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452 ドイツ国防軍で

「III/123 Light Howitzer Abt」 第221軽榴弾砲大隊第2中隊と訳すのでいいのでしょうか?辞典では中隊:companyとなっていますが、

「123 Artillery Kommando」はなんと訳するのでしょうか?
Artilleryは大砲などと出ていますが、砲兵コマンダ?ではおかしいと思います。

教えてください。


III撃

  1. 「III/123 Light Howitzer Abt」 第221軽榴弾砲大隊第3中隊でした。
    III撃

  2. >「III/123 Light Howitzer Abt」
    Abt.はAbteilungのことで大隊を意味します。
    つまり「123 Light Howitzer Abt」で第123軽榴弾砲大隊となります。
    で、頭に「III(ローマ数字の3)/」をつけることで「第123軽榴弾砲大隊の3番目だよ」ということを示しています。
    何が3番目なのかは明示していないわけですが、暗黙の了解事項として第3中隊と解釈されます。

    >「123 Artillery Kommando」
    Kommandoは「部隊」とでもしておくのがいいでしょう。

    ところで「Light」「Howitzer」「Artillery」は英語、
    「Abteilung」「Kommando」はドイツ語なんですが
    どうしてこんな妙な記述をするんでしょう?
    PT

  3.  正式には、ドイツ軍の中隊や連隊はアラビア数字、大隊はローマ数字で
    番号を表記します。両方アラビア数字で書いている資料も多いのですが、
    わざわざローマ数字を使っている以上、第221砲兵連隊第II軽榴弾砲大隊
    のことを指しているのでしょう。
     第221砲兵連隊はもともと第221歩兵師団に属していました。フランス戦
    終了後この師団は解隊され、1941年になってこの師団の兵員を中心に、3
    つの保安師団ができました。第221砲兵連隊にあった3つの軽榴弾砲大隊
    はそれぞれの師団にひとつずつ配属され、150ミリ重榴弾砲を持っていた
    第IV大隊は軍直轄部隊として独立しました。ちなみに、このとき第221砲
    兵連隊司令部も独立部隊となりました。砲兵連隊司令部だけが独立部隊と
    なるのは意味不明に見えますが、スタッフと通信機能を使って、複数の
    独立砲兵部隊をまとめて指揮するために、この種の独立部隊はたくさん
    ありました。この司令部は最終的にアフリカに渡り、第1アフリカ砲兵連
    隊司令部と名前が変わって、チュニジアで全滅しています。
     話を戻して、第II大隊は第444保安師団に配属され、東部戦線の南方
    軍集団戦域で任務についていました。この師団は1944年5月に解隊されて
    います。
     ARKOは強いて訳せば砲兵司令部でしょうか。軍団や軍の持つ軍直轄砲兵
    大隊などが特定の師団に配属されたとき、ARKOも一緒に配属されて、師団
    司令部の下で、師団固有の砲兵連隊と独立砲兵部隊を統一的に指揮します。
    通信器材を持った砲兵士官のチーム、と思えばいいでしょう。

    マイソフ

  4.  第III大隊は同様に第454保安師団に配属され、南方軍集団戦域で
    任につきましたが、この師団は1944年7月に全滅しています。
    マイソフ

  5. 英語圏の軍隊でも、歩兵以外の兵科ではcompanyを使用しない
    ばあいがあると聞いています。
    ご参考までに。
    SAW

  6. うーん
    ドイツ軍部隊でローマ数字を使うのは
    大隊ならびに軍団ですから
    第123軽榴弾砲大隊第3大隊になってしまいますう・・
    「III/123 Light Howitzer Abt」の文中には書き間違いがあるのでは?
    「123 Artillery Kommando」は第123砲兵司令部が正解だと思います。


    ななし

  7.  英語の部分と日本語本文で書いてある部隊番号が違うんですよね。
     英語圏だと、squadron(騎兵中隊)、battery(砲兵中隊)がまず
    思い浮かびます。辞書によってはsquadronのところに「戦車中隊」
    とありますが、これは騎兵が戦車を運用した時期があったんでしょ
    うかね。装甲車だとよくありますが。
     ちなみに第123砲兵連隊は第123歩兵師団に属し、バルバロッサ当
    時は北方軍集団、のち1943年秋以降は南方軍集団で戦い、1944年3月
    に大損害のため解隊されました。

    マイソフ

  8. >7
    湾岸戦争にも参戦したバリバリの機甲師団ですがなにか?

    http://www.grunts.net/army/1stcav.html
    米第1騎兵師団

  9. >8
    あのう、7で問題としているのは「騎兵“squadron”」の事であって
    「騎兵“ Division”」の話はしていないのよ。

    現在に於ける『第一“Cavalry”師団 』は“Cavalry”の意味が変質した中に
    唯一残った“名称”としてのエッセンスが保存されたに過ぎません。
    擲弾兵部隊とは「擲弾を主たる装備とした兵科」の意味を指すのは遙か昔のことです。

    つまり本件におけるマイソフ氏の提起は
    騎兵の編成をそのままに(つまりその機能発揮を目指しながらも、騎兵の代替に)
    戦車を以て運用された例があるのだろうか?という意味です。

    これだからヤンキーは(ブツブツ)。
    ナゾの人

  10.  多くの国で、騎兵は捜索大隊・偵察大隊として生き残り、その編成中に
    装甲車や軽戦車を含んでいます。ドイツの場合だとルックス、アメリカの
    場合だとスチュアートなどはこうした使い方をされた軽戦車ですね。こう
    した車両を持った中隊ならばsquadronと呼ばれても不思議はないわけです。
     squadronに「騎兵大隊」という訳語を当てている辞書もあります。アメ
    リカ第1騎兵師団にあったreconnaissance squadronはまさにこれで、
    士官・兵あわせて編制定数668名(太平洋戦争開戦時)の大所帯です。この
    騎兵大隊の装備の中には「軽戦車13両」があって、当時は師団唯一の機甲
    戦力でした。
     私が「騎兵は…」と言ったのは、騎兵の伝統を受け継ぐ部隊なら主力
    戦車を装備する中隊でもsquadronと呼ばれても不思議はないが、そんな
    中隊はあるんだろうか、ということです。装輪式装甲車や兵員輸送車を
    マスコミがよく「戦車」と表現してマニアの失笑を買いますが、squadron
    に「戦車中隊」の訳を当てた辞書の編者も「軽戦車だろうが装輪偵察車両
    だろうが戦車」という理解をしているのかもしれません。

    マイソフ

  11. >10
    イギリス軍の戦車中隊はsquadronというようです。少なくともWWIIの英戦車旅団の戦車大隊の中隊はsquadronとなっています。現在はどうなのか不勉強でわかりません。

    波タカシ

  12. >11
     現在でも Squardron です。
     たとえば 2nd Royal Tank Regiment は、次の Squardron から編成されています。
     Nero (司令部中隊)
     Badger
     Cyclops
     Egypt
     Falcon
    合計でおよそ500名の人員と、58両の MBT を擁しています。
    tac

  13.  皆さんありがとうございます。言われて探してみると、第二次
    大戦下のイギリス軍戦車部隊については、次のページが見つかり
    ました。
    http://www.britwar.co.uk/lists/jsbritoob-a.htm
     イギリス戦車部隊の場合、機甲旅団系ではregimentの実戦力は
    大隊で、歩兵戦車の場合はほぼ同規模の部隊なのにbatallionと
    読んでいますね。中隊の名称は、どちらもsquadronのようです。
     面白いのは、対戦車砲中隊が砲兵式にbatteryであることです。
    それじゃあドイツ軍はどうなのか、と調べ直して見ました。
     ドイツ第1騎兵師団が第24装甲師団に改編されたことはご存知の
    通りです。この師団の場合、装甲擲弾兵連隊と偵察連隊の中隊は、
    歩兵砲中隊まで含めてSchwadronです。戦車連隊、対戦車大隊、
    通信大隊の各中隊はKompanieを使っています。砲兵はやはり
    Batterieです。対空砲中隊は、対空砲大隊にあるものは口径に関
    わらずBatterie、対戦車大隊に配属された対空砲中隊はKompanie
    です。歩兵師団偵察大隊の各中隊も、乗馬・自転車・重火器を
    問わず、Schwadronです。もっともこれらは末期にはKompanie
    になってしまったようです。
     空軍直轄の対空砲大隊でもBatterieを使うようです。もちろん
    独立突撃砲大隊も砲兵なので中隊はBatterie。対戦車砲大隊の中
    でも、砲兵対戦車砲(固定)大隊という特殊な部隊があって、原則
    として71口径88ミリ対戦車砲(PAK43またはPAK43/41)を装備し、
    牽引車が砲の数の半分しかなく、砲兵科所属です。この部隊にい
    る中隊も、Batterieであったようです。
    マイソフ

  14. このお話は面白いですね。米軍騎兵師團の話がでたので追加しますと、米軍の騎兵隊は、もともとが龍騎兵・乗馬歩兵なので、中隊はcompanyと呼んでいます。西部劇を見ていると、みなcompanyと云ってます(「黄色いリボン」の騎兵中隊は、C company)。龍騎兵は、もともと乗馬銃兵で、成立当初は乗馬で機動し戰闘は下馬して行ったので、歩兵式の組織になっており、鼓手もいれば中隊も12個揃っていたと聞いております。しかし米軍騎兵隊は大隊組織がなく、必要なときに聯隊を区分して臨時大隊を編成するのみで(カスター将軍が戦死した時には、第7騎兵(聯)隊は、カスター直率の本隊と、別働大隊とに区分されていた)、大隊をbattalionといっていたか、squadronと云っていたか、よく分かりません。龍騎兵以外の兵種の騎兵では、中隊をtroop、大隊をsquadron(航空隊では中隊の意に使用)と呼ぶのもあり、どなたか詳しい方、このへんの使い分けをご教示願えれば有難く存じます。
    あるめ

  15. >14
    米騎兵隊の編成単位ですと、WWII時の機甲騎兵連隊は2つのCavalry Reconnaissance SquadronsからなるCavalry Groupとされていた時期があります。
    騎兵部隊の編成単位は時期によりかなり変化しているようです。
    Little Big Hornで全滅した時のカスターの第7騎兵隊につては

    http://www.indianwars.org/laststand.htm
    http://www.globalsecurity.org/military/agency/army/2acr-history.htm

    下のところをみるとCuster's wing of the Seventh Cavalryとかいてあり、上のところでは divided his regiment into four battalions とあり、臨時大隊はbattalionのようですが、カスターの率いていた5個中隊は大隊よりも大きい単位のようです。
    波タカシ

  16. ↑HP見ました。なるほど〜、5batallionsに区分していたのですね。リーノー大隊と本隊だけかと思っていました。第2騎兵隊は機械化で大隊の名称をtank battalionからsquadronに変えていったところが面白かったです。たいへん、ありがとうございました。
    あるめ

  17. ありがとうございます。
    アメリカの本やサイトを見ると
    独語と英語が混じった文章が結構多いと思います。←(独語はわかりません)

    >英語の部分と日本語本文で書いてある部隊番号が違うんですよね。
    そうなんです間違えました。部隊名の数字にはあまり意味はありません。




    III撃


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