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620 WW2終結後占領下にあった国々で独逸軍の協力者(と判定された)人たちに対する迫害が行われています、映像を見たことのあるフランスでの迫害について質問なのですが。
 娼婦を主としたサービス業の女性達が独軍協力者として民衆の前で引きずり回され、殴られ、唾を吐きかけられ、あげくに頭を丸められてしまいます(殺された人もいるかも)、当時の状況を勘案すると軽々しい批判もできないのですが、鬱憤晴らしの為の八つ当たり的弱いモノいじめに見えて仕方ありません、群衆心理の暴走によって引き起こされた事なのでしょうが、被害を受けた方達のほとんどがあんな仕打ちを受けるほどのことをしたとも思えません、国家がやらせたわけではないですがフランスでは被害者達の名誉回復とか損害の賠償などは行われたのでしょうか?。
のほほん大佐

  1.  ビシー政権のペタン元帥が戦後死刑判決を受け(執行は猶予された)たのをはじめ、ドイツの占領政策に協力した「コラボ」と呼ばれる対独協力者の政治家・役人・民兵などは、戦後、正式の裁判からリンチまでの様々な制裁を受けました。

     これらの対独協力者裁判・対独協力者狩りについて、フランス人の多くは(多少のやりすぎや間違いがあるにしても)現在に至るまで正義の実現だと考えていると思われます。誰がドイツ人に協力していたのかという問題を深く考えると、1%足らずの「コラボ」と同じく1%足らずの「レジスタンス」以外の「多数派」フランス人の戦争責任という極めてデリケートな問題にぶつかるからです。

     もちろん多数派の対独協力の問題を正面から取り上げるフランス人もいますし、最近はビシー政権についての議論自体をタブー視することもなくなったようですが、この問題をフランス人の多くが客観的に議論できるようになるにはもう少し時間がかかるかも知れません。

     なお「ドイツ人の女」狩りの対象は、一部には職業的な娼婦も含まれると思いますが、ドイツ人の恋人・愛人になった女への制裁の事例も多いようです。「敵国人」を恋人にしたのが罪というのもひどい話ですが、リンチをおこなうフランス人から見れば、フランス人には小麦粉の配給にも事欠く状況のなかで、ドイツ人からソーセージやワインなどを肉体と引き替えに簡単に入手する「ドイツ人の女」は、もっともわかりやすく怒りを向けやすい裏切り者なのでしょう。
    カンタニャック

  2. カンタニャックさん回答ありがとうございます、もしやと思っていましたがやはりこういうことでしたか・・・、当時の状況を考えると分からなくもないんですが・・・。このテの問題はどの国でも扱いは難しそうですね、自分ももっと勉強してみようと思います。
    のほほん大佐


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