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しかし、勇将がぜんぜんいない海軍、 智将ってどこ? の陸軍、 こんなかたよった人的構成になっちゃった日本軍の問題点ってどこなんでしょう? 勝井 |
勇敢だった、と定評あるところでは山口・角田両提督がいますし、
西村提督なんかも勇敢さではひけをとらないでしょう。
宇垣提督もかなりの闘将だったらしいです。
南雲提督も第二艦隊長官ならそうとうの勇名を残したかもしれない。
陸軍の知将・・・あまり思いつきませんね(不勉強)。
このあたり、まず第一に組織の硬直化があると思います。
根元から言うならば、明治維新後日本にしっかりした柱となる思想が
欠けていたようです。「西洋に追いつけ」で頑張ったとこまではいいんですが、
其の後どうするかが全くなく、既得権益の保護にはしり時代の趨勢を
読むことなく惰性で動き続けたのです。
そういう組織に求められるのは、「軍人」としての優秀さよりも
「官僚」としての優秀さ、派閥争いに勝てる能力なのです。
維新前夜にはあれだけ熱かった日本思想ですが・・・
西洋から流入する圧倒的なものの前には、消し飛んでしまったようです。
ひもと
ひもと
陸軍に関しては三根生久大『陸軍参謀』(どちらも文春文庫になっています)
が、この問題を考えるとっかかりとしては有効かと思われます。
まなかじ
が、アメリカ海軍の勇将と聞いても、記憶頼りではすんなり
両手程も出てこないんですが(^^)
我が海軍の場合、どうしても保全主義っていうのか持たざる
物の弱さ、という感じがするのですが?
勿論、負けちゃったというのも大きいんでしょうね。
takukou
というか、すこしでも攻撃精神に欠けるとみなされるとキング元帥が即クビにしてしまうので、勇猛果敢でないと第一線に残してもらえないのです。
フレッチャー提督なども、日本海軍の基準からすれば十分に積極的で果敢な指揮官だと思うのですが、それでもお気に召さずに北太平洋方面の閑職にトバしてしまいました。ゴームレー提督も慎重すぎる故に不可。
これでは、日本の艦隊司令長官のほとんど、戦隊司令官の大部分はクビか左遷ですね。
まなかじ
フレッチャー提督に関しては、戦意不足以上に存在そのものがキング提督の
お気に召さなかったようです。
フレッチャーがキングのコンプレックッスを刺激する存在だったようで
不和の理由は
・良家の子息で金の苦労を欠片もしなかったこと
・社交的な性格で友人が多いこと
・家族関係が円満だったこと
・航海局出身だったこと(部下に甘いイメージがあるため:同じ理由でニミッツも嫌い)
・かつて自分を左遷した将軍の副官を務めたこと
等などほとんど、逆恨み同然の理由だったりします。
まさに「きさまの生まれの幸福を呪え」といわんばかりの
勢いでキング提督は難癖をつけます。
いったん決めたことは決して覆さない性格で、
お気に入りのスプルアンス(寡黙で社交的でないところが気に入ったようです)
が部下の将官への推薦を繰り返し却下しています。
結局、キングがフレッチャーの人事権を握った時点で
どのようなケースにせよ左遷されたものと思います。
木
「おまえの思うとおりにやれ。責任はすべて俺がとる。」
日本では大将に求められるものはこの形だと思われます。
kazu
で目立たないのかな?
takukou
アメリカで勇将、というか猛将ってハルゼーしか思いつきませんね。
勝井
はるな