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連合艦隊の参謀で、航空甲参謀や航空乙参謀などという役職が出てきますが この甲、乙の意味はなにでしょうか? ただの第一(先任)、第二(次席)とかの意味ですか? それとも、担当が異なるのでしょうか? 源五郎 |
後任(次席)者を「乙参謀」などと称します。「甲」「乙」にはそれ以上の
意味はないですが、一般には主務事項の分掌を甲参謀と乙参謀で更に細かく
分けているのが実体ではないかと思います。
これは、司令部(というか、所轄という表現のほうが適当かな)によって異な
るのではないかと思います。例えば、南雲機動部隊と称される「第一航空艦
隊」(司令長官南雲忠一中将)の航空甲参謀は著名な源田実中佐(海兵52)、航
空乙参謀が吉岡忠一少佐(海兵57)でしたが、当初航空参謀の配員が一名だっ
のが後から吉岡参謀の発令があり、吉岡参謀はほとんど源田参謀のアシスタ
ント的存在だったとも伝えられますが、これが他の艦隊でも同様(乙参謀が
甲参謀のアシスタント的存在)かどうかは、幕僚の人的構成などによって違っ
てくるものではないかと邪推します。
なお、甲、乙の区別があったのは、聯合艦隊司令部ですと、確かある時期は
機関参謀もそうだったように思いますし、もしかしたら他の艦隊司令部にも
あった可能性はあります(末期のGF司令部で、「戦務乙参謀」とかいたよう
な覚えがある)。
司令部職員の定員は「定員令」に定められるところに拠りますが、定員令上
は、幕僚たる参謀の階級と人数のみを規定するだけで、参謀のマーク(術科
の専門)までは指定や規定はしておりません。よって、辞令上の命課は単に
「第○艦隊参謀」のみであって、「航空参謀」とか「先任参謀」とかいうの
は、司令部内での呼称と小生は捉えています。ただし、実際の配員において
は、人事局でその艦隊の性格などを勘案して、それに見合った人員を配員す
るのを例としておりました。
今泉 淳
以前、〇〇乙参謀という役職(たしか機関乙参謀だったような気がする)で
名前が記載されている本を見たことがあり、このとき甲参謀の名前が記載されてなかった
ので、ひょっとしたら甲乙で参謀の職務が異なっているのかな?とも考えてました。
源五郎
「作戦乙参謀」だったようです。
今泉 淳
>参謀のマーク(術科の専門)までは指定や規定はしておりません。
これは、「補職される者のマーク」という意味のつもりでした。加えて、定員
表には、「砲術参謀」とか「航海参謀」などの指定もありません。「○○参謀」
の「○○」を「マーク」とは呼ばないのですが、そのような誤解を招く表現だ
ったので、補足いたしました。
今泉 淳