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以前、日本が青森県六ヶ所村の原子力施設が、国際機関に「核兵器を開発している」と疑われた事があったそうですが、本当にあったんでしょうか? 豆腐ヨーカン |
- 何をもって「疑う」とするかはわかりませんが、国内の原子力施設は原則全てIAEAの定期査察を受けています。「査察を受けているということは疑われているんだろう。」などどは言わないで下さい。核兵器の開発をしていないことを国際的に証明しているだけです。
TETSU29
- ところで豆腐ヨーカンさん、「本当にあった?」とは何があったのかをお尋ねでしょうか?質問文からは「芥発していたか?」とも「疑われていたか?」とや両方に解釈できます。
「核兵器を開発していることがあったか?」ということであれば答えはハッキリと「No!」です。
しかし、「疑われたことがあるか?」というのであれば、無意味な質問です。というのは、国際通念上は、「核物質を保有している。」=「核兵器に転用する潜在的な可能性あり。」と自動的に見なされるからです。
このため、日本のように核物質を平和目的に限って利用している国は常に国際的に軍事目的に転用していないことを証明し続ける必要があるのです。
核物質を平和利用目的以外には使用していないということを国際的に証明する行為を「保障措置」といいます。IAEAの査察は保障措置の一環として行われますし、大規模な施設であれば査察官が常駐しています。
こういう状況で「疑われているか?」という質問に意味がありますか?
TETSU29
- ごめんなさい。「芥発」→「開発」です。
TETSU29
- 回答ありがとうございます。
文法は僕も打った後に疑問に感じましたが、自分のPCでないため(とほほ)、訂正できませんでした。
豆腐ヨーカン
- いえ、こちらこそ。自分の回答を1日経って読み返してみたら随分と失礼な書き方をしていたことに気付きました。お詫びします。
TETSU29
- 核兵器を開発している…ってんじゃなくて、計算がずさんもしくはプラントの効率
が悪く、帳簿上無視できないくらいのロスがある(再処理施設内に残ってる?)とか
で指摘されてたような記憶が。こんなロスが多いと疑われるよみたいな。
sorya
- ↑それは六ヶ所じゃなくて東海村のプルトニウム燃料工場(もんじゅ等の燃料を作っているところ)の話ではないですか?PuとUの混合酸化物の粉末を焼結させて燃料ペレットを作ってるんです。
冶金をやっている方ならご存知の方も多いでしょうが、焼結工程というやつは非常に多くの粉末が飛散します。この工場の場合は工程機器をすべてグローブボックス(わかります?)に入れてるんですが、この粉末がボックスのあちこちに溜まっちゃって、工程内に滞留していたというのが実情です。
要は「原料の消費量と製造量のバランスが取れてないね、どうしたの?ああ、工程内に溜まってんのね、ちゃんときれいにしときなさい。」てな感じです。
TETSU29
- そういう事だったんですね。
豆腐ヨーカン
- あ。そういう奴だったんだ。サンクスです。
いや、、しかし、、焼結過程、、、わし特殊なところ(ウチ関係)しか知らないんだ
けど、毎年3tくらいの生産工場で0.5%以下のロスだったもんだから、多いなあって
記憶があったんだよね。あれくらいが普通だとは知らなかった(冗談抜きで)
sorya
- 7.の訂正。
正確には焼結工程じゃなくてその前の成型工程、つまり粉末を成型器入れるところで、どうしても粉が飛び散るんですよ。
ああ、もちろん今は工程はきれいになってますよ。
TETSU29
- あ。もしかして、原子力関係って真空中で黒鉛型に圧填・焼結してないのね。
だったらある程度は理解できるかも。
sorya
- MOX(PuとUの混合酸化物)燃料の製造は↓のような感じでやってます。(写真がちょっと古いですが。)
http://www.jnc.go.jp/park/pocket/jpg/1_31.jpg
このページの右下にある写真がミョーに曇っているのが、飛散した粉末でグローブボックス内が汚れているためです。
TETSU29