1959 |
お恥ずかしいほどの初心者的な質問なのですが…。 AKは最終弾を撃った後、ボルトがホールドオープンするんでしょうか? 見たところボルトリリースボタンのようなものが見当たらないので、マガジンフォロアーで止めるタイプなのかあ、とも思ってますが…。 satoski |
- ホールドオープンはしません。
そんな機構は、最初から付けていないようです。
凍結による作動不良を防止する為らしいですが・・・
ハーバード・西
- ありがとうございます。
そうですか、ホールドオープンなしか…。
G3系列もそうでしたが、この辺の設計思想はどうももう一つ理解が難しい…。
satoski
- >1.凍結による作動不良を防止する為らしいですが・・・
それは初耳です。 ロシア軍のAK以前の自動小銃 SimonovM1936(SVS/AVS),
TokarevM1938/M1940(SVT),SKS等は皆、ボルトキャッチ(BOLT -HOLDING-OPEN-DEVICE)が
備わっています。 最終弾発射後ボルトはオープンポジションでセッティングされ次のマガジン交換に備えます。
(SKSは非マガジン交換式なのでボルトキャッチは必然ですし、これらはボルトアクションライフル時代の
カートリッジ上部装填方式の名残とも言えますが!!)
一般に自動銃と言えども、四六時中オープンポジションのまま携帯・携行される事は考えられませんので、
凍結による心配は考えにくいのですが・・・・
現用独軍G3(HK33)&MP5,G36系列も、ボルトキャッチを備えておりませんが、
その理由は、ボルトキャッチを廃止する事により、最終弾発射後一旦の射撃操作小休止となり、
弾薬浪費の防止、銃身・機関部の過熱防止に繋がる。と考えられます。
ボルトキャッチが有ると便利なものだから、次から次へとマガジンを装填しバカスカ撃ってしまいます。
ロシア軍のAKも独軍同様理由ではないかと、推測致します。
対し米軍M16系列や極東某国の小銃にはボルトキャッチが付いていますから、結局は各国の運用思想の違いでありますね。
(設計思想の違いではありません。こんな部品。あとから付けたり、省略したりは簡単です。)
HK33射撃経験?誉
- >3
G36はボルトキャッチを備えていたと思いますが…。
トリガーガード内の前方の方にアンビで使えるように?、ボタンが付いています。
MP5はボルトキャッチが無くて使いにくいという意見を受けてか、
さすがに近代アサルトライフルのG36には装備された様です。
実際の使いやすさは別として。
ストライカー
- 勝手な憶測なのですが、AKは、左手でフォアストックを支持し、右手をピストルグリップから離して弾倉の交換を行いますね。(右利きの射手を念頭に置いています。左利きの射手には使いにくい銃です。)従って弾倉を再挿入した後の装填作業は、そのまま右手で迅速に行うことが出来ます。
さて、仮にボルトキャッチが装着されていたとしても、それがレシーバー右側面に位置するならば、セレクターの可動域を避ける必要がありますし、ボルトキャッチを押したあとピストルグリップに手を戻すようではあまり時間の節約になりません。レシーバー左側面に設けた場合はより非実用的で、右手をピストルグリップに戻した後、左手をフォアストックから離しボルトキャッチを押すか、あるいはボルトの操作は右手で行うのに弾倉の交換は左手で行う格好になります。 こう考えると、AKがボルトキャッチを省略しているのは、設計上の必然ではないかと思えてきます。
みなと
- >4.G36はボルトキャッチを備えていた・・・・・
これは失礼しました。 はい、その通りです。
お詫びとして、H&K公用カタログより、そこの部分の解説写真を画像掲示板2にUPしました。NO.1537
H&K自ら、はっきりアンビと言ってますね。 やはり操作性には???ですが。
>5.ボルトキャッチを押したあとピストルグリップに手を戻すようではあまり時間の節約になりません。
・現行AK(ボルトキャッチなし)・・・・
右手でマガジン交換後 右手でテンションを持つコッキングレバーを引かなければなりません。(再装填作業)
・仮定ボルトキャッチ有りAK・・・右手でマガジン交換後、ボルトキャッチを右手でワンプッシュするのみで良い。
よって、ボルトキャッチ有りの方が僅かながら素早い操作となると考えます。
右利き、左利きの件は、AKを発展改良させたとも言える イスラエル ”ガリル”が好例となります。
アンビのセレクターを付属し、コッキングレバーも両使い可能な形状なるも、”ガリル”もボルトキャッチは付いていません。
又、その取り付け位置を、右又は左という側面に拘らず、銃の上面、下面に設置すれば解決してしまいます。
(↑のG36がそうなんですね。)
当初、米軍同様”M16”を使用していたイスラエルが、更新銃”ガリル”の採用時、ボルトキャッチを捨て去った事は、
更なる不思議となりますね。
AKタイプの構造上の問題なのか? (熱射砂漠)で凍結が関係するのか? 運用思想の変更なのか?
今後の調査としてみます。
〜?誉
- 補足。
今頃気が付いたのですが、AKの拡大発展型狙撃銃と言える”SVD Dragnov”は、ボルトキャッチが付属されているんです。
最終弾発射後にせり上がったマガジンフォロワーにより、ボルトキャッチが作動します。
http://www.dragunov.net/Internals.html
ますます、構造上? 凍結? の理由が薄くなります。
やはり、狙撃銃の性格上 フルオート機能が無く 且つ、次々とマガジンチェンジしてバカスカ撃つ事もないので、
便利なボルトキャッチを復活させたのであろうと思います。
〜?誉
- >7. 外観上の類似からしばしば誤解されていますが、"SVD Dragunov"はAKの拡大発展型ではありません。1958年にGRAU(ソ連国防省ミサイル・砲兵局)の指示で開始された競争試作に当初M.カラシニコフのチームも参画したものの、2機種の試作を行った後、当時やはり開発中だったRPK等他の銃器の開発に専念させる為、競争試作から外されています。SVDはショートストローク・ガスピストンを備え、トリガーメカニズムもAKとは異なりユニット化され、機構的にはむしろSKSに近いものであることは誉さん御紹介のページにも記載されている通りです。
さて余談が長くなってしまいましたが、SVDはマガジンフロアによって作動するボルトキャッチを有するものの、独立式のリリースボタンを持たない、従って弾倉交換後の再装填時にはボルトハンドルを再度後方に引き、ボルトキャッチを解除した後、離す操作を行うのではないでしょうか。 この操作方法は誉さんの仰る趣旨に合致した、AK(正確にはRPK)の拡大発展型と呼ぶに相応しい半自動式狙撃銃であるルーマニアのPSL、ユーゴスラビアのM76に於いても同様であり、やはり最終弾発射後に作動するボルトキャッチが追加されているものの、マニュアルリリースボタンが見当たりません。 ストロークの差こそあれボルトを操作しなければならない以上、これら半自動式狙撃銃にボルトキャッチが追加された理由は、装弾を速やかに行うというよりむしろ弾切れを射手に明示する意図が大きいように思えます。
前回の発言の趣旨を繰り返しますが、トリガーを操作する右手を離し、右手で弾倉を交換し、右手でセレクターを操作する、加えてボルトがこれらに近く操作しやすい位置にあるAKの場合、ボルトキャッチ、あるいはマニュアル式のリリースボタンを備えたところであまり実用性の向上にならない、これが重要な理由だと思います。 マニュアル式のボルト・リリースボタンが真価を発揮するのは、M16系の様にピストルグリップに(右)手を添えたまま、弾倉の交換が出来、且つボルトの操作系が弾倉から比較的離れた位置にある銃の場合でしょうね。
みなと
- >トリガーメカニズムもAKとは異なりユニット化され、機構的にはむしろSKSに近いもの
私には、”SVD Dragunov”のトリガーメカニズムとそのセフティーは、AKのフック式トリガーメカより
オートマチックシア等を取り除き、簡易化&板金ユニット化した物に見えます。
ボルトはAKのデッドコピーです。 レシーバー構造もAKを真似ています。
又、ショートストローク・ガスピストン方式にした事と狙撃銃用途とが深い意味を持つかもしれませんね。
”SVD Dragunov”は、SKS以上にAKの影響を受けていると考えますが、ボルトキャッチの本題と脱線しますで、終了します。
さて、みなとさんの論理>8の後半 についてですが・・・・
あんな操作しにくいコッキングレバーを持つH&K G3系が全くボルトキャッチを持たない事。 や
操作性はAKと似ている”チェコCZ M58系”(外観AK、構造非AK)が、ボルトキャッチ(マニュアルリリース無し)を
持っている事と、どう結び付けられるか話しは尽きないですね。
>半自動式狙撃銃にボルトキャッチが追加された理由は、〜むしろ弾切れを射手に明示する意図が大きいように思えます。
ど素人ながら、各種のフル・セミ 自動銃を何種類か撃った、ど経験から言いますと、
弾切れでボルトがオープンホールドされようが、されまいが、撃ちながら眼でいちいちボルト状況を見てはいないですね。
M1ガーランドやオートマチックピストルの様にボルト(スライド)が露出している物なら即、気が付きますが、
現代のオートライフル全般は、ボルトはレシーバ内に収まっていますので、止まったら・弾がでなくなったら、
はいそれまで! 次弾(マガジン)装填という条件反射で体が動きますね。
↑ど素人のたわ言でした。
〜?誉
- >SVDの件 あのトリガースプリングとハンマースプリングを別に有するSVDのトリガーメカニズムがどうしてAKの「簡易化&板金ユニット化」に見えるのか不思議ですが、別件ですので後のお楽しみとしましょう。 ボルトにしてもネット上の写真数枚を見るだけでは気付かない相違点があるものですよ。
>Cz M58について Cz M58のマガジンキャッチ位置、レシーバー(射手から見て)左側にオフセットされていることにお気づきでしょうか。又、資料が少ないのですが少なくともE.C.EzellのSmall Arms of the world 第12版は、レシーバー下面左側、マガジンキャッチに隣接してマニュアル式のボルトキャッチ・リリースボタンが備えられていることを示唆しています。 従ってCz M58は、初期装填及びセレクター操作こそ右手で行うものの、弾倉の交換/再装填はピストルグリップに右手を残したまま、左手で行う為のデザインなのです。
この、マガジンキャッチとボルトキャッチリリースの位置関係はFN FALにも見ることができますが、FN FALはボルトの操作、及びセレクターの操作もピストルグリップに右手(右利きの場合)を残したまま行うことが出来る点で、より透徹した設計理念を感じさせます。
余談となりますが、AK系でもオペレーション・マニュアルで「公式に」左手で(繰り返しますが右利きの射手を想定しています)弾倉交換を指示している機種があります。IMI製のガリル系列がそれで、マニュアルには弾倉を「左手」で保持し、レシーバーを「60°」傾け(笑)弾倉を挿入する旨記載があり、注釈として「右手でも弾倉を交換できる」と記しています。ガリルがピストルグリップを握ったままセレクター操作可能にすべく改良されていることは周知と思いますが、驚くべきことにマニュアルには装填作業も、右手でピストルグリップを握ったまま左手で、レシーバー右面から上に曲げられたボルトハンドルを持ち、操作すべく指示されています。ガリルがボルトキャッチを持たないのは、当初バルメ用のレシーバーを輸入して製作された点と関係があるかもしれません。
>G3系がボルトキャッチを持たない点について
これは正直良く判りません。明らかに左手のみで弾倉交換・再装填を行わせるデザインですが、確かにボルトキャッチが欲しい位置にコッキングハンドルが位置しています。単にセトメ、あるいは遡ってStg45(M)を踏襲しただけなのか. マニュアルその他入手して検証したいと考えています。
>撃ちながら眼でいちいちボルト状況を見てはいない件
SVDはコッキングハンドルがせり出していますから、良く見えますよ。ホールドオープンする際の音も幾分違いますしね。まあSVDのボルトストップが不便だ、という訳ではないのです。ボルトストップを解除する為に右手をグリップから離してしまうのなら、あんまり「素早く」はないですよ、ということですから。いや待てよ、熟練した射手はあれもガリルの様に左手で解除するのだろうか。まさかね(笑)。
とりとめのない話で長くなってしまいました。興味の無い方ごめんなさいね。
みなと