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戦艦クラスの主砲では、発砲の爆風が凄くて発砲時は甲板立ち入り禁止ということですが、実際にどれくらいの威力の爆風が発生しているのでしょうか? (2131を見て、発砲の爆風なら?と思ったのです) やまうち |
- http://www.ussiowa.com/Photos/USSIowaInAction08.htm
P-kun
- 大和型の45口径46p砲の場合、砲口から15mの距離での爆風圧力は1門発射で3.1s/u、3門斉射の場合は7.0s/uと想定され、砲口から77.5mまで離れても3門斉射の場合0.5s/uの爆風圧力がかかると想定されていたそうです。
因みに一般的に当時の航空機は0.5〜0.8s/u、ボートに至っては0.28s/uの圧力で破損するとされていたそうです。
実際、主砲の近くに装備されていた特設機銃が斉射の爆風によって根本から吹き飛ばされたという話を聞いたことがあります。
T216
- T216さん>
圧力の単位(分母の方)、間違ってませんか?
いちのへ
- 何の本かちょっと思い出せませんが、大和に乗っていた人で艦橋で消火活動をやっていたところ主砲発射警報が聞こえずに逃げ遅れ、爆風に吹っ飛ばされ運良く手すりにぶつかって助かった人の話がありましたのでそれくらいすごいものだと思えばいいでしょう。
ホーク
- > 3.
申し訳ありません、2.で私が挙げた圧力の単位は正しくは「s/cu」でした。
いちのへさん、ご指摘ありがとうございました。
T216
- 私の父は、戦艦大和建造にたづさわった経歴があり
聞いた話ですが、主砲の試射に立ち会って見た時のこと。
手すりがひん曲がり、縛り付けていた布が引きちぎれたり
したそうで、オマケに高射砲類の計器類が駄目に成ってしまったそうです。
まさ
- 爆風による影響力は、尖頭圧力(単位 MPa)、構造体には 衝撃量=尖頭圧力X影響時間(単位 MPams)、
そして音圧レベル(単位dB) 等で評価されると聞いております。
例えば、生身の人間に対しては・・・
・尖頭圧力。
大よそ1(MPa)≒11(s/cu) で鼓膜破損。
同 3(MPa)≒31(s/cu) 前後で 体が吹き飛ぶ。
同 4〜5(MPa)≒41(s/cu) 以上で重症又は半数致死。
・音圧レベル。
同 140(dB)以上で何らかの人体影響(例えば鼓膜破損や一時的思考力損失)が生じる。
(一般火砲のマズル付近の音圧レベルは、180〜200dB以上だそうです。だから一発でおかしくなる)
とされている様です。
>2.で御説明の圧力は、単位を「s/cu」に直しても、1桁小さすぎる様に思いますが、どうでしょう?
軌跡の発動機?誉
- 軌跡の発動機?誉さん>
>2.で御説明の圧力は、単位を「s/cu」に直しても、1桁小さすぎる様に思いますが、どうでしょう?
影響時間を考えずに、尖頭圧力の数値だけでは、なんら意味が無いです。
2131の4でsoryaさんが仰っているように、幾らが尖頭圧力が高くても、影響時間が
短ければ人体を破壊することはできません。ですから、貴殿が上げた数値だけ
では意味がないのです。
爆風の人体への被害については、下記の本にデータがあります。
「産業安全工学ハンドブック」海文堂(1989)F.P.リー著、井上威恭、上原陽一監訳
正圧保持時間が400msであるような比較的速い爆発については、
爆圧により90%の人が圧死する圧力は、55〜65psi(3.86〜4.57kgf/cm^2)
この死亡率が1%以下になる圧力は35〜45psi(2.45〜3.16kgf/cm^2)です。
一方、圧死しない圧力でも、肺の組織は、圧力の急激な変化に耐えられず
組織破壊による出血を起こし、結果として死に至ります。
爆圧により90%の人が肺出血で死亡する圧力は 29.0psi(2.04kgf/cm^2)であり、
この死亡率が1%以下になる圧力は14.5psi(1.02kgf/cm^2)である。
予断ですが、爆風により、建物のガラスの90%が破損する爆風圧は6.2kPa(0.06kgf/cm^2)
、破損率が1%以下になる爆風圧は、1.72kPa(0.02kgf/cm^2)です。
さらに余談ですが、平均的な市街地で高さ5m以下の位置に風速34m/sec(台風ですね)の
風が吹いている場合の風圧力は、建築基準法の式を使って計算すると0.0033kgf/cm^2
になります。
ということで、大和の主砲1門が射撃する際に、その15m以内にいれば、ほぼ100%
肺出血で死亡します。3門斉射だったら、即死(圧死)します。
かりにそれ以上離れていても、肺出血はまうがれませんし、台風よりもはるかに大きな
風を受け、飛ばされて、付近の固いものに頭をぶつけたり海に落ちたりして、死ぬ可能性
が高いです。
だから、主砲を撃つ際には、外にいてはいけないし、暴露された対空機銃と要員が外に
いたら、主砲は撃てないんです。
いちのへ
- =爆風圧に関して=
・今と昔では観測方法が異なる。
・昔は鉛板の凹み量から直接圧を計測した。
・現代ではペンシル型の圧電センサ等を用いた静圧相当圧力をもって計測・評価を行う。
・当然ながら今と昔では数字に互換性はない。
sorya
- =ついで=
騒音測定用のマイクロフォンは静圧評価をもって評価できるようデザインされている。(これは昔から)
sorya
- 圧力レンジ。
とある業界においては、このセンサーが爆風圧を計測する上でのデファクトスタンダードです。動圧で評価することは非常に稀です。
http://www.pcb.com/spec_sheet.asp?model=137A23 ( 50psi- 3.51535kgf/cm^2-0.344738MPa)
http://www.pcb.com/spec_sheet.asp?model=137A22 ( 500psi-35.1535 kgf/cm^2-3.44738 MPa)
http://www.pcb.com/spec_sheet.asp?model=137A21 (1000psi-70.307 kgf/cm^2-6.89476 MPa)
しかしながら、100psiのセンサーを用いることは滅多にありません。
必要性もない。
sorya
- 質問者です。回答ありがとうございます。
主砲撃ったら撃たれた方より撃った方が大ダメージというのも分かる気がしました。
http://www.warbirds.jp/heiki/bakudanhigai.htm
この資料から見て、3門斉射時は250キロ爆弾並と理解しました。
ところで、巡洋艦や現代の火砲の場合はどうなのでしょう?
単純に砲口エネルギーに比例していると考えてよろしいのでしょうか?
やまうち