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298 先の質問(戦史・歴史の262)で第二次大戦時、空軍があった国は意外と多いと伺いましたが、先の質問と逆に日米では第二次大戦時、どうして「空軍」がなかったのですか?

ぱるぱる

  1. 第一次大戦で大きな実績を上げずに空軍の誕生を見ずに終わった国々では戦間期に「空軍独立論」が沸き起こる傾向にあります。日本にも海軍、陸軍ともに空軍独立論が存在し、帝国議会でも議論されています。既成の組織間の軋轢もさることながら、要は空軍の機能に対しての疑義が拭いきれなかったことによるのでしょう。
    BUN

  2. 日本の場合、陸海軍で仮想敵が異なった事情も勘案すべきと思いますが、
    いかがでしょう?
    勝井

  3. 日本の場合には憲法問題もありました。
    空軍独立には、旧憲法11条(「天皇ハ陸海軍ヲ統帥ス」)、12条(「天皇ハ陸海軍ノ編成オヨビ常備兵額ヲ定ム」)の改正が必要です。
    もちろん、改正すればいいんですが、戦後も戦前も日本は日本なんですね。
    いつのまにかそこまでしなくても…という話になるようです。


    カンタニャック

  4.  勝井山の見解は中々鋭いと思う。
     空軍独立問題については、陸軍の航空部門、海軍の航空部門、軍隊組織外、の三方向から検討、提唱されていたのだけれども、陸軍の航空派が地上軍と一線を画した独立空軍を目指して積極的に推進する動きを見せていたのに対して、海軍側は陸上航空部隊の指揮権を手放すことに抵抗を覚えていたようで、陸軍の動きを眺めつつ世界の趨勢として空軍独立問題を捉えていた様子が各資料からうかがえると思います。
     そして空軍独立問題は当時の空軍戦略の指導的な理論であったドーウェの構想を実現できる大型爆撃機が登場したことで各方面から唱えられるようになり、事実検討もされたものの、勝井山の指摘するように、陸海軍の大型爆撃機に対しての運用構想の違いにより雲散霧消してしまったのだと考えて良いと思います。要するに対米主力艦比率の穴埋めに使われた陸上攻撃機の登場(大型爆撃機の実用化)が独立空軍問題を生み、そして潰えさせたのだと言う事でしょう。
     憲法問題も興味深いことですが、帝国議会で空軍独立問題が取り上げられた際に、憲法上の問題に触れた発言を見た事が無いので、何とも言えません。
    BUN

  5. >3
    >4で、BUNさんがおっしゃる通りで、憲法問題は空軍独立が現実の問題となった時に、独立反対派から間違いなく提示されるだろう障害でしょうが、ここでの議論の流れからはずれていますね。
    それでは議論ボードに移ります。
    カンタニャック


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