QQCCMMVVGGTT
149 |
大戦中にソビエトの捕虜になり共産主義を支持した ザイドリツという将軍について教えてください。 H・D・G
|
- ザイドリッツは代々プロイセン王家に仕えた名門の貴族の家系の人物です。フリードリヒ大王時代(1740-1786)のオーストリア継承戦争、七年戦争に最も優れた騎兵指揮官としていくつもの戦役で活躍したのが特に有名で、それ以来代々将官を輩出している名家中の名家と言っても良いでしょう。ナチ期にはこういった伝統的な王党派的、保守的軍人層の中には現状破壊型のナチスに対して良い感情を持っていないものが少なくなく、ザイドリッツもその一人でした。彼がスターリングラード戦の後にソ連軍に降伏しソ連軍に協力したのも、共産主義に対する共感ではなく、こうした貴族的な反ナチ感情によるものが大きいと言えます。その意味では、1944年7月20日のヒトラー暗殺事件に参加した貴族将校(シュタウフェンベルク等)と同じような考えの持ち主と言う事が出来るでしょう。
フォン・アイネム
- やはりヨルクになり損ねた人物、なんですかね?
かっぱ
- ザイドリッツのこの一見突飛な行動も歴史的に先例がありますからね、ナポレオン戦争の時に反ナポレオンの立場をとったプロイセンの将校、将軍、政治家達はみなロシアへと脱出し、そこでナポレオン打倒のためにロシアに協力しましたからね、やはりナチに対するヨルクやクラウゼヴィッツをザイドリッツも目指していたと言うのが最も近いところなのでしょう。
フォン・アイネム
- 「困ったときには東に逃げろ」
―ドイツの諺。―
「なにか後ろめたいものを持った時は、ただ漠然と“北へ”目指して進むんです」
―某事件に際し日本の心理学者のコメント。―
かっぱ
- 回答ありがとうございます。
結局反ナチのために共産主義を使ったんですね。
H・D・G
Back