)
勝井氏のおっしゃられる議題というのはまあこんな感じで。
居眠り将軍
- ご存知とは思いますが国際捕鯨委員会の設立目的は「科学的データに基づいた捕鯨の管理」で「捕鯨の廃止」ではありません。最近はこの点が歪められているように思いますが。
それから、「軍事関係と関係無い」とおっしゃってますが微妙に関係ありです。そもそも反捕鯨運動は70年代はじめから顕著になってきましたが、これは60年代後半のヴェトナム反戦運動という「市民運動」に悩まされていたアメリカ政府が運動のはけ口をずらすために「国民の贖罪意識をくすぐる」新たな思想として環境保護思想を持ち出し、中でも特に「贖罪意識」がくすぐられ(「鯨油」目当てに欧米人がマッコウクジラ等を乱獲し数が激減した、日本が主に取っていたミンククジラは減少していない)、なおかつアメリカの国益に何ら影響の無い(いまさら「鯨油」なんて要らない)ネタとしてクジラ保護思想を広めたという説をどっかで聞いたことがあります。
ジョン・ウェイン
- > 4 「ヴェトナム反戦運動という「市民運動」に悩まされていたアメリカ政府が運動のはけ口をずらすために…」というのは、おそらく違うと思います。
時系列的にはベトナム戦争の終結によって運動テーマを見失った市民運動家の一部が、70年代後半に反捕鯨に流れましたが、それはベトナム戦争終結後のこと。メリカ政府の陰謀と言うより、市場を失った市民運動家の新市場開拓運動と見るべきでしょう。もちろん、絶対反政府運動化しない「反捕鯨運動」はアメリカ政府にとって都合のいい市民/環境/自然保護/運動であることも確かです。もっともこの点は、我が国の捕鯨を守れ運動が農水省にとって都合のいい運動であるということと似たようなもんですが。
カンタニャック
- ↑おっしゃる通り、時系列がずれてますね。もしかしたら、「ヴェトナム戦争で米軍の行った環境破壊から目をそらすため」だったかもしれません。…すみません、うろ覚えなもので…
ジョン・ウェイン
- ↑
http://luna.pos.to/whale/jpn_hori.html
ここの「70年代初めの米国反捕鯨運動の推移 」ってのを見てもらえばわかるけど時系列はずれてないですよ。反戦市民運動が反捕鯨に流れてから米国が反捕鯨に傾いたのではなく米国政府の方が明らかに先です。ジョン・ウェインさんが”4”で仰ってる通りだと私は思いますが。
ちなみにミンククジラは減少していないどころかかなり増加しており本来保護すべきシロナガスクジラの食料を奪う結果になっており、結果シロナガスクジラの数が全く増えていないとの事。自然保護って人間の思う様にはいかないもんですね。難しい問題です。
jas1
- ↑jas1さま、フォロー感謝です。
ジョン・ウェイン
- 皆様回答有難うございます。
数年前アイスランドが委員会を脱退し、再加入をを申し入れていますが反捕鯨国の反対に逢い投票権の無いオブザーバー扱いとなっていますが委員会を脱退した国が受けるデメリットは何でしょうか?
又、加入国が捕鯨委員会を脱退するとどうなるのでしょうか?
伊号
- > 7
ええと、反捕鯨運動ではなく、ベトナム戦争と反戦運動の時期の方の問題です。
簡単な年表を作るとこんな感じです。
ベトナム反戦運動は1965年ごろから盛り上がりを見せ68年頃に頂点に達しました。そして68年、いわゆるテト攻勢をはじめとする北の攻勢や、アメリカ国内をはじめ同盟諸国で広がるベトナム反戦運動によって、ジョンソン大統領は、北爆の全面停止を表明。69年1月からパリ和平会談開始、69年7月にはニクソン新大統領が米軍撤退,南ベトナム軍の強化を骨子とするグアム・ドクトリンを発表、翌70年から米軍の本格撤退を開始。その後カンボジア・ラオス作戦、北爆再開などの揺り戻しはあるものの、南ベトナム駐留米軍は着実に減少、73年1月のパリ協定締結により、73年3月には米軍撤退完了。
さてベトナム反戦運動がアメリカでも日本でも世界でも、一番盛り上がったのは68年前半でしょう。69年以降のアメリカはこの戦争からどう降りるかしか考えていません。その後は、ベトナムの最前線に配置されるアメリカ兵数や徴兵数も減少に向かい、カンボジア侵攻時など一時的な揺り戻しはあるものの、反戦運動も勢いを失っていきます。
歳がばれちゃうんでいいたくないんですが、私は68年3月にジョンソン大統領が大統領選挙不出馬と部分的北爆停止宣言出した時点で、ああこの戦争もアメリカの負けで終りだなと思いました。まあ、これは少々おっちょこちょいな奴ですが、大衆運動としてのベトナム反戦運動は68年から退潮をはじめ、70年の段階で大衆運動としてのベトナム反戦運動は終わったといっていいと思います。もちろんその後も日米ともに左翼運動としてのベトナム反戦運動は続きますが、アメリカの草の根市民運動家のテーマは、アメリカにとってのベトナム戦争の終わりが見えてきた70年頃にはまず環境運動や自然保護運動、その一環としての反捕鯨運動などに向かっていきます。
ご紹介いただいたHP、内容的には同意出来る点も多い興味深い論考だと思いますが、ベトナム戦争伝々の部分はいかにもな陰謀史観だし、時系列的にもどうかなあと思います。環境自然保護運動の中でアメリカ政府と大企業にもっとも害がないものを応援したという主張の方は、説得力を感じましたが、それだけにしてほしかったなあ。
なお、私は、合理的捕鯨は支持、捕鯨反対派に喧嘩売るだけの自己満足は無意味派です。
カンタニャック
- > 9
IWCを脱退すると、IWC加盟国との間での鯨の取引が出来なくなります。
脱退国であるノルウエーの鯨を加盟国である日本は買えません。
そのほか、国際的な漁業問題の会議などで、国際機関を無視し略奪的な漁業をおこなっているという非難を受ける可能性が高まり、民間団体による商品のボイコットや場合によっては経済制裁を売る可能性すらあります。日本の計算としては、IWCを脱退して数百頭の鯨を取っても、アメリカで日本商品排撃キャンペーンが起きれば遙かに損という所でしょう。
カンタニャック
- IWCが今のまま『捕鯨国と反捕鯨国(&環境原理主義勢力)のエンドレス・ワルツ』の場であり続ける場合、「今のIWCでは『科学的データに基づく捕鯨の管理』など不可能であり、国際機関としての存在意義を為さない」として、一部捕鯨国から新しい国際機関を作ろうとする動きが出る可能性は否定できません。で、IWCとの二重状態に陥ると・・・
まぁ、日本からそんなことを言い出すことはまずないと思いますが。
ブラック・タロン
- 結局今回のIWC会議も相変わらずの状態でしたね。科学委員会はまともに機能しているようですが本会議の方は...。
jas1
- > 13
同感です。
カンタニャック
- 皆様御意見有難うございます。
アメリカと並んで反捕鯨国の代表的勢力であるイギリスはどのような立場から反捕鯨を唱えているのでしょうか?
又、国際捕鯨委員会は国連機関のような物でしょうか?具体的にどのような組織なのか御教示ください。
伊号
- IWCのウエブサイト
http://www.iwcoffice.org/
日本語での簡単な説明。
http://www.city.shimonoseki.yamaguchi.jp/iwc/iwc/a_iwc_j.html
イギリスの立場はアメリカと同じでしょう。
イギリス政府の漁業機関のサイトを見つけらえなかったので取りあえず、マーレー漁業大臣。
http://uk.fc.yahoo.com/020520/46/cza0u.html
あとは、ネットでIWC 捕鯨 whale whaling などをサーチすれば、様々な意見をチェック出来ると思います。ただし、日本語サイトと英語サイトの落差を見るにつけ暗〜い気分になりますね。
カンタニャック
- ジョン・ウェイン殿
4.のコメントを読んで思ったんですが、権力者(このことに関しては米国)のやることで肩身が狭くなっちゃうんだから困ったもんですなー。
呂−666