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http://earth.endless.ne.jp/users/mac0115/type1lm.html この試製三式軽機というのは 一人で扱うことを前提しているのでしょうか? 七資産 |
- この時期、軽機を一人で扱うことは考えにくいです。
第二次大戦中には、日本軍軽機は「軽機組」という2〜3名のチームによる運用方式になっていました。
ドイツ軍の分隊機関銃+弾薬手に近い編成様式ですね。
保弾板使用というのもそれを前提にした仕様だと思います。
まなかじ
- ボックスマガジンだと弾薬手は必要ないのでは?
立射などの柔軟運用が困難になるでしょうし
重機と給弾方式を統一するほかに
保弾板使用にするメリットはあったのでしょうか?
七資産
- >2
ドイツ軍においても弾薬手ってのは、弾薬運搬手です。
分隊の攻撃前進の間、継続して火力支援を提供するためには多量の弾薬を携行せねばならないでしょう?
撃つときにベルトを支えることばかりが仕事ではありません。
保弾板にしたのは保弾板一連30発対箱弾倉一連20発の差、保弾板一枚に対して箱弾倉一個にかかる製造コストの差の二つが大きいのでしょう。
一挺あたりの携行弾薬を増やす方向にあったわけですから、一挺あたりに準備すべき箱弾倉が増えることになるわけですし、軽機の配備数からすれば無視できない要素となるでしょう。
柔軟運用という点でいえば、携行弾薬が増えた方が戦術的なオプションははるかに増大することはおわかりいただけると思います。
軽機関銃という火器は単独で戦うものではなく、分隊の支援火器として、小隊の戦術に従って戦うのです。
射撃姿勢がどうこうなどというのはさして重要な要素ではないと思いますが。
まなかじ
- >2
保弾板使用に囚われないで考えて見ると、ベルト給弾式の機関銃への過渡期の
物と考えた方がわかりやすいかと思います、MG34やMG42等の軽機関銃や
重機関銃を兼ねた機関銃への発展途上のものな訳です、そう言った機関銃がどの
様な運用をされていたかはまなかじさんのレスにある通りです。
あと、この機関銃の狙っていた用途ってのは重機関銃並みの連続射撃に耐えら
れる搬送が容易な軽機関銃って所にあります、箱型弾倉にこだわらず、当時の重
機関銃と同様な保弾板給弾式に替えた理由もそこにあると思われます。
>3
保弾板と箱型弾倉の弾数の差は無かった様な気がするんですけど(^^;
あんまり弾数の差は関係の無い話ですけどね。
(一式軽機3型の弾倉の弾数が不明ですけど、あれが20発弾倉でしたっけか)
ooi
- >>3−4
つまり汎用機銃的なものを目指して作られたということですか。
自動小銃的な運用が可能であることは重要ではないのですね。
ありがとうございました。
七資産
- 列強各国の軽機関銃に対する認識は今昔とも、「軽機とは個人携帯火器で、一人で運搬・操作が出来る軽量・軽便な機関銃。
通常は2脚を備える。 但し、重機に較べて、連射持続性能及び有効射程の低下はやむを得ない。」であると考えます。
よって、試製3式7.7mm軽機関銃も、七資産さんの思う様に「一人で扱うことを前提」としていると考えねばなりません。
建前は、↑上記の通りですが、帝国陸軍の軽機全ては、フォアグリップ(先台)が無いので、
両手操作・取り扱いを現実無視しており、「個人携帯火器で、一人で運搬・操作」というのは機銃手にとって難儀であり、
弾薬装填・補給の為にもう1人居れば更に良い事は、自明であります。
※今昔、列強各国の軽機を見れば、フォアグリップ、ハンドガート 等が備わっている物は、
「個人携帯火器で、一人で運搬・操作」を最低限考えていると機銃だと判断出来ます。
保弾板の件・・・・・・諸氏色々と考えておりますね。
>4.ooiさん あと、この機関銃の狙っていた用途ってのは重機関銃並みの連続射撃に耐えられる搬送が容易な軽機関銃って所にあります、箱型弾倉にこだわらず、当時の重機関銃と同様な保弾板給弾式に替えた理由もそこにあると思われます。
私も ooiさんのレスに同意であり、さらに付け加えるなら、試製3式7.7mm軽機関銃の使用弾薬に着目せねばなりません。
七資産さんの紹介するHPを見るまでもなく、(やはり見ましょう。書いてあります。)その使用弾薬は、
7.7mm92式普通実包であります。 つまり、7.7mm92式重機用セミリムド強装弾です。
99式小銃&99式軽機用の7.7mm99式普通実包(リムレス小銃弾)より、威力・遠射性に勝る重弾頭・高初速弾薬を
使用しています。
試製3式7.7mm軽機が保弾板方式=92式重機と弾薬共通なのは、弾薬供給性のみならず、
従来の96式、99式軽機以上の火力・威力向上を狙った軽機だったと考えます。
戦中の帝国陸軍の軽機開発方向が現れわれています。
以上は、試製3式7.7mm軽機の銃身基部(根元)が従来の軽機に較べて、かなり太い事からも伺い知れます。
※ さて、ややマイナーな弾でありますが、97式車載機銃用 7.7mm97式普通実包(リムレス機銃弾=強装弾)は、
使用検討されなかったのかを考えると頭が痛くなりますので、考えない事に致しましょう。
以上、私見でした。
軌跡の発動機?誉
- http://earth.endless.ne.jp/users/mac0115/typ11lm.html
旧軍LMGは原則30マガジンのようです。
>6
キャリングハンドルによる保持を前提してたのではないでしょうか?
しかし、そういう運用に保弾板が耐えるかどうか疑問ですが。
七資産
- 割り込みで質問にもなりますが旧軍の7.7mm実包に関して佐山氏の本(小銃拳銃機関銃入門;あれ?順列違いましたっけ?)の中に92式実包の後期はリムレスに切り替わっていると思わせる記述が幾つか有ります。戦時中の有る年の弾薬生産データで97式実包が消えています。
この辺はどうなのでしょう?
(あと、4式実包なんてのもでてましたがデータがでてませんでした)
素人ですが・・・
- >8.にレス。
機関銃用弾薬・薬莢の基本形は、リムド或いは、セミリムド タイプであると思います。
そのかわり、箱型弾倉使用の場合、その設計はやや面倒ですし、送弾不良を起こし易いですね。
ベルト(メタルとします)給弾の場合は、一度後方へ弾薬を引き抜く様なギミックが必要になります。
その点、リムレス薬莢なら、問題解決できる事は、このWARBIRDS愛好者にとっては周知ですね。
保弾板式は、リムド以外なら、つまりリムレスは当然、セミリムドでもなんとか使い物になります。
A:使用薬莢を基本形起縁付き、或いは半起縁として意地を張るか、
B:シンプル&送弾安定を優先して無起縁とするかの選択です。
小銃兼機銃用弾薬として、WWIIまで、英、ロシア、伊、は前者Aを選択し、独、米は後者Bを選択したわけです。
日本は、6.5mm、 7.7mmの2系統の口径を共用の上、>.6の説明の様に、起縁有り無しもゴチャゴチャに
してしまいました。
航空機用機銃も含めて、各国機銃弾薬のこの関係を調べると面白いですよ。 大砲薬莢は世界中ほとんどリムドですね。
※何故、薬莢基本形は、リムド或いは、セミリムド タイプなのか?
ヘッドスペースの設定・管理が楽だからかも知れません。
4式実包・・・4式半自動小銃(和製ガーランド)用小銃弾薬ですね。
7.7mm99式普通実包発射薬の燃焼特性を、この銃のガス圧作動機構用に調整し直した物と思われますが、
詳細不明です。
以上 私見でした。 >8.に対してのレスになっていなかったらゴメンです。
〜?誉
- >6
射撃操作を1名で行うということと、軽機チームを組むこととはどこにも矛盾はないように思いますが。
軽機本体と所要量の弾薬との双方は1名で搬送しきれないという状況からして、軽機自体の設計とは関係なく、DPだろうとブレンだろうとMG34/42だろうとブレダM1930だろうとMle24/29だろうと、どの国においても軽機という兵器システムは1名では運用しきれないのではないでしょうか?
強引に1名で運用しようとした米軍のBARは銃本体はともかくシステムとして失敗ではなかったでしょうか?
>7
バナナ型の30連弾倉の取り回しは楽ではないはずです。
英軍のブレンにせよ、日本の九六式、九九式にせよ、運用しきれないというほどのものではなかったとはいえ装填作業や装填済み弾倉の取扱いには慎重を要するものでした。
また、日本軍軽機の弾倉は「貴重品」であって、1銃あたりの予備弾倉は九六式は言うに及ばず、九九式であっても数がなく、戦闘が長引けば実質的に射撃の持続ができない状況にありました。
途中検討された方式として直立箱弾倉とありますが、ZB26に範を採ったものという記述を信じれば20連でしょう。
装填作業の容易と射撃時の送弾信頼性、および製造工程の短縮を狙ったものと考えます。
>8
九二重機はリムレス弾薬でも作動することが確かめられたので、九二実包は九七実包に統一され、管理上の都合から名称に九二実包を残したものでしょう。
また、重機弾薬は機関銃中隊に補給されるもので歩兵中隊には回りません。大隊段列の段階で補給系統が違いますから、思うほど補給作業に不都合はありません。
むしろ、この軽機が採用される段階で分隊弾薬が九二実包と九九実包の二系統になることになりますが、九六軽機でも一時軽機用弱装弾が支給されていたり、ベトナムの米軍のような例もあります。
まなかじ
- つまり、日本軍の歩兵小隊は小銃4個分隊を軽機3個分隊と擲弾筒1個分隊で支援する構造です。
軽機1個分隊は2名が完全なペア(軽機組)として動く射手(第一銃手、軽機本体と弾倉2個60発)と班長(拳銃1挺、双眼鏡と弾倉4個120発)、これに2名の弾薬手(第ニ・第三銃手、各々弾倉7個210発、および小銃と弾薬60発)、定数を揃っていれば弾倉20個600発を携行します。この4名が「軽機班」となります。
これに支援の小銃手9名と分隊長を加えた14名で軽機分隊を編成することになります。
参考まで。
まなかじ
- >>11
え、小銃手だけから成る分隊があったのですか?
八個分隊編成?
七資産
- >9,>10
ご教授ありがとうございました。
4式実包ですが和製ガーラント用ですか。
99式よりも近弾になるような感じに書かれていたので弱装薬になっているのかと思いました。
素人ですが・・・
- >12
4個分隊で編成されており、うち3個が軽機関銃を持つ「軽機関銃分隊」で、1個が擲弾筒を持つ「擲弾筒分隊」です。
小銃のみの分隊はありません。
SUDO
- >給弾方式
日本陸軍が最初に軽機関銃の開発を志向したとき、給弾方式として当初保弾板を検討したが戦場での機動に難有りと指摘されたと手元の資料にあります。そして、できあがったのは歩兵銃用のストリッパー・クリップで給弾(5発クリップ×6個)する11年式軽機関銃でした。あくまでマガジン式にしたくないという意向があったのでしょうか。
ちなみに、第1次大戦中に訪英した南部麒次郎はルイス軽機関銃用のドラム・マガジン製造工場を見学してその規模に唖然としたとか。当時の日本にとってマガジンは消耗品というにはとても高価な代物だったのでしょうか。
>13
4式小銃用の7.7mm弾薬は7.7mmX58ながら薬莢の形状が微妙に異なっていると床井雅美氏から少しだけ聞いたことがあります。機会があればもう少し裏取ってみます(^^ゞ(笑)
ブラック・タロン
- >12
ごめんなさい、推敲不足でした。
確かにそう読み取れてしまいますね。
まなかじ