先日外国の掲示板で「MG42って発射速度高すぎませんか」「いや先日撃ってみたけど結構いい感じだよ」というやりとりがあるのを呆然と見てました。
　バズーカの元になったのはドイツの小銃用ホローチャージ弾ですが、この小銃用アタッチメントはもともと榴弾を打ち出すものでした。バズーカ砲にもRPG-7にも榴弾があります。

マイソフ

こんな記事が出てきました。
http://uts.cc.utexas.edu/~varanus/bazooka.html

　1952 年、13 歳の少年だった著者は射撃場でバズーカの不発弾を拾い「宝物」にしようと持ち帰って暴発させ左足の膝から下を半分吹き飛ばされたそうです。弾薬は横向きに落ちて暴発し、著者はその後ろ側に立っていたので「炸薬と破片の 10% を受けただけ」なので足一本で助かったそうで、「もし方向が違っていたら即死していただろう」とのこと。芝生には 1m x 1m のクレーターが開き、爆風を受けた家のガラスは割れて壁は穴だらけとなり、その方向に駐車していた父親の車は「機銃掃射でも受けたみたいに穴だらけになった」と記されています。

ささき

成形炸薬というと爆発力の指向性ばかりに目が奪われてしまいがちです。
しかし実際のところ、メタルジェットの加速に使われるエネルギーは、
炸薬爆発のエネルギー全体からみると一部にすぎません。
炸薬爆発のエネルギーの多くは、衝撃波、破片化した弾体、爆風などの
形で相手の兵士を襲うわけです。

これを念頭において、ドイツのPanzerfaust 30と手榴弾、75mm砲弾の
炸薬量を比較してみましょう。

ドイツの卵型手榴弾Eierhandgranate 39の重量は340g、炸薬重量は112gです。
ドイツの柄付手榴弾Stielhandgranate 39の重量は624g、炸薬重量は218gです。
米国の75mm砲用M48榴弾の弾丸重量は6700g、炸薬重量は630gです。
Panzerfaust 30の弾頭重量は2900g、炸薬重量は800gです。

Panzerfaustの炸薬重量は、75mm砲榴弾の1.27倍、柄付手榴弾の4倍、
卵型手榴弾の8倍もあります。破片飛散の分布は榴弾や手榴弾ほど均一で
はないでしょうが、爆発力だけで見れば、75mm砲榴弾を越える威力がある
わけです。撃たれた方は、たまったものではありませんね。
いちのへ

ついでに、
米軍の2.36インチロケットランチャー「バズーカ」と3.5インチロケット
ランチャー「スーパーバズーカ」の弾重量と炸薬重量は下記です。

2.36インチM7A1 HEAT弾、弾重量：1600g、炸薬重量：227g
3.5インチHEAT弾、弾重量：3856g、炸薬重量：875g
いちのへ