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以前にも似た質問をされた方が、居た気がしますが・・・。 かつて空自に勤務していた叔父が、硫黄島勤務をしていた際に、海岸で拾ったという二発の弾丸が 今、私の手元にあります。一つは「37A A1」と薬莢の底部に刻印され、全長が8cmm 弾の直径は6〜7mm もう一つは「EW 43」と刻印され、全長8,4cmm 直径7〜8mmです。 「37A A1」はボトルネックタイプです。果たしてこれらが日米いずれの弾なのか、私にはわかりません。 どなたか教えてください。 はにまる |
- 1.「37A A1」と薬莢の底部に刻印され、全長が8cm 弾の直径は6〜7mm ボトルネックタイプの弾薬。
残念ながら確定出来ません。 弾薬全長が8cmという事は、帝国陸軍7.7mm99式小銃弾≒92式重機関銃弾の
弾薬全長79.5mmにほぼ合致しますが、弾径が合いませんね。
ちなみに38式歩兵銃弾の弾薬は、全長は75.7mm、弾径6.5mmです。
米英連合軍のその当時の軍用ライフル弾薬で、弾薬全長が8cm、弾径6〜7mmという物は、存在しません。
同様に、”37A A1”或いは”A1”の略記号に関係する 米軍弾薬メーカー(兵器廠)も存在しないと思います。
2.「EW 43」と刻印され、全長8,4cmm 直径7〜8mmです。}の弾薬。
こちらも、ボトルネックでしたら、 米軍基幹小銃弾 Springfield 30-06弾と推定します。
弾薬規格の全長3.34in(84.8mm)、弾径.308in(7.82mm)、とほぼ一致します。
EW43の刻印は、米陸軍兵器廠 ウィスコンシン州オークレア兵器廠 Eau Claire Arsenal1943年製を表します。
M1ライフル、BAR(ブローニング・オートマチックライフル)、ブローニングM1919・マシンガン等の弾薬ですね。
軌跡の発動機?誉
- 雷管と装薬が生きた実包を許可なく所持していると法律違反になる場合がありますのでご注意下され。
(というか雷管と火薬は単体でも法律違反になる可能性がある。)
SAW
- ご回答有難うございます。
37A A1 は測り直したところ、7mm以上ありました。
英数字が刻印されているため、両方とも米軍の弾だと思っておりました。
雷管や火薬は、処理してあるとの事です。
はにまる
- >『37A A1』刻印の弾
弾径が7mm以上あるということは、旧日本軍の7.7mmX58弾でしょうか? しかし、旧軍造兵廠製の弾にはヘッド・スタンプ(薬莢底部の刻印)がないと聞いているので、その辺が疑問。刻印を打刻していた造兵廠もあったのかな?
もう一つお伺いしますが、その『37A A1』刻印の弾の薬莢底部のリム(起縁)はどんな形状でしょうか? 薬莢の太い部分の径より出っ張っていますか? それがわかればもう少し正体を絞り込めるかもしれません。あと、全長だけでなく薬莢の長さも確認できれば・・・
ブラック・タロン
- 「37A A1」の弾ですが、底リム部は薬莢の太い部分よりも出っ張っています。
また、薬莢だけの全長は 約 5.4〜5.5cmmです。
はにまる
- リムが出っ張っているということはリムドかリムレス。さらに薬莢長が54〜55mm前後ですね。これで弾径が7mmほどということならかなり狭い範囲に絞り込めます。
で、この条件に近い弾を挙げてみると、旧軍7.7mmX58SR(92式重機用)の他、イギリスの.303ブリティッシュ(7.7mmX56R)、ロシアの7.62mmX54R辺りがあります。ロシアの7.62mm弾は地理的に考えて間違いなく論外。イギリスの.303も同様に論外だろうからやっぱり旧軍7.7mm・・・と思ったがそれだとヘッド・スタンプの存在は?
・・・とここまで書いたところで意外な事実(笑)。ぢつは旧軍でも.303ブリティッシュ(正確には同型の国産実包)を使う機関銃をいくつか装備していました。ただし、これらは航空機に搭載する機関銃なんですわ(;^_^A
つーわけでわしの推測は、本命:旧軍7.7mmX58SR、大穴:.303ブリティッシュかその互換弾、としておきます(笑)
ブラック・タロン
- 海軍の92式(ルイス)ってば陸戦にも使われてますよね。
あれってば英国弾だったんではは?
SUDO
- ブラック・タロン様 SUDO様、ご回答有難うございます。
そうですか、少なくとも「37A弾」は日本軍サイドの弾丸なのですね。
この弾丸は海辺近く(当時より海岸線は後退している為、その頃はやや内陸部か?)で
拾ったものだということでした。両軍の弾が入り乱れて落ちている事が、戦闘の
凄まじさを今に伝えている気がします。今でも、道を歩けばいくらでも拾えるとの事だそうです。
洞窟の奥深くでは、腐食を受けていない装具が散乱し、兵士達の残滓があるとの事でした。
はにまる
- >6.本命:旧軍7.7mmX58SR、大穴:.303ブリティッシュかその互換弾
帝国陸軍7.7mmX58SR 92式重機関銃弾の弾薬全長79.5mmにほぼ合致しますが、
薬莢長が、はにまる さん測定値(約 5.4〜5.5cm)と合致しません。
下記に .303ブリティッシュ弾の形状・寸法値を表したHPを紹介しますので、はにまる さんお持ちの薬莢と
見比べてください。
英軍 .303 British(7.7mmX56R)小銃弾≒帝国海軍7.7mmルイス&ビッカース機銃弾。
http://www.reloadbench.com/cartridges/303b.html
こちらも弾薬全長3.05in(77.5mm)、薬莢長2.21in(56.1mm)で、僅かに寸法がちがいますが、
本当は、実物のデジカメ画像がほしいところです。
補足。
1.薬莢の上から覗いて、雷管用の孔(直径1mm程度)が、いくつ有るかみて下さい。
孔1つなら、ボクサー雷管→米軍。 孔2つなら、ベルダン雷管→英軍&日本軍。 の弾薬です。
2..303 British(7.7mmX56R)、帝国海軍7.7mm、帝国陸軍7.7mm99式小銃弾という口径表記ですが、
実際の弾頭直径は、どれも、.311in(7.90mm)です。
お手元の弾頭直径をノギス 等で、正確に測定出来ればね信頼度がUPします。
3.あまり書きたくなかったのですが、「37A A1」の薬莢刻印に思いあたるメーカーが1つだけ有ります。
英連邦・南アフリカのArmscore 社が、数字とアルファベット”A”の組み合わせを使用しています。
よって、私の考えは、.303 British(7.7mmX56R)南アフリカ1937年製の弾薬が 何故か硫黄島に在った。
となります。
>7.SUDOさん
1937年の時点でも、海軍は、92式機銃の弾を(航空機ビッカース用かも?)、英国より輸入していたんでしょうか??
〜?誉
- 弾頭直径はよくよく測り直したところ(定規ですが)約8mm弱、多分7,9mmでしょう。
薬莢底部の直径は1,35cmm乃至1,4cmm弱 ここまでは303 Britishに酷似していますが、
薬莢全長がどう測っても5,5cmmは無いのです。5,4cmmは確実にあるのですが。
雷管用の孔とは何処にあるのでしょうか、薬莢内部という事でしょうか?
弾丸に関する知識は皆無に等しい私です。(^^;
はにまる
- >9
輸入していたかどうかは判りません。
単に英国の弾か、その互換品ではなかろうかと思ったので「英国弾」と記しました。誤解を与えるような書き込みで申し訳ありません。
SUDO
- >10
薬莢底部の真ん中に雷管を填め込むための円筒状の窪み(プライマー・ポケット)があります。この窪みの底にはフラッシュ・ホールという孔が開いていて、発火した雷管の炎はその孔を通って薬莢内の発射薬に点火するのですが、誉さんが書かれている通り、このフラッシュ・ホールの数が1つか2つかで雷管のタイプがわかり(2つならベルダン型、1つならボクサー型)、さらにその弾の製造国まで推定できます(米軍はボクサー型雷管、ヨーロッパ&旧日本軍はベルダン型雷管を採用)。
あ〜でも、硫黄島の海岸で拾った弾ということなら、雷管が填ったままになってるかもなぁ(拾われた叔父殿が雷管を抜いているかどうか?)。雷管が抜かれてないなら、薬莢底部の中央にボタン電池みたいな雷管が埋まっていて、発射済であることを示す窪み(撃針の打撃痕)が雷管に付いているはずです。そうなると雷管を引っこ抜かない限り雷管タイプの判別はできませんね(;^_^A
うーん、ご質問者様がデジカメなどお持ちであれば、ここの画像掲示板にでも件の弾の画像を載せていただけるとすぐに判断が付くのですが・・・(;^_^A(.303ブリティッシュなら典型的リムド薬莢なのですぐにわかる)
ブラック・タロン
- やっと見つかった。
303ブリティッシュはこれです。
http://www.quarry.nildram.co.uk/UKcarts.jpg
SUDO
- SUDO様 有難うございます。
画像で確認しましたが、該当するものは有りませんでした。
左端の二種類の「303」弾の底部リムの形はそっくりなのですが、ボトルネックの形状は
真ん中の「256」弾の形とほぼそっくりです。「256」弾の底部リムが「303」弾と同じ、
といえばいいでしょうか。画像掲示板に載せたいとは思っているのですが、果たして
こんな公のネット上に写していいものでしょうか?真青に緑青で腐食し、一部変形している
57年前の弾とはいえ、実弾です。SAW様の言われる「法律違反」ではないかと・・・。
はにまる
- >14
ふむ、リムの形状は.303ブリティッシュと一致するが、ボトルネックが細いようだということなんですね。
確かによく見てみると.303ブリティッシュって結構首太なデザイン(ショルダーの角度が高いというのか?)ですね。
画像のアップについてですが、経年で劣化&雷管と発射薬は処理済ということなら事実上弾としては役に立ちませんから、アップしても特に法的問題は生じないと思います(以前にも収得した12.7mm弾について画像掲示板に該当画像をアップした上でここに質問された方がいらっしゃいます)。そんな程度で法に問われては実弾ダミー・カートなんて持てなくなりますよ(笑)
>9
南アのアームズコーのサイト(www.armscor.co.za)のHistoryページをチェックしてみましたが、アームズコーの祖となった会社は第2次大戦後(1948年頃?)の創立みたいですから時期的に合いませんね。
現段階では、『37A A1』刻印の弾の正体は、旧陸軍または海軍で使用されたと思われる.303ブリティッシュ(またはその系列の弾?)の可能性が高いといえます。ただ、刻印の素性=弾の出所等については情報不足で未だ不明となりますか・・・
ブラック・タロン
- 画像掲示板2 に「37A A1」弾の画像を掲載しました。
はにまる
- >16
うーむ・・・7.62x54Rが近いような気がするなぁ・・・。
SUDO
- >16
画像拝見しました。確かに.303ブリティッシュとは薬莢の形が違いますね。特にネックとショルダー。
手元の7.62mmX54Rの写真&ダミー・カートと見比べてみると確かによく似てます。しかし、もし7.62mmX54Rだとしたら、なぜ硫黄島にあったのか?(?_?)
ちなみに7.62mmX54Rの弾頭径は.310〜.311のようです(.311が正解と誰かに聞いた記憶有)。
ブラック・タロン
- 7.62mmX54Rというのは米軍の弾でしょうか、それは大戦中の弾ですか?
少なくとも、日本軍の弾とは違うのですね。
はにまる
- ロシアの基幹小銃弾 (7.62X53R Russian)の寸法表を画像掲示板にUPしました。 比較願います。
蛇足ながら。
X54R??・・・G○N誌や、床○氏の本には、54と書いてありますが、 X53R が正しいのでは!!
少なくとも、米国内リロード・ハンドブックや、ロシアのHPでは、X53Rと表記されています。
〜?誉
- >19
7.62x53R(54Rじゃないのね、了解)はロシア・ソビエトの弾丸です。
もしこれだとしたら、大陸で捕獲した自動小銃とセットで持ち込まれたのかなぁ・・・。
SUDO
- >20
Gun誌別冊に載っていたインチによる薬莢長(2.11インチ)から計算すると53.594mmになります。小数点以下を切り上げか四捨五入して54mmとしてるのかな?
本家ロシアやアメリカでは『53』が一般的なんですね。勉強になりました(^^ゞ
(それでも日本ではGun誌等の影響で『54』が定着しちゃってるだろうからわしはそのまま使う←意固地)
それはともかく。
7.62mmX54Rは帝政ロシア軍→旧ソ連軍(第2次大戦まで)の主力ライフル弾で、.303ブリティッシュと同じくリムが大きく出っ張ったリムド薬莢を使用する古い弾薬です。第2次大戦の頃は主力ライフルであるモシン・ナガンM1891系、自動小銃AVT M1936およびSVT M1940等で使用されていました。
東側各国の主力ライフル弾が7.62mmX39や5.45mmX39になった現在でも、7.62mmX54Rはドラグノフ狙撃銃やPK系汎用機関銃等の弾として使われています。
ブラック・タロン