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昭和16年に井上成美が及川海相に出した「新軍備計画論」のその後の海軍内部での影響について書いてある本はないでしょうか。6部コピーがつくられたと阿川弘之の「井上成美」にあるのを見かけたのですが。お蔵入りして日の目をみなかったのか、ある程度読まれて参考にされたのか、あるいは無視されたのか。 IWA |
- この提案自体、果たしてそんなに画期的なものなのかどうか、という点は検討の余地があるかもしれません。井上提案だけが突出しているのではなく、既に海軍内で航空主兵の考え方はかなりの勢いを持っていましたし、陸上基地航空兵力を中心に据えた軍備計画はマル四計画以来拡大していますし、空母中心主義、まして大艦巨砲主義は既に勢いを失っています。
BUN
- 「新軍備計画論」は要約されたものを見ただけですが、対米戦においては島嶼の争奪戦になるとか、基地航空兵力第一主義、シーレーン防衛戦力整備、潜水艦重視等のことが盛り込まれているようです。
大東亜戦争の経過を見るに、この意見書はある程度参考にされたように感じるのですが、私の読んだ本には無視されたようなニュアンスで書かれてました。
戦局の推移による軍備が意見書の内容にたまたま重なった(井上航本部長はそこまで先を読んでいたのかも知れませんが)だけなのかも知れない・・・
源五郎
- 御情報ありがとうございます。
’米国は多数の潜水艦を日本近海及日本の生命交通線に活動せしめ、航空機と協力し根強く日本の海上交通破壊戦を行い、日本の物資封鎖の挙に出ずべし’’海軍の海上交通確保戦は日米作戦中の重要なる一作戦なり’’以上の要求は多数潜水艦の活動及びコンボイ用軽水上艦艇、及相当有力なる機動水上兵力の整備により、之を充すことを得べし’’帝国海軍は米の水上艦艇攻撃及補給線破壊の目的を以って遠く米本国沿海迄行動せしむべき潜水艦を整備するを要す’〜各論3.潜水艦戦争論 4.通商保護戦論・・・ と井上成美伝記刊行会編「井上成美」にあります。通説では日本海軍にはこれらの発想が(まったく)なかったと言われているので、どのくらい認識されていたのか?と思ったものです。 もうすこし調べて/考えてみます。 ありがとうございました。
IWA