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海軍兵学校は超難関だったと聞きますが、この「超難関」とはどんな感じなのでしょう? イオ |
- 東大の文一か早慶の法学部ぐらいじゃないでしょうか?
Alphabette
- ひ弱ながり勉タイプではだめで軍務に耐えられる体力も必要
と聞きました。
SAW
- 「蒼空の器」(光人社)によると、後に三四三空戦闘七○一隊長となる鴛淵孝大尉や著者の豊田穣氏が入学した海兵六十八期(昭和十二年入学)の場合、採用予定人員三百人に対し志願者数は一万五千人、競争倍率は五十倍だったそうです。
ちなみに、試験項目は
1.身体検査:身長152p、体重45s、両眼視力1.0以下は不合格。その他に、胸囲、色盲、レントゲン、運動神経や体力などを検査。
なお、性病持ちと判明したら不合格。
2.筆記試験:三日間に渡って、数学(代数および幾何)、英語、国語漢文、物理、日本史の試験が行われる。
合格ラインは80点といわれ、毎日夕方に結果が発表される。
3.口述試験:担当試験官から志望動機などを質問される。
この年の場合、身体測定で約半数が不合格となり、筆記試験で毎日約三分の一ずつふるい落とされていくという状況だったようです。
面白いことに、海軍なのにカナヅチでも合格できたそうですが、その代わり入学してから泳げるようになるまで水泳教練で鍛えられたそうです。
T216
- 最近読んだ「どん亀艦長青春記」(著者は海兵61期の板倉光馬氏)に該当する部分がありました。
抜粋すると、採用予定130名に対し志望者が8700名超(倍率67倍)で、かつその志願者の八割は中学での席次が10番以内であったとか。また、試験はまず身体検査で三分の一がはねられ、さらに英・数・国漢・歴史・作文の試験にメンタルテスト・口頭試問が課されたそうです。
井中かえる
- 「海軍士官を志す人の為に」(海軍有終会編 海軍館刊 昭和16年)には、こんな記述があります。
「生徒採用員数は一般に発表されていないので、志願者数、入学採用率なども具体的に掲載する事は出来ないが、兵学校生徒採用成績を最近の例に徴すると、体格検査に不合格となった者が応募者の約四割八分に上り、学術試験を最後まで継続しえた者は其の又三分の1内外で、結局全志願者に対する採用率は六バーセンと強と言う事になっている。
海軍三校生徒は一校志願制度に改められた結果、機関学校志願者員数は最近若干の変動を見せ、採用員数は兵学校の約四分の1前後になるに拘らず、採用率は十二パーセント余を示し、過去の数字に比し三倍半となっている。
次に経理学校に就いてみると、体格、年齢の点が前ニ校より緩やかになっているので、採用員数の少ない事と、応募者の多いことで、採用率はニパーセント弱を示し入学難の度合いが高い。」(原文は旧字、旧仮名遣い)
なおこの本は九段下の昭和館の図書室で閲覧できるので、興味のある方はどうっぞ。昭和15年度採用試験の問題なども掲載されています。
藤