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八八艦隊はなぜ帝国議会の承認を得ることが出来たのでしょうか? 旧海軍がアメリカを仮想敵に定め、それに対応する形で艦隊を整備しようとするのは、まだ理解できます。 しかし、完成の暁には確実に国家経済を破綻させることになるこの計画を、なぜ議会が認めたのか理解できません。 当時の政府や議会は、あの無謀な計画を認めなければいけないほどアメリカに対して危機感をもっていたのでしょうか? ご回答、よろしくお願いします。 中村 |
- >完成の暁には確実に国家経済を破綻させること〜
多分八八艦隊計画までならなんとか大丈夫でしょう。
少なくともそう判断できなければ議会は予算を通しません。
問題はそれを維持するため、毎年2隻を追加建造云々、てところです。
言ってみれば八八艦隊追加計画ですが、
これが議会を通過したかはかなり怪しいと思ってます。
>アメリカに対して危機感〜
アメリカというか、世界的な趨勢に鑑みて、でしょうね。
日本のド級・超ド級艦、全部で10隻しかなかったことに注意。
勝井
- 資料を調べている最中なので一言だけ。
八八艦隊の予算が通った時期は第一次世界大戦中です。そしてこの時期は「成金」という言葉で知られるように、戦争特需で日本が恐るべき経済成長を遂げた時期です。
井中かえる
- >2
そうですね、戦争特需のこと、軽く見ていたかもしれません。
一度はじめちゃったら建造中止はないでしょうが、
相当量の旧式艦が予算捻出のために
ワシントン条約を待たずして一気に退役したかもしれません。
勝井
- なるほど、経済の成長を見越して建造されたんですね、しかし八四と八六は第一次世界大戦中ですが、八八艦隊が承認されたのは戦後の話です、この辺は官僚としての海軍の力と、議会の先見の無さが伺えますね。
個人的には、自前で戦艦を建造できるようになって十数年しかたってない国が戦艦を十隻も保有できれば十分だと思います、しかし当時の議会は違う認識で違う判断を下したんですね。
よく分かりました、皆様、有難うございました。
中村
- 八八艦隊は大正九年予算で成立したのですが、これに関しては、第四十二帝国議会と四十三帝国議会で議論がなされています。
途中で選挙があり、その結果、議会の構成も変わっているので論調は違うのようですが、燃料政策やら主力艦建造の是非なども議論されてますね。
野党側からは修正案も出されており、そのあたりは調べてみると面白いと思います。
また、加藤海相も燃料や施設の面で艦隊の維持は困難、と漏らしていたともいわれるので、官僚と議会の空気は違っていたのかもしれません。。
tackow
- >自前で戦艦を建造できるようになって十数年しかたってない国が戦艦を十隻も保有できれば十分だと思います、しかし当時の議会は違う認識で違う判断を下した・・・・・・
第一次大戦で日本がどこで戦ったかを考えてみて下さい。地中海にまで(少数ですが)艦隊を派遣しています。
議会と海軍が(自国海軍の戦力に)強い危機感を感じたというのはあり得る話ですし、戦争が終わったからといって「もう済んだ」とばかり放り出すのはいささかなんでしょう。こういう視点があってもいいかもしれません。
居眠り将軍