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ナチスがいわゆる「ユダヤ人狩り」をしたとき、ユダヤ人であることを特定した方法を教えて下さい。(もし、人種的的特徴によるものであれば、判別基準等があった?) oja
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- 男性については手がかりのひとつに割礼があったはずです。むろん、これだけではないでしょうが。
はたの
- ユダヤ人は社会の中でユダヤ人としての宗教生活、社会生活を行っていたのでユダヤ人と「わかる」のです。肉体的特徴で調べていた訳ではありません。「特定」したのではなくユダヤ人は堂々とユダヤ人と名乗り、ユダヤ人の生活を多かれ少なかれしている、当たり前の存在でした。
BUN
- 人種的な特徴というとかぎ鼻というのがユダヤ人の特徴とされるようです。髪が黒いとかも。でも本当はあまり関係ないようです。ユダヤ人の定義というのはユダヤ教を信じる人というのが本当のところらいいのです。イスラエル建国以降、世界からユダヤ人が集まりましたが、人種的な共通性は既に混血の結果失われていて、金髪のユダヤ人と黒髪ののユダヤ人では摩擦があったそうです。そういえばかぎ鼻であるというだけで、ユダヤ人であると見なされて強制収容所に送られてしまった人も多かったそうです。
田中
- 根本を整理する必要がありそうですね。日本語ではユダヤ人、ユダヤ教徒、ユダヤ民族、と使い分けますが、本来は同一で、「セム人系のうちユダヤ教徒になったものがユダヤ民族かつユダヤ人」なわけです。が、ユダヤ人は長らく自分たちの国家を持てなかったので、主にヨーロッパのあちこちで混血したり、布教したりして、非セム人系のユダヤ教徒が多く生まれます(現在のイスラエルではこちらの「ヨーロッパ(特にスラブ・ロシア系)系ユダヤ人か優勢で、本来の
セム人系は蔑視されています」)。で、より根源的に「ユダヤ」を規定するのは「ユダヤ教徒であること」です。従って、カギ鼻等の人種的特徴が無視されたとは思いませんが、「ユダヤ教の戒律を守っている」ことがより重要だったと思います。ユダヤ暦を使用する、ブタ肉、うろこのない魚(ウナギとか)を食べない、キリスト教の教会でなくユダヤ教会に通う、などです。
ただし、ナチス側は、「アーリア人(それもかなり歪んだ定義おける)」と「ユダヤ人」をある種対照的に捉えていたと思われるので、ナチスのユダヤ人に対する認識、定義が「ユダヤ教徒であること」をどのぐらい重視していたかはまた別ですが。
が、文化人類学的に見た場合、ユダヤ教徒は、高度に文明化されている割には非常に強く戒律を守る、という傾向にあるので、人種と信仰はかなりよく一致したでしょう。
ので、通常の社会生活を送っていた場合、ユダヤ人であることはほぼ自明です。収容所の実態が知られるようなり、多くの人々がユダヤ人であることを隠そうとし始めてからは、割礼「も」判別基準になった、というぐらいでしょう。
はたの
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