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2048 グロック17シリーズのトリガーについている小さなレバーは、何をするためのものでしょうか。
また、他とは異なる撃発システムとは、具体的にどのようなものでしょうか。
御願いします。

  1. トリガーについているバーはトリガーセイフティです。
    あのバーをしっかり押さないとトリガーが動かない安全装置になっています。

    グロックの撃発方式はストライカー方式と呼ばれるものです。
    既存の多くの拳銃がハンマーでファイアリングピンを叩き、
    そのファイアリングピンが弾薬の雷管を叩くのに対し、
    グロックのストライカー方式はスライド内部のストライカーという
    金属棒が水平移動し、先端のファイアリングピンが弾薬の雷管を叩くものです。
    町田

  2. ストライカーのコック(?)は、スライドの前後動によって行なわれるのですね?
    質問者


  3.  ストライカー撃発式の自動拳銃としては、古いところではブローニングM1910が有名です。最近ではグロック系以外にもワルサーP99、ステアーM9、S&Wシグマ、FNファイブ・セブン/フォーティーナイン等がストライカー撃発機構を採用しています。
     ちなみに、グロック系のストライカー撃発機構は1907年に今のステアー社が開発したステアーM07(通称ロート・ステアー。口径8mmステアー)の撃発機構が原点といわれているそうです。

     余談。ワルサーP99は一度コッキングしたストライカーを戻すためのリリース・ボタンをスライド後部上方に備えています。
    ブラック・タロン

  4. 「他とは異なる撃発システム」と云う疑問は、変形ダブルアクション・ストライカー・システムの事でしょうか?
    このシステムでは、トリガーを離した状態では常に撃針は前進したままで、スライドを引いてもコックされていません。
    トリガーを引くと、最初の5mm程で撃針をコックして行き、更に2.5mm程引くと撃針がリリースされて撃発します。
    この状態でスライドが後退・排莢し、次弾を装填すると、撃針は上記の5mm引いた位置で保持されます。
    そこから一寸(2.5mm)トリガーを戻せば、次ぎは撃針を落とすだけの2.5mmの操作となります。
    トリガーを全部戻すと撃針も最前部まで戻り、コックされた状態では無くなります。
    こシステムによって、射撃を中止した状態では常に撃針はコックされていないので、マニュアルセフティは不要となっています。

    papanambu

  5. papanambuさんのご回答の意味で質問をしました。ありがとうございます。
    グロック17の写真を見ると、トリガーがグリップに近い位置(トリガーを引ききったような位置)にあります。うまく説明できませんが、シングルアクションのセミオートで、初弾を装填していないような状態みたいな感じです。
    これとpapanambuさんの、ご回答との関係は、どのように考えればよいのでしょうか。


  6. >5
    こういう構造のためです。
    http://www.glock.com/triggersystem.htm
    http://www.glock.com/_safe_action_.htm
    トリガーの動く距離が一般的なDAオートより短く、
    もともとトリガーの位置が後ろのほうにあります。
    町田

  7. >5 すみません。GUN誌84/5号のメカニズム説明をそのまま転記してしまいましたが、ちょっと違っていた様です。
    分解図&モデルガンをよ〜く見てみたら、「トリガーを全部戻すと撃針も半分ほど戻る」が正しい様です。
    撃針が最前部にある時は、トリガーも一番下がった(引いた)位置にあります。
    スライドを引くと撃針がトリガーバー後端に引っ掛かって撃針が半分コックされると同時に
    この撃針の力でトリガーが前に押されてトリガーガードのほぼ中央に来ます。
    ここからトリガーを引くと、前記説明の様に残りの半分程のストロークを撃針がコックされた後にリリースされます。

    ですからトリガーがグリップに近い位置にあると云う時は、薬室に弾薬の無い状態を示している事になります。
    (弾薬無しでトリガーを引いて、撃針をリリースした状態。)

    ちなみに普通トリガースプリングはトリガーが前方に戻る方向に作用していますが、
    グロックは逆にトリガーを後方に下げる方向にテンションが掛かっています。
    よって上記の様に撃針のテンションが掛かるまでは後ろに下がった状態になっています。
    papanambu

  8. 蛇足、
    みなさんの詳細な解説に関心しましたが、グロックはストライカーファイヤリングタイプの銃ですので
    ”撃針”というより、”ストライカー=撃茎”と言うべきだと思うのですが。

    ところが、>6.町田さん紹介のグロックのHP(英語版のみですが)を見て”Firingpin”としているに驚きました。

    当方資料(出所はオーストリア軍用P80整備分解図)では、この部品(撃針)の事を
    ”Schlagbolzen”、同上スプリングを”Schlagbolzenfeder” と表記しています。

    解り易く英訳すれば、下記の様になります。
     ”Schlagbolzen” → ”Striekerbolt”:ストライカーボルト
     ”Schlagbolzenfeder”→ ”Striekerboltspring”:ストライカーボルトスプリング

    通常”撃針”を言う、”Zundstift(uはウムラウト付き)” → ”Firingpin” :ファイヤリングピン 
    の用語は使用していません。 オーストリア軍の認識はストライカーなんです。

    グロックの米国一般販売用のマニュアル(取説)では、どちらの表記なのか、興味は尽きないですね。
    極東某国公安ある部隊が密かに購入試使用している物は、ヨーロッパ直輸入品でしょうから、ストライカーの表記の筈です。

    軌跡の発動機?誉

  9. Peter Kasler著「GLOCK」はFiring Pinを使ってます。
    恥ずかしながら全部読んでないけど。



  10. みなさん、詳しいご説明、ありがとうございます。
    質問者



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