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2117 銃身加熱による連射性能低下(命中精度等いろいろありますが)を抑えるため銃身交換などの方法(他にもフィンなどによる空冷却もありますが)を銃器において一般的におこなわれていますが、薬室加熱(コックオフでしたっけ?)による対策はどのようなものがあるのでしょうか?
過去ログでオープンボルトでは引き金を引くまでは薬室に銃弾が送り込まれないとあったのですが、クローズドではどのような対策がなされているのか疑問に思いました。
MG42

  1.  オープン・ボルトは構造そのものがコック・オフ対策になっているといえますが(故に機関銃の大部分はオープン・ボルトを採用)、クローズド・ボルトでは手動でボルトを開いて薬室を開放しておくくらいしか過熱対策と呼べるものはないように思います。実戦下で実用的といえる方法ではありませんが・・・
     大部分のアサルト・ライフルやサブマシンガンには、全弾を撃ちきったときにボルトを開放したまま保持するボルト・キャッチ機構が備わっているので、これを利用してボルトを開いたままにすることが可能です。また、コッキング・ハンドルが通る溝にノッチを設け、ここに後退させたハンドルを噛ませてボルトを開いたままにしておけるものもあります。

     まぁ、基本的にクローズド・ボルト採用のアサルト・ライフルやサブマシンガンは、機関銃のようにコック・オフが起こるほどの長時間の持続射撃を行うことは考慮されていませんが・・・
    ブラック・タロン

  2. >.薬室加熱(コックオフでしたっけ?)による対策
    >.クローズドではどのような対策

     ・銃身根元、即ち、薬室部外径を太くする。(肉厚を厚くする)
     ・薬室内壁にクロームメッキを施す。
     ・薬室内に縦溝(フルート)を施す。
     ・銃身材の改善。 耐熱材(ステンレス材)採用。
     ・燃焼温度がそれほど高温にならない、シングルベース発射薬を採用する。
     ・弾薬(薬莢部)に油を塗りつける。

     等、昔から、各社各銃で色々トライされていますね。

    それから・・・
     単射・主の小銃と連射・主の機関銃とでは、同一使用弾薬でも、薬室形状・寸法や、ヘッドスペースに
     相違が有るかも知れませんね。

    軌跡の発動機?誉

  3.  ステンレスのようにニッケルが入った鉄系合金は熱伝導率が悪くなる傾向
    がるので、コックオフのように熱がこもることが問題になる場合には使えな
    いと思います。

    最近 金縛り

  4. >2.
    ・薬室内壁にクロームメッキを施す。
     銃身内にクロームメッキを施す理由として耐食性の向上があると思いますが、ク
     ックオフには、どのようにクックオフにはどのような効果があるのでしょうか?
     伝熱性からいえば、銃身を鋼単体で作ったの方が有利な気がします。
    ・薬室内に縦溝(フルート)を施す。
     フルートを設けて、薬室内表面積を稼ぎ、伝熱する面積を広げる効果があるので
     しょうか?(フルートというと、薬莢の張り付き防止くらいしか思い浮かばない
     ので)
    ・銃身材の改善。 耐熱材(ステンレス材)採用。
     私も、「最近 金縛り」さんと同意見です。
    ・弾薬(薬莢部)に油を塗りつける。
     薬莢への塗油も、張り付き防止というイメージがあるのですが、どういう効果が あるのでしょうか?油が気化するときの気化熱で熱を奪うとか?
    ウリ

  5. クローズドボルトに限ったことではありませんが、
    比熱の高い真鍮製の薬莢は排莢の際に熱を奪う効果があり、これが薬莢に真鍮が使われ続けられている理由のひとつとなっています。
    Tadokoro

  6. >3.4.御指摘に解答。
    材料の事は良く解りませんが、現実に ステンレス材 或いは、ニッケルが入った鉄系合金→SNC材で製作された銃身が
    世の中には多々存在しますし、その他の御指摘に関しても、それに異論されるのは諸氏の自由であります。

    又、解説末尾に「各社各銃で色々トライ」と表現しました。 トライ→試しです。 色々と研究模索中なんだと思います。

    要は、連射しても「薬室部の加熱を遅くしたい」「結果として、薬室部が熱くなった時、弾薬への熱伝導を防ぎたい」
    「そして、熱くなった薬室部は、速やかに冷ましたい」 「且つ、熱膨張は少ない方が良い」という我がままな要求と、
    銃身精度、耐久性、重量、製作難易度、コスト との総合バランスに、各社知恵を絞っている様です。

    両氏、「コックオフ対策は、こうなんだ」と言う定説を、お知りでしたら、是非MG42さんの為に回答して上げて下さい。

    ?誉 

  7. >6.
     異論と言うか、ただコックオフ対策(薬室部の加熱を遅くしたい」「結果として、薬室部が熱くなった時、弾薬への熱伝導を防ぎたい」「そして、熱くなった薬室部は、速やかに冷ましたい」「且つ、熱膨張は少ない方が良い」)と書かれていた対策例が上手く結びつけられなかった物ですから、説明を聞きたかっただけです。
     皆さん、火器について詳しい人ばかりなので、機械系の学科をただ卒業しただけの私には知らない「現場の知識」(実際に銃を扱われている人の知識)みたいなものがあるかと思ったのです。

     ところで銃身材にステンレス(熱処理考えるとマルテンサイト系かな?)が使われているのは、耐食性の向上かと思っていました。
     ニッケルやクロムを入れているのは、焼き入れ性の向上がメインだと思います。

     あと、「コックオフ対策は、こうなんだ」と言う定説ですが、私にはオープンボルトの採用や、薬室部の外形を大きくすると有利になることくらいしか思いつきません。
    ウリ

  8. >6 気を悪くされたら申し訳けありません。
     6でおっしゃる事は、材料を選択する時に他に優先するべきことが多く、コックオフに対して
    材料的な対策は行っていないのではないかということで、?誉さまと私の意見に異は有りません。

    最近 金縛りの”む”

  9. >3.4.の両氏に、私の>2.の疑義のところを、もう少し説明致します。
      (>6.でヒントを言ったつもりなんですが。)

    ・銃身材の改善。 耐熱材(ステンレス材)採用。
     一般にステンレス材は、スチール材と較べて、比熱はそう変わりありませんが、熱伝導率が1桁小さいですね。
     つまり、ステンレス銃身は、銃身全体として温度上昇に時間が掛かる、遅く出来ると考えられます。
     そのかわり、冷めにくい欠点は、替えの銃身交換をして対応します。
     重機関銃がヘビーバレルを持ち材料熱容量を稼ぐ事と、狙いどころは同じものと思います。
     >3.最近 金縛りさんの考え「熱がこもる」 になってもよいものと思います。 


    ・薬室内壁にクロームメッキを施す。
     銃腔内・薬室内クロームメッキはかなりの厚膜を施せば、燃焼ガスから銃身・薬室内壁へ伝達する熱を軽減し
     又、装填済発射準備中においては、逆に薬室内壁から弾薬側への熱伝導を軽減するという効果が僅かながら有る、
     と聞き及んでいます。

    ・フルートや・油塗布は、>4.ウリさんのお考えに大同小異でしよう。


    >5.薬莢は排莢の際に熱を奪う効果があり
       そうですね。 真鍮製、鉄製 その比熱はともかくとして、
      「薬莢は、発射ガスの熱エネルギーを銃の外へ排出する役目がある。」 とも言われています。


    ※現在のコックオフ対策、一般定説・・・・色んな意味で銃身過熱防止策に同じ。

    第1.銃身を水冷にするか、送風機付けて強制空冷にするか(車載なら可能)、冷却フィンを備えるか、
       重銃身にする(薬室部太くも含む)。

    第2.やむをえず第1案が重量や構造面、運用面で不可能な場合に(軽機やSMG)、オープンボルト方式とする。
       オープンボルトの採用は、第2案なんです。 いくら開けっぱなしでも、空気の流がしっかりないと、
       たいした効果がないからです。 戦場にいつもさわやかな風が吹いているとは限りませんよね。
       だから、オープンボルトSMGでも、その銃身肉厚は拳銃とは段違いに厚いものです。


    以上 私見、失礼しました。

    ?誉

  10. >オープンボルトの採用は、第2案なんです。 

    そのとおりですね。すっかり忘れていました。
    ウリ

  11. 御回答ありがとうございます。
    やはり銃身のように簡単に交換できない場所であり対策も難しいのですね。
    もしコックオフで暴発が始まったときにデコッキングバーを素手で保持したりすれば取り合えず次弾装填はおこなわれないのですかね?また、同様に暴発が始まったときにセーフティーに切り替えしたらどうなるのでしょうか?
    追加質問で申し訳ありません。
    (ドイツ機関銃兵の手記の中で銃身交換後、ベルト1本分(50発なのかな?)撃ったあたりで暴発し射撃が止まらなくなったがソ連兵が目前まで突撃してきているのでそのまま引き金を引かずに撃ち続けたとありました。これって何?と思い質問させていただきました。)
    MG42

  12. >11.デコッキングバー
    クックオフが起きたら対処法はありません。 弾倉又はベルト準備弾が全弾消費され尽くすまで、
    銃口の向きに注意して待つのみ。
    デッコキングメカや、マニュアル・オートセフティメカは、何の役にも立ちません。 
    そうですね、ボルトストップが備わっている銃なら、満に1つの効き目を祈って押してみましょうか。 
    それとも、脇に居る従兵に水筒の水をジャブジャブかけてもらいましょうか!!!
    (水をジャブジャブかける。 濡れ雑巾を用意する。 最前線で、過熱銃身対策として本当に有った話です)

    >11.ドイツ機関銃兵の手記
    本件、機銃の種類が不明(まさかMG08?)ですが、銃身交換後たった50発でクックオフするとは考えられません。
    実際は300発以上連射後の勘違いか、 銃の不具合が考えられます。
    (トリガーメカや、ボルト内のファイヤリングピンが突き出したまま 等の故障)

    ?誉

  13. レス忘れ。
    >7.銃身材にステンレス(熱処理考えるとマルテンサイト系かな?)

    SUSの何を使用するかは、銃メーカーや官営兵器廠のノウハウであり、詳しい事は良く解りませんが、
    銃砲に多く使用されるSUSは、マルテンサイト系でも、フェライト系でもなし、当然オーステナイト系は使用せんでしょう。
    そうすると何でしょうね?? 残るは ○出○化タイプ 17−4 かも知れません。 
    私は材料の事は、よく知りませんので!! 

    ?誉

  14. >9 銃身材の改善。 耐熱材(ステンレス材)採用。
     やっとわかったような気がします。コックオッフは、燃焼ガスの熱が薬莢を通して薬室に
    伝わる熱では起きにくく、温度が上がった銃身から伝わった熱でチャンバー周りの温度が
    上昇して起こる。 、、ということですか。

    最近 金縛りの”む”

  15. >12?誉氏
    手記については過去に立ち読みした時の記憶で書き込みましたので確認することができませんが、銃身交換前にかなり連射していたようなことが書かれていたように思います←少尉か小隊長(小、少の字が入っていましたが今となってわからずです^^;)の射撃命令で射撃開始、そのとき戦車の後ろにいる後続の歩兵を撃っていたようですが、そのときはまだ回りのライフルを持った歩兵は射撃していなかったということも書いてあったように思います。
    WWII時のことなのでMG34か42と思われます。
    ベルト1本分というのも、基本的に1ベルト50発でそれを連結して使っていた(ドイツ軍が)はずなのでカッコ書きで50発なのかな?と書きました→何発撃ったかなんて敵が突撃してきている最中に数えてる兵なんかいないかな^^;と個人的に想像して書いた数字です。すみません^^;
    手記なので自分のことを良いように書いたり、勇敢に戦ったことを強調して書いてるかもしれませんね^^;
    私はドイツ語が読み書きできませんので、もちろん日本語に訳されたものを読んだのですが「暴発」としか書いていなかったのでコックオフかどうかもわからないのにここに書き込んだのは不適切であったかもしれませんでした。すみませんでした。
    各諸氏の意見を聞かせていただきありがとうございました。
    MG42

  16. >13
    >SUSの何を使用するかは、銃メーカーや官営兵器廠のノウハウであり、詳しい事は良く解りませんが、銃砲に多く使用されるSUSは、マルテンサイト系でも、フェライト系でもなし、当然オーステナイト系は使用せんでしょう。

    焼き入れ焼き戻しといえばマルテンサイト系(SUS420J2とか)という単純な発想でした。

    >そうすると何でしょうね?? 残るは ○出○化タイプ 17−4 かも知れません。 

    なるほど、析○硬○タイプですか。使ったことなかったから、思いつきませんでした。そんな気がします。


    ウリ


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