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くだらない質問だと思われる方がいらっしゃると思いますがお許し下さい。外国へ派遣 される軍人(戦時)の場合入国手続きはどうするのでしょうか?具体的には湾岸戦争時の 多国籍軍や戦後派遣された海上自衛隊員です。奇襲攻撃なんて場合はもちろん手続きなど 言っていられないのはわかりますが、湾岸戦争では開戦までわりと時間がありましたし。 それと在日米軍の軍人さんはどうしているのでしょうか? 裕 |
- 軍艦乗員の場合、外国での入国審査というものはありません。それは外国の海軍が日本に来た場合も、日本の自衛艦が外国へ行く場合も同じです。入港先の国家が、入港する軍艦の入国を認めた段階で乗員の入国も自動的に認められます。
陸軍、空軍の場合も同様だと思いますが、細部は存じません。ただ常識的に言って、軍事行動または共同演習の目的の為、相互の政府間で同意の上軍隊を派遣する場合は、兵士個々に対する入国審査というものはありえない・・・入国審査の目的は、自国に不利益な人間、違法な手段で入国する人間の取締りでありますから、政府が雇用(又は徴用)した兵員を、政府の責任で送り込む以上、送り込む先での入国審査は不要と言えるのではないでしょうか。
なお、海上自衛隊隊員が艦艇に乗って外国へ行く場合、パスポートではなくIDカードという物を交付されます。これは該当の航海のみを対照とする言わば「簡易パスポート」で、帰国次第外務省に返納します。
また日本の場合、税関検査については原則として書類審査のみ、検疫は出国地・経由地により、また積荷の状況により実際の検査が実施される事があります。税関検査については、外国海軍の艦艇乗員による麻薬・拳銃の密輸事例がありますが、御存知のとおり、軍艦内は治外法権が認められているので、当該国政府との協議によって、当該国の軍警察が調査する場合と、日本の官憲が調査に入る場合とがあります。
アメリカ本国から在日米軍各部隊等へ新着任の軍人が個人又は部隊で到着した際は、米軍の憲兵隊内の税関部門が税関検査を実施します。また日本政府による入国審査は実施されません。
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