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ドイツの軍需生産を飛躍的に増大させたといわれ、各方面から評価の高い軍需相のアルベルト・シュペーアですが、彼の何がどのように高く評価されているのでしょうか。生産現場に対する党や軍の各部門からなされる介入を防いだとか、兵器の部品の共用化、種類の削減に力を入れた、などは、どこの国でもなされていることです。また、当時のことですから、VEやABCシステムといった原価管理の手法を採用したというわけでもなさそうです。わかりやすい解説をよろしくお願いします。 なんでや? |
BUN
なお、別の資料によると、43年春頃までドイツは国民の窮乏生活への不満を恐れて本格的な統制経済体制を取っていなかったとのこと。大戦後半になって総動員体制による軍需生産拡大を図ったことも関係しているのではないでしょうか。
アリエフ
アリエフ
私見ですが,アリエフさんご指摘の通り、大戦後半になってようやく総動員体制をとったこと。および、それに関連してシュペーアの提案により外国人労働者の徴用(ウクライナ人労働者の強制徴用について、後に戦争裁判で責任追及されています)その他の措置により軍需生産の拡大を図ったのであって、「特別な」手法を用いたわけではないと思います。
いんとう
>ずですが、
これは、豊川海軍工廠が日本能率協会の指導を受けていた云々って話
のことかなあと思うのですが、それ以外の海軍工廠や民間企業に積極
的に導入されていた考えかといわれたら、ちょっと「?」というのが
私の見るところです。ちなみに、私は専門が経営工学(さらに細かく
言えばオペレーションズリサーチが専攻領域)ですが、上記の話はあ
くまでも趣味の本から得たものです(^^;)。
今泉 淳
kazu
ORが専門が表看板で、実は私の専門の裏看板(?表裏一体だからどっちが表
とか裏とかないけど)は生産管理だったりしますが、特に西島さんの名前が
生産管理の歴史的経緯において登場するという記憶は無いので、今度留意
しておきます。まあ、私の生産管理って、基本的には確立された方法論に
対してなので、日本のその手の歴史を追いかけたことはないというのも事
実ですが。
ちなみに、上記の引用部分に対して最も有名なOR的手法としては、PERT(
Program Evaluation and Review Technique)というのがあります。これは、
作業工程をネットワーク表現し、始点から終点までの最長経路と長さをみ
つけて、最もネックになる工程をみつけるというものです。コストがから
むと、CPM(Critical Path Method)というのもあります。
私は「生産管理史」についてはあまり詳しくないのでこの程度しか書けま
せんが、西島さんのやっていたことは、もうちょっと抽象的な意味で体系
化されて、さらにもうちょっと早く定着したら、非常に良い方法論の確立
につながったのではないかなあと思います。
今泉 淳
BUN
BUN
しれませんね(豊川海軍工廠だけって私の知識がある意味で誤り。そう
いえば中島飛行機で云々ってのは聞いたことあるような気がするこ
とを思い出した)。
でも、それが「当たり前」までは至ってなかったのは多分それほど嘘で
は無いと思うのですよ。それからテーラーの著書というのは「科学的管
理法」だと思いますが、こいつは未だに訳書が買えます。で、テーラー
の後の管理技法の発達があって、米国はその流れに乗っているのだと思
うのですが、日本がそれに追随できたのか、それともテーラーイズムの
段階で留まっていたのか、それが問題のような気がします。「科学的管
理法(テーラーの方法)」は1920年代までで、それ以後はインダストリア
ル・エンジニアリング(IE)の時代なわけです。
テーラーの科学的管理方法ってのは、私の認識する限り、個々の作業と
か家業に対する、時間研究(time study)を基礎とする方法論が中心だと
思ってます(こいつの実習というのを随分やらされたなあ)。要するに、
テーラーの方法以降の管理手法の発達とそれへの追随度合いの問題かな
あとも思います(まあ、先進なのは米国なのですが)。
ってことで、テーラーシステムの件は間違っていても、なくても大丈
夫ですよ。私も、何かのついでに調べられればと思いますので、留意
しておきます。私も勉強になりました。> BUNさん
あ、そういえば、私の出身学科(工業経営学科=経営工学)って、創設が
昭和15年だったと思うから、その当時日本でもその手の学問の必然性
が高まりつつあったのかもしれないですね。ということで、その当時
の先端管理技術やその導入度合いに関しては、折に触れて留意してみ
たいと思います。
今泉 淳
今泉 淳
kazu
kazu
ておりませんもののそれなりの感想はあります。が、なかなか興味深い
話なので、学術的側面からも考察するために文献調査などもしてみよう
かと思います。
今泉 淳