1711 |
第二次大戦中の「対艦爆弾」と「対地爆弾」はどのような違いがあったのでしょうか?日本軍はミッドウェーでこれらの艦載機への搭載命令が上手くいかず、発艦が大幅に遅れたそうですが。 シンタ |
- 爆弾がまるで違います。
対艦戦攻撃の「通常爆弾」の場合50番(500キロ爆弾)、80番(800キロ爆弾)で70ミリの甲鈑を貫徹しますが、「陸用爆弾」を艦戦攻撃に用いた場合、50番、80番ともに25ミリしか貫徹できません。対艦攻撃用にはさらに「徹甲弾」があります。
片
- 徹甲爆弾について
例えば、九九式八十番五号徹甲爆弾は、旧式の40cm砲弾を利用して製作され、投下高度2500mを模擬した貫徹試験(撃速225m/sec)で、150mm鋼板(クルップ社製甲板用)を貫通したそうです。
対艦爆弾、対地爆弾、徹甲爆弾の物理的な違いは、1)弾体の厚さ、2)弾体の材質、3)設計の違い、4)信管の違い(瞬発、無延期、延期など)などが上げられます。
参考文献:「海軍製鋼技術物語」 堀川一男著 アグネ技術センター発行
いちのへ
- 便乗質問で申し訳ありませんが
空母の飛行甲板(非装甲タイプ)を破壊しようとした場合、
炸薬が多い爆弾を、瞬発信管で飛行甲板上で爆発させるほうが効果的なのでしょうか?
それとも、炸薬が少なくても遅延信管で艦内奥深くで爆発させる爆弾ほうが効果的なのでしょうか?
ボンバーヘッド
- 陸用爆弾でも「旧空母(サラトガ型)」の甲板を抜くことも出来ないではないですが、基本的には「防御砲火の牽制には適当なり」という評価です。格納庫下へ抜けて飛行甲板を変形させることが出来れば、基本的にはその空母に戦力外通告を下すことが出来るので、より効果的といえるのではないでしょうか。
片
- 3>
一概には言えませんが、空母に限らず戦闘艦は、その破壊により致命的な状態に陥る部位(弾薬庫や機関など)は、表面ではなく、奥の方にあります。よって、瞬発信管の陸用爆弾よる甲板表面での爆発よりは、延期ないし無延期信管の対艦爆弾による内部での爆発の方が、効果的であると思われます。
いちのへ
- ミッドウェーのアメリカ艦爆隊は
徹甲弾ではなく通常弾ですね。
(というか徹甲弾は無かったらしい)
Kleist
- >6.
念のためにお聞きします。
日本海軍では徹甲弾のことを「通常弾」と称しますが、
これとは違うのですね?
勝井
- >7.
general-purpose bomb(GP爆弾)
のことです。
念のために言っておきます。
「日本海軍では徹甲弾のことを「通常弾」と称しますが、」
私は括弧内の記述はしたことがありません。
Kleist
- 3> 非装甲ということは、木甲板ですよね。一番効果的なのは焼夷弾ではないかという気が(^_^;) 少なくとも飛行甲板が使えなくなれば、その時点でその空母は戦力外ですから。
むろん、「沈める」のが目的であれば徹甲弾でないと無理でしょうが。
tac
- すでに皆様が述べられているとおり
日本海軍には陸用爆弾、通常弾、5号爆弾がありました
通常弾が半徹甲弾に相当し 5号爆弾が徹甲弾に相当するものです
アメリカ海軍には(陸軍も同じ爆弾を使用?) GP(General Purpose)、SAP(Semi Armor Piercing)、AP(Armor Piercing)がありました
GPは陸用爆弾、SAPは通常爆弾、APは5号爆弾に相当でしょうか
>非装甲ということは、木甲板ですよね。一番効果的なのは焼夷弾ではないかという気が(^_^;) 少なくとも飛行甲板が使えなくなれば、その時点でその空母は戦力外ですから。
う〜ん 気付かなかった ナパーム弾でも木製飛行甲板には有効? でも火を消されたら...??
太平洋戦争で 日本海軍機の爆撃を受けたにもかかわらず 直ぐに飛行甲板を修復してしまう米空母
これは 日本海軍が通常爆弾を命中させていた為ではないか と思うことがあります
通常爆弾では 飛行甲板よりずっと下で炸裂する為 飛行甲板には小さな貫通孔が開くだけだからです
もし 飛行甲板で25番や80番の陸用爆弾が炸裂していたら 米空母は(25番通常爆弾の場合と)同じように ダメコンで直ぐに補修することが可能なのでしょうか
一応 ミッドウェイやソロモンで 陸用爆弾を装備した艦爆も攻撃隊に加わっており 突撃の順番が陸用爆弾装備機が先で 通常爆弾装備機が後 というくらいは知ってはいるつもりです
実際にそのようなことができたのか(そこまで余裕があったのか)は知りませんが
セミララ