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「満州に侵攻するソ連軍は日本軍に対してカンナエ式の優位な態勢にある」という文があるんですが、この文に出てた「カンナエ式」とはどういう意味ですか?
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- 古代史に残る包囲撃滅戦の名前です<カンナエ。
- もしかしてカルタゴのハンニバルが古代ローマ軍を破った「カンネーの戦い」のことかな?「カンネー」がどっかの国の読みでは「カンナエ」になるのかな。
- 包囲殲滅の模範例として西洋軍事史では有名です。包囲殲滅は日本陸軍の戦術でも金科玉条(あるいはバカの一つ覚え)で、事有るごとに味方が劣勢であろうとお構いなく試みました。しかし成功例は皆無に近いです。日本軍は機動力も指揮通信能力も貧弱だったので。
- ↑日露戦争の沙河・遼陽・奉天会戦、日中戦争の徐州会戦とかでやろうとしてますね。でもだいたいは包囲する前に敵に逃げられたりしてるけど。
- ロシアの大将が包囲されることにかんして異様に警戒していたので、面白いようにずるずる後退していたので、はた目に日本軍が勝っていたように見えたんでしょうね?
- つまるところ「両翼からの包囲」です。中央部で敵を拘束しつつ、左右両翼から急速に部隊を進出させて敵を包囲します。「単翼包囲」ではカンナエ式とは言えないでしょうな。包囲撃滅戦は、日本軍ばかりではなく、ドイツ軍も大好きです。
- 実は単翼包囲でもカンネー式と言います。翼側包囲による包囲殲滅戦形態を欧米では一般にカンネーを比喩して称しますね。特にこの戦法はドイツが好きでそれを師として仰いだ日本が日露戦争で勝利をし戦策として採用しました。ドイツの影響を受けたソ連のドクトリンの二重包囲もこの系譜です。因みに包囲戦とは一般のイメージとは違い、寡兵が衆を下すのに効果的なのです。
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