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1921 air cannonの訳語は「空気砲」でよいのでしょうか? ネットで調べるとダンボール箱で作るちゃちなもののようですが、手元の資料では米国沿岸警備隊が使用している武器なので違うもののように思えます。調べた範囲では「空気砲」以外の訳語があるかどうか、わかりませんでした。どなたかご存知でしたらお教えいただけないでしょうか?
シグ

  1.  兵器として『空気砲』(Air Cannon)と呼ばれるものはかつてありました。その名の通り高圧の圧縮空気で砲弾を飛ばす代物で、砲弾の炸薬の性能がまだ安定していなかった時代、炸薬が発射時の強烈なGで腔内爆発を起こすのを防ぐために空気を発射薬代わりに使おうというアイデアでした。
     1883年にアメリカはシカゴのメトフォードなる人物が発明したこの空気砲は、エドワード・ザリンスキー砲兵中尉が改良に関わったことからザリンスキー空気砲、あるいはダイナマイト砲(砲弾の炸薬にダイナマイトを使っていた)とも呼ばれています。
     最初口径20cmでスタートしたザリンスキー空気砲にはイギリス海軍が関心を持ったそうで、最終的には45kgの砲弾を射程4.8kmまで発射できるようになりました。しかし、680気圧という高圧空気を扱うため大規模なコンプレッサーやボンベ等の装置が必要で、射程も短く、また化学工業の進歩によって安定性の高い炸薬が得られるようになり、最終的に空気砲は過去の遺物となりました。

     超余談。日本の和銃(火縄銃等)界では空気圧で弾丸を発射する銃を『気砲』と呼んでいたようです。
    ブラック・タロン

  2. あいまいなレスですが、沿岸警備隊が使用している
    のであれば、圧縮空気を利用する「もやい銃」の
    可能性はないでしょうか。
    海上保安庁や日本の消防は使用しているそうですが。
    SAW

  3. ブラック・タロンさん、SAWさん、ご回答をありがとうございました。
    とても参考になりました。皆さん博学ですね。
    シグ

  4. もやい銃(繋索投射器)は、ロケット式のほか、火薬発射式も空気圧式もありますが、「cannon」というほどのものは見当たりませんねえ。
    英語的には、「Line Thrower」か「Line Projectile」です。

    で、「air cannon 」が出てくる文章は、どんな感じでしょうか?

    (anti air cannon とか、surface to air cannon といった文脈もあるかと思い、念のため)
    クリスティー


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