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今十六世紀末の近畿を舞台にした小説読んでるんですが、合戦で「山道の小戦なれば勝敗決着つけがたし。この上は雑兵を引かせ一騎討ちにて試合いたさん」とかなんとかいって腕自慢が躍り出てくる場面がありました。 十六世紀の末にもなってそんな古めかしい戦してたんでしょうか? にわか時代小説マニア |
- こんな状態での一騎打ちは聞いたことがありませんが、恩賞目当ての軍功は戦国武士の習いであり、相手の名だたる者を討ち取ろうとの一騎打ちは、ないことはないと思います。
ただし江戸期に作られた軍記や軍談では、合戦の描写をよりドラマチックにするためやたら一騎打ちを挿入したようなことを物の本で読んだことが在りますので(「講釈師、見てきたような嘘を言い」という奴です)全てが本当とは限りませんが。
山奥の人
- 素朴な疑問として、挑戦された側は「相手は鉄砲を伏せてるんじゃないか」と疑うのが当然でしょうし、そんなことを考える前に躍り出た腕自慢を鉄砲で撃つのが当然じゃないか、と思います。山道なら隠れ場所はいくらもあるわけで。
マイソフ
- 完全にゴミレスで証拠もないんですが、戦国期に村落で身代わり傭兵がいる場合が
ありましたから、村落間のトラブルでの身代わり合戦がありそうに思えます。
その場合、少人数同士ですから境界上で、こんな戦闘ががありそうな・・。
この身代わりを養う村落の実態は史料にあるんです。戦国期に動員をかけられ時、江戸時代の一揆の後処刑に差し出されたりしています。
昔不沈艦
- 憶測ですが…
1)遮蔽物が多い山地でで、小規模な戦い(遭遇戦)が発生。
2)双方、足軽による火力戦となるが、遮蔽物が多く効果なし。
3)攻撃側は損害覚悟で突破したいが、槍足軽を集団として使用するには難しい地形。あるいは、槍足軽に敵の鉄砲隊にむかって突進するだけの戦意なし。
4)そこで戦意の高い武士が突撃して、敵の防衛線の突破を試みる。
一騎打ちといってもこのような場合、おそらく徒歩。また名のある武士がつっこめば、その家人の侍、槍持ち、鉄砲持ち、弓持ちも、当然随行しますから、「一騎駆け」だとしても、数名の戦闘員(武士とその家人の侍)プラス数名の補助戦闘員(槍持ち2名程度、筒持ち、弓持ちなど)の突撃となります。
5)さて敵の側は、この武士を途中で射止められればいいですが、防衛線を突破され足軽隊が浮き足立てば、突入した武士を倒すために、腕自慢の武士が応戦する必要が出てきます。
このような状況で、結果的に「一騎打ち」になることはありそうですが、はじめから「雑兵を引かせ」ての一騎打ちとなると、どうでしょうか。腕自慢が突撃し、敵が怯んだところで足軽隊が追従というパターンならわかるんですが。
まあ、双方が小部隊で両方の指揮官の戦意が高い旧派の武士なら、このような一騎打ちが生じ、敗者側の足軽が指揮者を失って後退するということも、まったくあり得ないとはいえませんが、めったにあることではないでしょう。
カンタニャック