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人生相談に出ていたのですが、独ソ戦のときに存在したらしい、ブレジネフが 一枚かんだとおぼしき“小さな国”とはなんでしょう? ご存知のかた、ご教授ください。 観戦武官 |
スターリングラードで独軍が包囲されると同時期に、カフカス方面からも独A軍集団が撤退しはじめます。
このとき、
クライスト率いる第1装甲軍はロストフを抜けてドネツ方面へ
ルオフ率いる第17軍はタマン半島へと撤退して行きます。
解りにくいかもしれませんが、><左がクリミアのケルチ半島、右がタマン半島だと思ってください。(できればちゃんと地図を見てくださると助かります)
で、このタマン半島に撤退した独第17軍を殲滅するために計画されたのが、ソ連軍の敵前上陸作戦です。
このソ連軍の上陸作戦は、主力部隊は水際で撃退され、失敗します。
しかし、このときに陽動作戦として行なわれた、小人数の特殊部隊による上陸は成功します。瓢箪から駒が出たわけです。
ソ連軍は、すぐさまこの橋頭堡に増援を送りこみます。
一方、ドイツ軍もこの橋頭堡を除去すべく、部隊を集結させます。
そして、文字通り血みどろの戦闘が繰り広げられたのです。
まさゆき
彼は士気高揚のため、演説のなかでこの橋頭堡を「小さな国。英雄のみ住める国。」と名づけます。
前の回答でも述べた通り、戦闘は熾烈を極め、上陸したほとんどの兵士は死傷します。そのため、ブレジネフの演説とあいまって勲章受賞者(いわゆるソ連邦英雄というもの)が多数でました。
詳しくは、パウル=カレル著『焦土作戦(上)』(学研)第ニ部のくだりを読んでくだされまし。
まさゆき
・「小さな国。最も勇敢な者の住める国。」でした。
・勲章をエサにしたのではなく、入党許可証をエサにしたようです。
やっぱり、ちゃんと確認して答えなくてはいけない、と反省しきりです。
蛇足。クルスクの次はルミャンツェフ作戦か。
人生相談スターリンシリーズは、焦土作戦を先に読んでおくと、楽しさ倍増 です。
まさゆき