1967 |
「北朝鮮のミサイルが燃料の注入を始めたら・・・」というような話しがありますが、通常ミサイルには燃料が入ってないのでしょうか? 以前テレビでロシアのミサイルは大統領命令があれば即発射できるというのを見た記憶があるのですが・・・。 koi |
- それはミサイルの燃料によります。
初期のICBMのアトラスやタイタン1などはケロシン(灯油)と液体酸素を燃料に用いていたため、常温で貯蔵できず発射前に注入しなければなりませんでした。テポドンもそうであれば発射前に燃料注入を行わなくてはなりません。つまり、戦略的価値は低いことになります。
しかし同じ液体燃料でも、常温で貯蔵可能可能なものもあります。有名なもので言えば、非対称ジメチルヒドラジン(UDMH)と四酸化窒素の組み合わせです。UDMHを燃料、四酸化窒素を酸化剤として用いるもので、どちらも常温で液体なので、ミサイルに充填したまま保存が出来ます。しかもこれら二つは混合するだけで着火する(ハイパーゴリック性)ので、機構的にも簡単に出来ます。
この燃料はタイタン2を始め、液体燃料ミサイルでは比較的ポピュラーな組み合わせすが、四酸化窒素は極めて腐食性が強く、またUDMHともに毒性が強いため、保守管理が大変で最近では固体燃料ミサイルに駆逐されつつあります。
YF−23A
- 航空ファンの今年2月号の解説記事によれば、
テポドンの推進剤は燃料がケロシン80%とガソリン20%の混合、
酸化剤は硝酸73%に四酸化二窒素(NTO)27%の混合だそうです。
燃料はともかく酸化剤はなんかやばそうですね。
便利少尉