2211 |
大戦中のドイツ兵の鋲打ち皮ブ−ツって、かっこいいわりには、夏は蒸れるし、冬は、フィンランド兵に、理想的低温伝導体だと揶揄される始末。 おまけに、皮革を大量に消費するので、長期戦になれば、容易に供給不足が見込まれます。 このように悪いところだらけなのに採用されていたのは何故? こびとの靴屋見習い |
- はあ?それでは当時、皮革以外のどのような材料でブーツを作れば良かったんでしょ?軍靴って登山靴と同様、相当な耐久性や防水機能求められますよね。今の登山靴(紳士靴も同様だけど)にせよ、合成皮革よりも天然皮革の方が値段高かったりします。
天然皮革以外の信頼性や耐久度の低い材料使った安かろう、悪かろうな靴を兵士に履かせればよいという考え方なんでしょうか?
アリエフ
- 欠点と同時に利点もあったからに他なりません。実際にサバイバルゲームでもやって山歩きや薮漕ぎをすればわかりますが、靴底の浅い靴は滑り、踝のガードがないと足首をくじきます。そして硬質ゴムや科学合成素材のない(あるいは大量生産しにくい)当時、革素材と鋲打ちの靴底はそれなりに目的に即したものでした。酷暑のアフリカや極寒の冬季ロシアで問題が出たのは、単に想定していなかった事態だったという事でしょう。
ささき
- さらに捕捉させていただければ、
靴底に鉄の鋲が沢山打ってある軍靴は、ドイツだけでは無く
もうナポレオン戦争当時の軍隊でも、極一般的なモノでした。
兵隊は、その性質上歩いたり、立ったりすることがどうしても多いため
鋲を沢山打っておく事で、むしろ靴底の減りや破損を防げました。
これは、補給上の問題よりも、兵隊は足が命であった事によります。
また、蒸れの問題ですが、これは日本など雨季の有る地域での事であって
逆にヨーロッパは湿度が低く乾燥することが多いので、つめ襟や皮のブーツが
発達してきました。
フィンランドに限らず一年を通じて地面が雪などで凍っている地域では、
厚いフェルトや毛皮で脚を包んだ作りの靴が発達しています。
ドイツでも酷寒地域用にフェルトの靴はありました。
マサ
- >大戦中のドイツ兵の鋲打ち皮ブ−ツって、かっこいいわりには、夏は蒸れるし、冬は、フィンランド兵に、理想的低温伝導体だと揶揄される始末。
既に諸氏から厳しい回答がなされておりますが、ドイツ軍が行軍靴(ロングブーツ)を採用したのは、戦場の危険物等から兵士の足を保護するためでもあったのでしょう。こうした観点から見ればロングブーツの採用は合理的だと考えます。(因みに大戦後期のドイツ軍では、行軍靴から省資源を主目的に編上靴に切り替えられましたが、この場合キャンバス製の短ゲートルを編上靴の上に巻き、踝の保護を図っています。)
なお、靴底に鋲を打ち込むのは一般兵用行軍靴から山岳部隊用登山靴まで共通ですが、山岳部隊の隊員に鋲が原因の凍傷が多発したという話はあまり聞きませんので、これら山岳部隊から凍傷防止のノウハウが巧くフィードバックされていれば行軍靴でも凍傷の被害は減ったのでは?
>皮革を大量に消費するので、長期戦になれば、容易に供給不足が見込まれます。
元々新生ドイツ軍の規模は非常に小さかったし、長期の戦争はしない前提だったので、その際編上靴より多少資源を必要としたとしても見栄えが良い&足の保護にも役立つ行軍靴が戦闘用の標準装備となったのでしょう。(なお上の方では編上靴は大戦後半に切り替わったと書きましたが、実のところドイツ軍でも編上靴自体は戦前から存在しており、背嚢に入れる装備にも指定されているそうですから、大戦初期までは行軍靴と編上靴からTPOに合わせてどちらか選んで履いていたのでは。)
ヴェトミン
- 訂正:捕捉→補足
マサ