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138  私が非常に疑問に思っているのが第2次大戦中の第3帝國や日本はどうやって経済がなりたっていたのでしょう?
ポテトマン

  1. 基本的には零戦もタイガー戦車もみんな国民の税金で造るんですよ。足りない分は戦時国債等で回りまわって結局また国民が支払うのです。
    BUN

  2. 経済についてはシロートなので、表現が正しくないかもしれませんが、
    消費ばかりが多く、生産が追いつかない状態、
    殊に食料の生産がひどく不足し、輸入もままならない状態は、
    「経済がなりたっていなかった」ということではないのでしょうか?

    …という話はともかく、便乗質問です。
    「配給制」というのは、経済学的に考えた場合、
    どういったメリット・デメリットがあるのでしょうか?
    どんべ

  3. 買う人の数を供給に合わせて物価を安定させる目的があります。
    BUN

  4. 今手元に資料がないので正確な数字ではありませんが、昭和19年の日本の軍事費は、国内総生産の8割程度、国家予算全体でほぼ国内総生産を使い切るという状況
    だった筈です(正確な数字は経済統計年表等をご覧下さい)。
    中国や東南アジアからどのくらい略奪できたかという問題もありますが、民需を考えれば国家自体が売り食い生活を始めたわけで、昭和19年で日本の負けが具体的に見えてきたということは、このあたりの数字からもわかります。
    具体的には、一般庶民は金があっても統制のため物が買えないので、収入の大部分が国債の購入に回る(あるいは本当はヤミで物を買いたいのだけれど国債を売りつけられる)、という構造です。


    カンタニャック

  5. 基本的には資源の産出する地域を抑えて(日本の場合、主に東南アジア。ドイツの場合、油田のあるルーマニアなど東欧諸国)、本国との間でブロック経済圏を造るやり方です。ただ、ブロックの中だけでは十分な需要を満たせないでない資源もあるし、ブロック経済の拡張を求め更なる進出を目論むことになる(ドイツのソ連侵攻のように)。なお、中立国から資源を得る方法もある。例えば、第二次大戦中、スウェーデンの鉄鉱石はドイツに輸出されており、その軍需産業を支えていた。あくまでも経済上の取引であるから中立法規には違反しない。
    結局、資源を含むブロック圏内の経済力が総力戦の帰趨に影響するわけで、ソ連も独ソ戦開始後にアメリカから軍事援助を受けるものの、基本的には一国社会主義によるブロック経済をやっていたと考えるべきだろう。ちなみに独ソ戦において、ソ連の方が開戦当初から本格的な戦時経済体制に入っており、ドイツが配給制を強化し市民生活への悪影響を犠牲にしてでも本格的戦時経済に入ったのは、43年中期から。当時のソ連の国家予算に占める軍事支出は日本と同様、並大抵ではない。
    アリエフ

  6. ついでに配給制の長所・短所について
    (長所)
    1 配給制を含む国家統制により、市場経済原理を無視してでも、資源を軍需産業や重工業基盤建設等の特定分野に大量に集中させることができる。
    2 配給制を受ける側にとって、市場価格の変動に惑わされること無く配給量に従った計画生産が可能となる。
    (短所)
    1 市場経済原理が働かないため、価格や需要の変動に対応した経営革新、生産効率化が進まない
    2 配給制では表面上、価格が低く一定に抑えられているが、実際は「隠れた価格」が存在する。旧ソ連では相対的に需要不足の物資について長い行列ができたが、これが「隠れた価格」である。需要と供給が対応していないため、市民や需要者の間で余剰物資を交換する闇市場が発生しやすい。
    3 生活水準上昇に伴い高度化、多様化する消費者の需要に対応できない。旧ソ連で西側に比べ消費物資が見劣りしたのもこのためである。
    4 配給物資の供給価格は生産価格そこそこか、かえって低く抑えられているため、赤字が発生する。これを税金又は国家納付金に基づく国家支出によって補わざるを得ない。国家の赤字を少なくするには国家が食糧等の原材料供給者から買い上げる価格を安くすれば良いが、それはかえって原材料供給者のやる気を失わせることになる。旧ソ連で農業生産が向上しなかったのもこれが大きな要因。
    アリエフ


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