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戦前〜戦中に掛けて、日本陸軍が開発していたとされる 薬剤「虹波」(クリプトシアニン)について質問です。 (1)この薬は、大戦中、どの程度普及していたのでしょうか? また、どのような効能が期待されてたのでしょうか? (2)「色素剤の治療薬への転用」と言うことは、 プロントジルなどと、同様の意図により、開発されたのでしょうか? (3)今日でも、この薬は市販されていますが、書店の医学書や薬学書のコーナーを立ち読みする限りでは、医師からまともに処方される類の薬では ないようです(一部に「細胞賦活剤」として絶大な人気はあるようですが)。戦後、「虹波」の効能は、公式には否定されたのでしょうか? --余談ですが、内藤初穂「軍艦総長・平賀譲」にて、結核に罹った平賀譲が、治療薬として「セファランチン」を所望していた、との記述を読み、 「ありゃ、セファランチンって10円ハゲの薬じゃん、結核に効くの?」と疑問に思って調べている途中で、虹波の存在を知り、疑問に思った次第です-- 無頼庵 |
- どこが武器なんじゃい!とおこられそうですが、もし、(米軍におけるサルファ剤同様)前線に普及していた薬剤なら、これは、立派な「装備」なんで勘弁してください。
無頼庵
- 詳しくは知りませんが、一応取引相手に製薬会社の縁もあるので
仕事ついでに少々情報を集めてみました。限定的な情報ですが、参考までに。
より詳しい方のフォローをお待ちします。
(1)
まず、虹波はハンセン病の治療薬として期待されていたと言います。
これは第七陸軍技術研究所にいた方の記事にありますね。
http://www.kobekeio.org/club/kokoro.htm 9月号
実際、試験的に投与された患者もいたそうですが(昭和18年頃)、
有益な効果があったという情報は得られませんでした。
また、凍傷や創傷、火傷のための薬だという説もありますが
こちらは現在クリプトシアニンに関わっている(販売・購入の面で)
人間の記述でしか今のところ見ていないので、未確認です。
普及していたという情報はなく、前述のハンセン病患者への投与も
軍の機密扱いだったようなので、普及していなかったのではないかと思います。
軍での使用実績も分かりませんでした。
(2)はちょっと不明です。
(3)
現在、漢方薬などと同列で売られており、かつ利用者の「体験談」で宣伝
されている事からも分かるとおり、一種の健康食品に近い薬です。
単純に言えば、医学的な効果はあまりない薬のようです。
町田
- 了解しました。ありがとうございました
無頼庵