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351 以前、何かのテレビ番組(サ*デーモーニング?)で、海上自衛隊員は海上臨検の際に、米海軍の兵士が船員に射殺された場合は国際法に反するのに対し、自衛隊員は海賊等と同じ身分であり射殺されても何ら違法では無い、というあるコメンテーターの話を聞いた事があるのですが、本当なのでしょうか? それとも、僕の聞き違いなのでしょうか?

豆腐ヨーカン

  1. あるBBSで、日本政府自身が「自衛艦は軍艦でない。」と表明してしまったことがある(真偽は不明)と聞きました。
    これが本当なら、自衛艦の臨検活動は、艦船関係Ans.Q1060にナゾの人氏がカキコされている“プライヴェート・ネイビーの禁止”条項に抵触する可能性があると言えるでしょう。
    SAW

  2. その番組を見たわけではありませんが、それは自衛隊の武力行使の是非の問題だと思います。

    「海上臨検を行う際に相手が武力行使も辞さないという態度にでたらどうするのか?
    武力を持って対抗し、無理矢理臨検を行うことは自衛の範疇には含まれないのではないか?
    (臨検を断念して相手を見逃せば戦闘は避けられるのだから)
    自衛の範疇を越えた行為の結果、死者が出たとしても国としては単なる私的な戦闘行為
    (故に海賊的行為)と判断せざるをえないので、相手国を訴えることもできないのではないか?
    (故に相手国は国際法に反していない)」

    本当か嘘かという話ではなくて、「こういう解釈も成立する」ということではないでしょうか?

    PT

  3. >1 自衛隊員も公務員ですよね。そして、海上自衛隊員は海上臨検を行う権限を付与されてそれを行うわけです。したがってこれは公務ですから、射殺されても違法ではないってことはないと思います。厳密に言えば細かい詰めが随分とあるんですが、簡単にはこんなところではないでしょうか。
     ただ、問題なのは軍人として国際法の保護を受けられるかどうかですが、これは解釈次第。まあ、一般的な解釈を適用するのでしたら保護を受けられると思います。だって、他の国は自衛隊=(変な名前の)軍隊って認識しているもの。(つーか、そう考えないのは一部日本人だけだったりするし。)
    tomo

  4. 公海上での臨検に関することではないかな。現行の自衛隊に関する法令では自衛官の職務権限として定められていないので、法改正が検討されていたのでは。
    要するに、自衛官は職務行為として領海外の公海上での臨検を行うことはできず、もし、それをやったなら自衛隊員でなく、一民間人としての行為と解釈するしかない。従って、それは自衛官の制服を着て兵士に「偽装」した者ということになり、国際法違反に問われる可能性があるということではなかろうか。
    アリエフ

  5.  でも、民間人として解釈するってのは首をひねります。自衛隊員は軍としての体裁を保った組織ですんで、偽装した民間人っていうふうにとらえるのは無理があるように思えます。こういう場合は越権行為、職権濫用と解釈すべきでは?
    tomo

  6. >5 あくまでも、このような法解釈が考えられるからではないかということです。自衛官の職権濫用、越権行為と交戦法規との関係が問題となるのだろうが。
    例えば、日本の警察官が制服を着て公務で海外に出張したとき、職務命令等による権限無く外国で逮捕等の行為を行った場合は、当然、職務濫用である。まして、外国の公道で、その国の政府等に無断で飲酒運転取締りを行ったとしたら、現行犯逮捕や緊急避難に当たるような場合を除き、適正な権限のない人間がその国の警官を装って警官まがいの行為をしたとして、その国の政府機関から山賊やギャング同様に扱われても文句は言えないだろう。職務濫用以外に詐欺罪等の罪に問われることも考えられる。
    アリエフ

  7. 余談だが、カーチェイスの映画で見たけど、アメリカでは犯人の車を追跡する州警察のパトカーが、追跡のため隣の州に無断で入ることが禁止されており、そのまま州境を越えて走っていくとパトカー自体も隣の州の警察によって攻撃されかねない。隣の州にとっては、無断侵入したパトカーも違法な武装車両として扱うからだろう。
    アリエフ

  8. ↑最近は、隣接する警察機関と「相互乗り入れ協定」
    のようなものを結んでいることが多いようです。

    本題の方ですが、自衛艦が国際法上の軍艦とし
    て認められていれば、海上警備行動等の発令前
    に公海上の海賊を退治した場合、国内法違反に
    はなるはずですが、国際法違反にはならないよ
    うに思われます。
    (軍艦の海賊退治は、国際法で認められているため。)
    逆に、海上警備行動等が発令されていても、
    軍艦として認められていなければ、公海上で他
    国の船舶を海賊船として攻撃すれば、こちらが
    国際法違反の海賊として非難される可能性も
    あるように思われます。

    やはり、米軍人を撃つと国際法違反で、自衛官
    を撃つと違反にならないという説は、公海上の外国船
    には基本的に関係ない日本の国内法問題よりは、
    国際法上の軍艦、軍人の権利を自衛官(艦)が有す
    るかという点で論じられた可能性が高いように
    思われるのですが如何なものでしょうか。


    たとえば、海賊を軍艦が退治することは、国際法上では
    認められていますが、海自の場合は海上警備行動等
    が発令されないと国内法的には違法です。
    自衛



    本題の方ですが、日本の国内法による権限の有無よりも
    、やはり国際法上の問題のような気がするのですがどう
    でしょうか。


    SAW

  9. 下二つの文章は、消したつもりだったのに
    残っていました。
    失礼しました。

    私も不勉強なのですが、自衛隊でも、捕虜の取扱等
    の国際法教育は遅れているという話を元海自幹部
    からお聞きしたことがあります。
    この分野も「平和ボケ」の影響で官民とも基礎研究
    が遅れている分野かもしれませんね。


    SAW

  10. なお、海賊退治は、国際法上で軍艦が認められて
    いる権利の例としてあげたもので、臨検即海賊退治
    という意味ではありません。
    SAW

  11. >6 なるほど。失礼しました。
    tomo

  12. 船舶検査法は
    http://www1.linkclub.or.jp/~chi-tan/senpakurinken.html

    海賊の国際的定義は
    http://lib1.nippon-foundation.or.jp/1998/0824/contents/006.htm

    によると、少なくても船舶検査法にのっとり行われる臨検は、
    国際法的にも、国内法的にも「海賊行為」にはならないようですね。



    SAW


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