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現在におけるレンジャーと空挺隊・山岳隊の任務の違いや棲み分けを教えて下さい。 習志野空挺団では空挺レンジャー訓練をやっていますよね。そして、特に山岳と言う言葉が無くてもレンジャー自体が急峻な地形を克服する山岳兵としての性格を持っていると思います。アメリカ軍の場合は山岳部隊である第10山岳師団は第83・101空挺師団と共に空挺軍団に所属しているそうです。また、アフガンでレンジャーが落下傘降下してアルカイダのアジトを急襲するニュースがありました。これらの事からレンジャー・空挺・山岳は互いに緊密で任務や能力において複合する場合が多く、ほとんど一体化していると思いますが、一応別々に存在する以上区分があると思います。今月号のアームズ誌に第10山岳師団の記事がありましたが、違いについては分かりませんでした。 もぐら号 |
- またしても中途半端な回答です。
米陸軍のレンジャーは陸軍特殊部隊です。その特性から空挺も出来るのですが専門にやってるわけではないようです。小人数での隠密作戦が主だと思います。第82、第101は昔から空挺師団として存在するのですが、その任務は特殊な物とは限りません。一応のところ対テロ訓練は受けていないはずですが、最近になって米軍は対テロ訓練を施したかもしれません(現在、士官学校生は全員対テロ訓練に参加している)。ただヘリボーン作戦に慣れているので展開は容易。また、両空挺師団は陸軍の精衛とされているので遠征作戦には向いているのでしょう。山岳師団のことは知らないのでお手上げです(あることすら知らなかった)。
Vinegar-Joe
- レインジャーって部隊の意味と資格の意味があるんですよね。
まず資格の意味から言うとグリーンベレーの隊員もレインジャー訓練を原則受けているらしいですし、パウエル国務長官も現役時代はレインジャーでした。
つまり第10山岳師団にもレインジャーは多数いると思いますよ。
同じく、自衛隊でも歯医者のレインジャーなんて人もいるんですよ。
また、松本の連隊では山岳行動の比重を増したレインジャー訓練を行っているようです。
部隊の意味としては米軍には第75歩兵連隊という隊員ほとんどがレインジャーという連隊がありアフガン作戦での空挺降下はこの部隊が行いました。(パラシュート訓練もほぼ全員受けているそうです。デルタなんかもほとんどレインジャーか同等の訓練を受けた連中が更に厳しい訓練受けているんでしょうけど)
日本の自衛隊では資格としての意味はあるのですが、部隊としての意味はありません。
近い将来にレインジャー小隊を含んだ連隊を創設する計画があるそうですが。
もともと軍隊はここでしか闘えないとかいう部隊はあまりないはずですので、三つ
の部隊に重なる部分があるのは当然でしょう。
ただ75と空挺師団(すくなくても82)ははほぼ全員がラシュート降下可能じゃないと困りますが、山岳については全員にその資格は必要ないでしょう。
空挺やレインジャーも山岳で戦えないことはないでしょうが、高地訓練は当然のように山岳師団のほうが中心になっているでしょう。
(海兵隊では高山に演習場があって体を慣らすそうです。山岳の連中も常ににそのような訓練を行っているのでしょう。)
また、山岳部隊の方が空挺降下の制約がないぶんだけ可能な限り重装備になっている可能性があります。
同じ空挺師団でも、101の方はエアアサルトとかいうヘリボーン部隊の指定を受けているようなので、82や他の師団よりヘリ部隊の勢力が有力な可能性があります。
戦記を読むと、数百人くらいの75連隊員が飛行場に空挺奇襲をかけ占領して、82がその飛行場に輸送機で進出という事例があったそうです。
これが数千人規模で空挺降下が必要となれば82の連中が空挺降下する(現在あまりありそうにないですが。)でしょうし、偵察や単なる破壊工作なら精々数十人規模のグリーンベレーあたりが行うのでしょう。
以上取り留めのないカキコでしたが、ご参考までに。
SAW
- 何だか分かってきました。ありがとうございます。
質問文で第83空挺師団と書いてしまいましたが、82ですね。
自衛隊のレンジャー部隊については常設のものは有りませんが(何で無いんだろ?)、近いうちに、西部方面隊普通科連隊が結成され、レンジャー資格保有者の多い部隊となるそうです。九州近くの島に敵が上陸したときに対応しやすい編成になっているそうです。空挺団は空挺レンジャー資格保有者が多いものの新隊員・新任幹部はレンジャー課程修了まで資格無しで部隊勤務するそうです。小林源文先生の「オメガJ」付録資料に有事の際全国のレンジャー資格保有者を集めて101遊撃隊を結成するらしいと有りました。
空自航空救難隊の降下員は全員空挺レンジャー資格保有者だそうです。陸自、海自の救難員がどうかは分かりませんがおそらく同等のものと推測します。
あいまいな記憶で恐縮ですが、何年か前の軍事研究に潜水艦の甲板に鈴なりになっているアメリカ海兵隊の写真があり「海兵レンジャー」と紹介されていた記憶があります。そのような部隊が存在するのか、あるいはフォースリーコンの別名かと思っていましたが、今から思うと部隊でなく資格のための訓練だったのかなーと思います。
もぐら号
- ものの本によれば、最近82空挺師団と第10山岳師団との区別があいまいになっているという話があるそうです。
これは、山岳師団も緊急展開部隊として、平地部に投入されることがあることや以前ほど大規模なパラシュート降下作戦が考えにくくなっているためらしいですが、伝統部隊であることや、同じく空挺作戦可能なレインジャー連隊よりも大規模かつ重装備という理由で82空挺師団として残されているようです。
101空挺師団はエアアサルトに指定されており、他師団よりも強力なヘリ部隊を利用して湾岸戦争のときにも活躍したとのことです。(地獄の黙示録を見ると解るようにベトナム戦中は第1騎兵師団がエアアサルト師団でした。)
海兵隊ではレンジャーという呼称を使用しているかそうかはわかりませんが、陸軍レンジャー学校に入校している海兵隊員がいるとのことですので、このような隊員等を中心に同等の教育課程を経た隊員は多数いると思われます。リペリングなんかは少なくても歩兵は、ほぼ全員できるそうですしね。
SAW
- 将来的には空挺と山岳が統合されて、映画に出てくる機動歩兵みたいな部隊になるかも知れませんね。
もぐら号