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日本の刑務所の刑務官って銃とか装備してるんですか? ラプター |
- してない・・・と思います。テレビのニュース映像を見ても、拳銃を携帯してませんね。実は以前、学生時代に「刑務所の人って拳銃を持ってるんですか?」と刑法の教授に聞いたことがあったんです。そしたら、「そんなわけねーだろ」と軽くあしらわれたことがありまして(笑)。ただ、飲みの席の出来事なんで、真実かどうか自信はありません。
ちなみに僕の実家は、刑務所の隣でして(笑)。朝、塀の向こうから「前ならい! やすめ!」という号令が聞こえてきます。結構怖いですよ。
ツカドン
- そもそも刑務官は拳銃を携帯・使用することができるのか? できると思ったんだが確証が・・・(;^_^A
ブラック・タロン
- 以前、刑務官のことを特集した雑誌記事に、拳銃を装備していると書かれていましたし、あるHPに、外からの侵入者に対する銃使用の法的根拠に不備があると書かれてあったので、装備している可能性が高いと思われます。(URL捜してみます。)
又、装備はしていても、必要時だけ携帯する方式なので、通常のTV番組では放映されない可能性が高いようです。
あるBBSで、以前は、S&WM10、ホーワ300カービン(M1カービンの民間用国産型)、ウインチェスターショットガンを装備していたという文書を見たというカキコを見たことがありますが、カキコされた方もずいぶん以前の文書なので、現在もこのような装備どうか不明であるとのことでした。
この文書の通りであれば、拳銃だけでなく、小銃や散弾銃も装備していた時期があったことになります。
実際、終戦直後には、脱獄犯に小銃を威嚇射撃したこともあったらしいのですが、この時代以降の銃使用例はないようです。
SAW
- うう、憶測でレスして、すいません。じゃー、あの教授の言ったことは・・・。
ところで、刑務官って、どこで射撃訓練してるんでしょうか? また、法的根拠は何でしょうか? 便乗質問させて下さい。
ツカドン
- うろ覚えなんですが、明治時代制定の「監獄法」が今でも生きてて、それが銃の所持、および使用の根拠になってるらしいです。
法律に詳しい方、条文を探して下さいませ。
どうも、監獄法?の規定では、受刑者に対する使用規定はあるのですが、受刑者奪還目的の外部侵入者に対しては、「緊急避難」と「正当防衛」でしか銃器使用できないのが弱点みたいです。
まあ、そういう時はすぐに警察を呼べばいいということなのでしょう。
SAW
- 監獄法(明治41年法律第28号)では、こうなっています。
〔携帯劔銃の使用〕
第二十条 法令ニ依リ監獄官吏ノ携帯スル剣又ハ銃ハ左ノ各号ノ一ニ該ル場合ニ限
リ在監者ニ対シ之ヲ使用スルコトヲ得
一 人ノ身体ニ対シテ危険ナル暴行ヲ為シ又ハ為ス可キ脅迫ヲ加フルトキ
二 危険ナル暴行ノ用ニ供シ得可キ物ヲ所持シ其放棄ヲ肯セサルトキ
三 逃走ノ目的ヲ以テ多衆騒擾スルトキ
四 逃走ヲ企テタル者暴行ヲ為シテ捕拿ヲ免カレントシ又ハ制止ニ従ハスシテ逃
走セントスルトキ
なるほど、外部からの侵入者に対する使用は想定されていませんね。
Schump
- ちなみに、銃を携帯できる刑務官の範囲については、「監獄官吏ヲシテ銃ヲ携帯セシムルノ件(明治41年勅令第289号)」がまだ生きていて(効力としては政令相当)、
@監獄官吏ニシテ監獄ノ巡警、監外ノ作業ニ就ク受刑者ノ戒護並見張所及外門ノ警
衛ニ従事スル者ニハ常ニ銃ヲ携帯セシム
A司法大臣ノ特ニ定メタル場合(※)ニ於テハ典獄ハ戒護ニ従事スル監獄官吏ニ臨
時銃ヲ携帯セシムルコトヲ得
※…「戒護ニ従事スル監獄官吏ニ臨時銃ヲ携帯セシムルコトヲ得ル場合ノ件(明治41年司法省令第31号)」に、
一 天災事変ノトキ
二 在監者カ人ノ身体ニ対シ危険ナル暴行ヲ為シ又ハ為ス可キ脅迫ヲ加フルトキ
三 在監者カ危険ナル暴行ノ用ニ供シ得可キ物ヲ所持シ其放棄ヲ肯セサルトキ
四 在監者カ逃走ノ目的ヲ以テ多衆騒擾スルトキ
五 逃走ヲ企テタル在監者暴行ヲ為シテ捕拿ヲ免カレントシ又ハ制止ニ従ハスシ
テ逃走セントスルトキ
ここでいう「戒護」とは、「監獄'・刑事施設において、保安・規律に反する在監者の行動を警戒し、同時に在監者を保護するための強制的実力措置」のことで、通常業務としては、戸締りや施設・受刑者等の検査等があるものです。
Schump
- なるほど、こんな法律があったんですか。それにしても古そうな法律ですね。商法とか民法は口語訳に改正されるというのに・・・。
ツカドン
- >法律の口語化
カタカナ文語体であることをもってその条項が「古い」ということは一概には言えません。法令改正のルールとして、章丸ごと以上の規模の改正でない限り、「改正前の法令と同じ文体・仮名遣いで」改正することになっています。監獄法の場合、改正履歴を見ると、最終改正は平成11年12月22日(施行は平成13年1月6日)だったりします。ただし第20条は制定以来一度も改正されてませんが。
Schump