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航空機の機銃弾では数発に一発の割合で曳航弾が装填されていた様ですが、陸戦用の機関銃にも用いられていたのでしょうか? また曳航弾そのものの威力はどの程度のものでしたのでしょうか? 混成旅団 |
- 現在でも機関銃の弾薬には数発〜数十発に1発の割合でトレーサー(曳光弾)を混ぜています。航空機関銃と同様に弾道確認のためのもので、弾頭先端を赤等に塗ってミリタリー・ボール(普通弾)と区別しています。
ブラック・タロン
- >威力
弾丸をくりぬいて燃焼剤を詰め込んで軽くなっているんですから、威力は若干劣るのでは?(想像)
もっとも、燃焼剤が残っている間に着弾したら焼夷効果を望めるかも知れませんが。
きっど
- 奄美沖工作船事件の時は、工作船の可燃物に引火
してますね。
過去ログで普通弾より軽くなっている分、打撃力
は弱くなっていると述べておられる方がおられた
ように記憶してますが、船体に穴が開いていた
ようなので、普通弾より弱いにしてもそれなりの
威力はあると思われます。
時折、曳光弾を花火のようなものと思われている
方がおられるようですが、どうも、そんな生易し
いものではないようですね。
陸戦用機関銃でも曳光弾は使用されています。
欧州の軍隊では対空用射撃時には、半分くらい曳
光弾を混ぜたりするという話も聞いたことがあり
ます。
SAW
- >2
中身をくり貫いて曳光剤が入っているというのは適切な表現ではありません。
曳光弾は、普通弾より弾丸が長く作られています。
これは、有効距離では普通弾と同じ弾道を描かなければ曳光弾の意味がないからです。
したがって、遠距離ではともかく、有効距離では普通弾と同等の効果があると共に、曳光燃焼距離で弾着した場合、可燃物があると、燃えます。
射場によっては、枯れススキへの引火を防止するために、冬場は曳光弾の射撃が禁止になっているところものあります。
はいどーも
- >4
えっ、曳航弾って通常弾より長かったんですか! 知りませんでした。
ありがとうございました。
きっど
- >2.4.を補足。
確かに”えい光弾”は”普通弾”と極力同重量になる様な構造にされておりますが、それは発射前の事だけです。
(それでも1割ぐらい軽い)
発射後は飛翔しながら、えい光剤が燃焼するので、弾丸重量は逐次軽くなって行きます。そうすると弾道はだんだんと
上向き傾向になります。 機銃弾を数百〜1000mぐらいの射距離で観察すれば感じ取れると思います。
然るに、”普通弾”と”えい光弾”は 弾薬製造規格においても、その命中精度規格で差異が出てきます。
例えば、7.62mmX51NATO弾・M80の、弾薬製造規格における距離600yd(約450m)命中公算値は
・普通弾・・・・・・半径5in 以内
・えい光弾・・・・・半径9in 以内 となっています。
弾丸威力に関しても、えい光弾は弾丸が逐次軽くなるので、存速低下も大きく、よって弾丸エネルギーも劣ります。
又、5.56mmX45NATO弾SS109系は貫通力UPの為、普通弾も弾芯にスチールコアが内蔵されていますが、
その えい光弾においてはスペース都合上、このスチールコアが省略されており、その弾丸威力(貫通力)は
さらに低下するものと言えます。
以上、超GUNマニアさんへの回答とします。
軌跡の発動機?誉
- ↑誤記訂正。
誤:距離600yd(約450m)→ 正:距離600yd(約540m)
それから、>4.えい光弾が、僅かながら焼い効果をもつ事は、同意です。
〜?誉
- >曳光弾の焼夷効果
ある本に墺軍の雑誌の企画で大戦中の独軍狙撃兵3人にインタビューしたものを翻訳した文が載っていたのですが、そのなかでも狙撃兵だった人は「小屋などに向けて撃つと火がついたので便利だった」と言っていた記述がありました。
紅葉饅頭
- >曳光弾の焼夷効果(その2)
私の祖父から聞いた話では、戦時中に米軍の艦載機が機銃掃射を行った際に曳光
弾が民家の藁ぶき屋根に着弾し、そこから火がついて家が火事になったことが
あったそうです。
ハムサンド
- >射場によっては、枯れススキへの引火を防止するために、冬場は曳光弾の射撃が禁止になっているところものあります。
実弾演習を見学させてもらった際に、枯れ草にキャリバー50の曳光弾の火が燃え移って煙を上げ始め、
状況を中断して全員で消火に当たったのを実見したことがあります。
便利少尉
- >4.6.
現用の曳光弾については分かりませんが、第二次大戦の頃の機関銃手は
遠距離射撃の場合、曳光弾の弾道を目標よりも高めにとって調整していた
という記述を読んだ事があります。
(たしか過去ログでも似たような話題がありましたね。92式重機だった
かな?)
タイ駐在員