2219 |
空対空、地(艦)対空、対レーダーなど、ロケットモーター推進による高速ミサイルの公表されている飛翔速度はいかなる気圧下でのデータなのでしょうか?1気圧でしょうか? くりんくりん |
- 追加Qです。
SM2などの2段式の場合の飛翔速度は、どの段階での速度なのでしょうか?
くりんくりん
- 例えば、ロシアのKh-41空対艦ミサイル(Su-27などが使用、固体燃料ロケット+ラムジェット)の場合、最大速度が高高度でM3.0、低空(高度10M程度)でM2.1だそうで高度によっても異なる。
一般的に言って、そのミサイルの通常のミッションにおいて、どれ位の最高飛翔速度を発揮するかで捉えているのではないかと思います。
アリエフ
- アリエフ様、ありがとうございます。
Kh-41の例ですが低空の場合はほぼ1気圧下ということですよね。
燃焼に空気を必要とするラムジェットやタービンエンジンの場合、エンジン効率は1気圧下が最高ですが、飛翔体としては空気抵抗が最大なので、その2つの要素の折り合いがつくのがKh-41の場合M2.1ということですね。
実は私が知りたいのは燃焼に空気を必要としないロケットモーターの場合なのです。極端な話、ロケットモーターなら大気圏外の0気圧でも飛べるし、逆に水中の10気圧下でも進むことが出来ますよね。これらの飛翔体の加速を阻む要素は空気抵抗だけなので、それは高度によって大きく違うわけで、となるとイコールコンディションは1気圧しかないかな、と考えたんです。
くりんくりん
- 固体ロケットモータにおいては、総推力(推力の時間積分)は気圧には大きな感度を示しません。強いて言えば点火性(イグナイタ点火〜光芒全体まで火が回るまで)に若干の影響を及ぼす程度ですが、近年のイグナイタは非常に火力が強く、特別な補正計算をしなければ成らない状態にはなっていませんね。(推力立ち上がりに大きな変化が無いという事です)
ま、それはそれとして固体ロケットモータにおいて…を前提にすれば筐体温度と総推力には密接な関係にあります。そのため、温度−総推力感度特性をもって、基本的な特性を推測・計測し、実用環境条件をもって基本スペックとする事が非常に多いですね。
sorya
- あ。忘れてた。
速度に関して言うと、maximum speedと明記していない限り、標準飛翔ルートにおける平均速度がそれに相当します。推力−時間曲線を飛翔ルートに適用すれば、その数字が求まります。
sorya
- 「公表されている飛翔速度」とありますが、飛しょう速度は防秘は武器秘に
指定されているので公表はありえないはずで、世間一般に出まわってるのは推定値
ですから、正確なデータと思わないほうがいいでしょう。
で推測値を出す時、普通はそのミサイルの平均的な飛しょう高度を想定するんで
例えば亜音速ASMなら海面高度つまり1気圧で考えると思います。
taka
- >>taka氏
あの手の速度っていうんは、固体ロケットモータの一般的な比推力を前提にして推測してると思うよ。どうせ殆どのモーターに使用する推進薬はHTPB/AP系だろうし、ノズルだってそんな独創的なものは作れやしない(=ほぼ枯れた技術である)という前提があって初めて推測可能な範囲になりますです。よって、モノによっては、その推測はめっさ遠かったりすることがあります。総論としては、実測された数字に基づかない限りは、遠からずとも近からずといったところでしょうね。
sorya
- 確かに皆さんがおっしゃるとおりですね。公表データはいわばF-1のエンジンの最高出力みたいなモンでしょうね。しかも数値単位のマッハ数自体がアバウトに過ぎます。1単位が1,224km/h!
また一つ疑問が生じたのですが、空対空ミサイルは発射高度の違い、つまり空気密度の高低によって射程距離に差が出ると思うのですがいかがですか?
くりんけりん
- 少なくとも日本は最高出力における値を公表した事ないですよ。
sorya