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「玉砕」という言葉について質問です。この言葉が一般に通用するようになったのはアッツ島守備隊の全滅以来という認識でおりました。ところが、阿川弘之「私記キスカ撤退」を読んでいると、「ワレ明朝〇六〇〇ヲ期シ全員敵ニ最後ノ戦ヒヲイドミ玉砕セントス」とのアッツ守備隊の電文が紹介されていました。 そうすると、アッツ以前に陸軍内部に玉砕という言葉が一般に通用していたように思えますが、するといつ頃から使われたものでしょうか。大陸戦線での小部隊の壊滅を玉砕と呼んだ経緯でもあったのでしょうか。山崎大佐が初めて「玉砕」を使い、それが一般化されたとも思えませんが。 Sampon |
- ノモンハン、バターン戦でも全滅(戦力の大半を消失)した部隊があったので、その際に出来た(原典は中国の古典ですが)言葉かな、とも思いますが。
Sampon
- 山崎大佐が初めて玉砕という言葉を使ったのではなく、大本営発表で初めて玉砕という言葉が使用されたのがアッツ島守備隊全滅の発表時なのです。ですからアッツが玉砕の始まりではありません。
BUN
- (北斉書、元景安伝)大丈夫寧可玉砕、不能瓦全。(←そのへんの漢和辞典に載ってました)
「敵は幾万」(山田美妙、明治24)瓦となりて残るより、玉となりつつ砕けよや
このように、言葉としては昔からあるものです。戦前の人の漢文知識というのは、現在の想像を絶するものがあることに注意。ただ、第二次大戦当時的な用法がいつからか、というのはわかりません。
大名死亡
- BUNさん、大名死亡さんありがとうございました。結局のところ、「玉砕」が陸軍部内でいつごろ使われ始めたかは、戦闘詳報でもしらみつぶしに浚わないと分からないようですね。
Sampon