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2177  迫撃砲弾につて教えて下さい。
 自衛隊で配備中の、120mm迫撃砲RTと81mm迫撃砲L16は、オリジナルの開発時期はほぼ同じなのに、前者はライフリングによる弾のスピンにより、後者は弾にある尾翼により、弾を安定飛行させています。これらの方法にはそれぞれどのような長所、短所があるのでしょうか。翼安定の方が弾の設計が楽そうな気もするのですが良くはわかりません。

たまげ太

  1.  浅学ながら知ってる範囲で書いてみると・・・

    *有翼弾&滑腔砲身式
     長所:砲身が安価で軽量、低腔圧
     短所:滑腔砲身&砲弾の安定翼が風等の影響を受けるため命中精度が劣る

    *ライフル砲身式
     長所:ライフリングにより命中精度が良好、砲弾と砲身の間のガス漏れも少ない
     短所:砲身が重く多少高価になる

     後は博識の方々のフォローをお願いいたします(苦笑)
     ちなみに120mm迫撃砲RTの前任だった107mm迫撃砲M2もライフル砲です。
    ブラック・タロン

  2. 81mm迫撃砲(中迫)
    人力で担いで運べる様になっているため軽量にする必要がある。
    命中率か軽量化かを量りにかけた場合、軽量化に軍配が上がる。
    したがって、滑腔砲身になる。

    120mm(107mm)迫撃砲
    基本的には牽引や車載砲。人力による運搬は考えていない(台車等使用は人力運搬の定義に入れないものとする)
    したがって、弾丸効果を得る事に重点を置きライフル砲身となる。

    >翼安定の方が弾の設計が楽そうな気もするのですが
    一般的に翼安定弾の方が、設計は難しいし、コストもかかる。
    (120RTの弾丸なんかは結構複雑な作りなんですけどね。)


    はいどーも

  3.  お答えありがとうございます。
     120mm迫撃砲RTと81mm迫撃砲L16に関して言えば、それぞれのキャラクターと飛行安定の方法は合理的であるということですね。
     スピン安定と翼安定について、やや一般的な話をさせて下さい。勝手な想像はあれこれとできるのですが確信は持てなくて、、、。

    1、装薬量によって初速を変えられる点
     過去ログを読んでみると、スピン安定の場合、砲弾の重心位置やスピン回転数などをいろいろ調節しているみたいですが、初速が変わるということはスピン回転数も変わるわけで、砲弾の設計、調整が難しいのではないかと思ったのです。翼安定は翼安定で流体力学的に洗練されたものをつくるのは難しいのでしょう。ただ、けっこういろんな形の弾があるような気がして、、、。
     可能な初速の全域においてある程度の精度を出しやすい、特定の初速において高精度がだせる、といった違いはあるのでしょうか。

    2、初速および射程
     翼安定の方が、翼が抵抗になりそうなので不利かなと思うのですが。
     あと、迫撃砲の場合、初速が音速を超えると何か問題が生じるのかよく分からないのですが、特に翼安定の場合、飛行が不安定になったりするのでしょうか。APFSDS弾は翼安定で超高速で飛行しているのですが、迫撃砲弾の場合、前方から見ると翼が弾頭のシルエットに完全にかくれてしまい、ことなる事情になったりしないかとも思うのですが。

    3、弾道
     弾道の曲がりに対する弾頭の回頭性は翼安定の方が良いのではと勝手に思っています。その点、近距離の(高曲率の弾道を必要とする)曲射では翼安定の方が有利でないかと。


    たまげ太

  4. >>たまげ太氏
    >迫撃砲弾の場合、前方から見ると翼が弾頭のシルエットに完全にかくれてしまい、ことなる事情になったりしないかとも思うのですが。

    滑腔砲から発射されるHEAT弾頭も空力的に回転させてるよ(笑)
    確かに数千rpmというレベルを空力的に付与するのは難しいけど、数十rpm程度なら楽勝です。

    なお、榴弾砲と違い、高い回転速度を付与できない迫撃砲は、弾着時の姿勢制御に難がある(鉛直に落ちにくい)ため、同一炸薬、同一破片密度、同一破片エネルギーの弾頭を用いたとしても、榴弾砲と同じ効果を期待するために発射弾数を増やす必要ががあります。
    sorya

  5.  お答え、ありがとうございます。
     あらら、もうちょっとよく調べて(考えて)投稿すればよかったなぁと(毎度の事なのですが)。
     戦車砲用のHEAT弾も、初速が1000m/s以上で、翼によって安定飛しょうしますが、これも前方から見ると翼が弾頭のシルエットに完全にかくれてる。

    たまげ太


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