1931 |
初めまして 素朴な疑問です。 なぜ、多くの自動拳銃の排莢方向が右、もしくは上方なのに、 なぜ、ワルサーP38は左側なのでしょう??? あさ |
- メーカーの開発思想の違いだと思います
零戦
- ケースを外へ蹴りだす役目の”エジェクター”が、ある部品(マニュアルセフティー用ロワーレバー)と
フレーム内でぶつかり合うので、銃の右側にしか配置できなかったからです。
→エジェクターが右側に在ればケースは反対の左へ排莢となります。
以下 分解図参照
http://www.urban-armory.com/diagrams/walthp38.htm
P38はスライドに、マニュアルセフティー(デコッキングレバー兼用)が備わっています。 セフティーONする事により、
フレーム内のブーメラン形の”29ロワーレバー”が下向き回転し、”34シアー”を押し、
”21ハンマー”が落ちるわけですが、
・銃の左側に、このブーメラン形の”29ロワーレバー”が配置され且つ、”42スライドストップ”も
左側に備わっていますので、左側に長い”28エジェクター”を配置すると干渉してしまいますし、
逃がすスペースも有りません。
・対し右側は、”9ファイアリングピンロック”を押し上げる目的の”30リフター(ロワーレバーより小型)”と
”31トリガーバー”が配置されているのみなので、”28エジェクター”のスペースが存在し、そこへ組込まれました。
では、”29ロワーレバー”と”30リフター”を左右逆に配置すれば”28エジェクター”を
左に組み込めるのではないか!と考えたいところですが、 ”31トリガーバー”が右側配置必然である限り、
ブーメラン形の”29ロワーレバー”を右側へ組み込むと、”34シアーの右肩”や、”31トリガーバー”と
干渉してしまいます。 逃がすスペースも無いです。
さらに疑問、”31トリガーバー”は右側配置必然なのか? YES!右側のみ。
なぜなら、絶対多数の右利き操作を考えて、”42スライドストップ”機構は銃の左側に配置しなければなりません。
そうすると、”31トリガーバー”は反対の右側配置しかありません。
まとめ、
どうしても、ブーメラン形のマニュアルセフティー用ロワーレバーが左配置となる事により、エジェクターが右配置になり
ケースは左へ飛んで行く。
そしてP38戦後発展型と言える”P5”も左排莢である事は、同様理由からです。
後日、P38を横目で見ていて真似た 伊 ベレッタ社は、M1951〜M92シリーズでは、
この失敗を繰り返さない様な設計をしています。 でも一回り大型になってしまった。
以上、ゆっくりと考えて機構・配置を理解しましょう。
蛇足。
初期のワルサー社 護身用小型ピストル MODEL 3&4も左排莢ですが、
細部理由は別として、
”エジェクター”が右配置にしか出来なかったから。 とい点は同じです。
軌跡の発動機?誉
- ありがとうございます
ゆっくりと考えてみます
しかし、将兵の顔面にケースが当たらなかったか気になります
ハワイの射的屋で22のケースが頬を直撃し、怖かったです
あさ
- 蛇足。
各国の現代軍用ピストルの開発仕様書或いはその公開資料を目にした事が2〜3度ありますが、
操作方法や主要部品配置については右利き用、又はアンビ 等 何らかの指示が有るにも拘わらず、
意外にもケースの排莢方向までは、どれも指示されていませんでしたね。最初の内は 開発メーカー任せみたいです。
〜?誉