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巡視船「あまみ」が一番クルー数が多かったために不審船への接舷を担当したそうですが、 それらのクルーには、海上自衛隊の医官や衛生課員(衛生兵)に相当するような 負傷したクルーの1次救命救急処置が出来る医師や救急救命士が居たのでしょうか? いくら、海上保安庁特殊警備隊(SST)が精鋭で防弾チョッキやヘルメットなど 最新の防弾装備を誇っていても、万が一の負傷などに対処する医療体制がないと、 いざと言う時のクルーの士気にも、大きく影響するのではと愚考しております。 SSTにもメディックや外傷の専門医など、ちゃんと所属しているのでしょうか? 不幸にも負傷した「あつみ」のクルーは、ヘリコプターで後送されるまでに、 どの程度の救急救命処置を受けることができたのか、ぜひ知りたいと存じます。 まさか、SSTの連中に、防弾装備だけで、万が一の負傷などの際の緊急対応が、 全くなされていないと信じますが、もしもメディックすらそばに待機していないと どんな精鋭部隊が猛訓練していても、ろくに士気が上がるはずがないと考えます。 先ごろの奄美沖の不審船事件の際に、不幸にも負傷した「あまみ」のクルー達が、 直後にどんな救命救急医療を受けることができたのか、ぜひ知りたいと存じます。 私は海上保安庁の負傷者に対する対応を全然知りませんので、ぜひ教えて下さい。 GST |
- ヘリコプター搭載巡視船のなかには救急救命士を配置した船もあり、その船にはそれなりの医療機材が積んであります。当然全ての巡視船に対し救命士や専属の医療スタッフを配置する事など不可能ですので、応急措置は自分たちでする他ないでしょうし、洋上救難もお仕事なのでそれなりの訓練も受けているはずです。
洋上救急のやり方としては、医師又は救命士の搭乗したヘリで海上から救助、そのまま機内で応急措置をしつつ病院に直接搬送するか、一旦医療機材の整っているヘリ巡視船に収容し医師なり救命士が応急措置を施ししつつ病院に搬送するようです。
日本水難救済会発行の洋上救急マニュアルがありますので詳しくはこれをご覧ください。
>http://lib1.nippon-foundation.or.jp/1998/0974/mokuji.htm
ガンヘッド507
- >いくら、海上保安庁特殊警備隊(SST)が精鋭で防弾チョッキやヘルメットなど
>最新の防弾装備を誇っていても、万が一の負傷などに対処する医療体制がないと、
>いざと言う時のクルーの士気にも、大きく影響するのではと愚考しております。
SSTが単独で出動すると言う事は無く、普通は巡視船等の支援を受けて出動を行ないます、支援に当たる巡視船には、医務室や救命士等の負傷に対応可能な体制が出来ているそうです(洋上救難の制度については1の書き込みを参照の事)。
少なくとも、陸上の救急車で行なわれる程度の対応(救急救命士が可能な程度の)は行なわれるものと考えてよいでしょうね。
ですから
>SSTの連中に、防弾装備だけで、万が一の負傷などの際の緊急対応が、
>全くなされていないと信じますが、
そんな事はないって事になります。
ooi
- ガンヘッド507さま、ooiさま。書きにくい事項にお返事頂き感謝します。
>>SSTの連中に、防弾装備だけで、万が一の負傷などの際の緊急対応が、
>>全くなされていないと信じますが、
は「全くなされていないと(は)信じますが」の誤りでした。ごめんなさい。
しかしながら、教えていただいたサイトを見る限り、銃創や軍陣医学の制服組の
専門家は、公式には、海上保安庁には所属していないように見受けられました。
もちろん、救難救助は海保の重要な職務ですので、救急救命士の資格ももった
かなり高いレベルでの心肺蘇生などの技術をもった隊員が多いことと存じます。
私には映画レベルの知識しかありませんが、もしも海上で、防弾装備したSST達に、
相手から反撃される可能性のある任務を担当してもらうには、「メディック!」や
「コーマン!」と呼ばれればすぐに駆けつけることができる、銃創をはじめとする
特別な軍陣医学の訓練をした、旧軍の「衛生兵」に相当する最前線の制服組から、
民間の高度医療施設に搬送する間の医療を担当する制服を着た救急外傷専門医など
万が一の負傷者が生じた場合の制服組担当者は、SSTに所属しているのでしょうか?
最前線で、血漿や麻薬など投与した大戦中の米メディックや、野戦で気管切開まで
受け持った旧日本軍の衛生兵の話と比較して、教えていただいた資料中の備品では
「たったこれだけの準備で大丈夫かいな」と大きな危惧を覚えざるを得ません。
陸上のSATならなんとかなると思いますが、海保SSTには、正規のスタッフとして、
制服組の外傷医療の担当者が常に同行しているのか、とても気になっております。
GST
- ↑、訂正しても、やっぱり意味がつうじていませんでしたね。ごめんなさい。
>>まさか、SSTの連中に、防弾装備だけで、万が一の負傷などの際の緊急対応が、
>>全くなされていないと信じますが
は「全くなされていない(ことなど有り得ない)と信じますが」
の間違いでした。関係各位の名誉もありますので、再訂正をお願い致します。
GST
- 大型巡視船には手術室も装備されています。
船医は常駐していないとの事ですので、そういう場合はヘリで医者を運んで乗せる事になると思います。
どっちにしても最前線に医者が出ることは無いでしょう?
「状況」によって異なるでしょうが、目標の近傍海域に居るであろう大型巡視船にヘリで医者を送り込めば、それで問題は解決する事ではないかと考えます。
まあ、そんな事よりも・・・。
http://www.kaiho.mlit.go.jp/shitugi/shitsumon.htm
↑これは利用してみましたか?
SUDO
- 私は銃創や軍陣医学などについてはあまりわかりません(ちいと調べてみたけどとっつきにくかった(^^;))が、過去の海上での救急措置の必要なケースにはかなり深刻な(腕飛ばしちゃったとか、かなり深く切っちゃったとか)ケースも含まれていたように思います、そして何とか対応はしています。
また、海保の組織内に医官は居ないです(募集してないし、課程もなかった)し、制服を着た救急外傷専門医が居るはずもありません、居るのは救急救命士の資格を取った海上保安官だけでしょう、そして、その体制で今までの洋上救難/洋上救急をこなしているのは、今まで申し上げた通りですね。
で、以下は資料や体制をおおよそ見た上での話なんですが(海保がこう考えているとは思ってはいません)SSTは陸上で言うならSATやSWATです、SATの隊員に正規のスタッフとして、制服組の外傷医療の担当者が居るという話は聞いた事がありません(実際はどうかと言うのは不勉強でわかりませんが)、そうしないのは、それなりの設備(救急設備等)が陸上にはあるからです、GST様もそう考えているからこそ
>陸上のSATならなんとかなると思いますが、
とおっしゃられていますね。
で、海上保安庁の場合、SST(や海上保安官)を送りこむ際には複数の巡視船が展開して支援体制を取り、陸上で行なわれる程度の緊急時に対応可能な体制が取られている訳です、SATと同程度の支援体制は取られていると考えて良いのではないでしょうか。
それでも不足でしょうか?
ooi
- SUDOさま、ooiさま。多くのご教授を、ありがとうございました。
SUDOさまのアドバイスに従って、問い合わせのメールをおくりました。
もしも、海上保安庁から返事がもらえましたら、ご報告させていただきます。
(本当に聞きたいのは、東大法学部出のキャアリアで管区本部長つとまるの?)
私が聞きたかったのは、海上保安庁は自己完結能力を持つ必要があるのかです。
どんな精鋭でも、SATなどには自己完結能力など求められておりませんので、
食事は弁当屋さんに頼り、負傷した場合の応急処置も、事件現場を管轄する
地域の救急救命医療体制に全面的に依存することは、難しくないと思います。
しかしながら、巡視船が洋上はるかで、強行接舷など危険な任務を行う祭には、
他施設が提供している救急救命医療に頼るのは、とても難しいと想像されます。
陸上でも洋上でも、相手から激しい反撃を受ける可能性が少しでもある任務に、
分隊規模であたるには、防弾装備以外に高度の応急処置の準備が要りませんか?
GST
- 流れたログにしつこいようですが、ふと見返したらレスがついていたので。
まず誤解があるようですが、海上保安庁は軍隊ではなく警察をモデルとしている組織です、故に医官等の医療施設・制度を保有していません、これはまず前提です。
遠洋航海の場合は民間からその都度借りてくる形をとっているそうです。>これは友人に確認した。
>私が聞きたかったのは、海上保安庁は自己完結能力を持つ必要があるのかです。
必要がないと判断されているから、医務官他の組織が無いと考えて良いのでは?
>しかしながら、巡視船が洋上はるかで、強行接舷など危険な任務を行う祭には、
>他施設が提供している救急救命医療に頼るのは、とても難しいと想像されます。
強行接舷等危険な任務(特に相手が武装している場合は)を行なう際には、再々書いておりますがそれなりの支援を行なう訳です、まず、複数の船舶/航空機を投入し、他管区からでも回せる船は出動させます、無論、損害を受ける可能性があるなら洋上救急の準備はしているはずです、あなたが言う所の他施設の前線基地は現場に居ると考えて良いでしょう。
>陸上でも洋上でも、相手から激しい反撃を受ける可能性が少しでもある任務に、
>分隊規模であたるには、防弾装備以外に高度の応急処置の準備が要りませんか?
ですから、支援に高度の応急処置の準備をしている巡視船がある訳ですよ、ヘリ巡や大型巡視船が待機していて、直接支援している巡視船艇に居る救急救命士がとりあえずの応急処置を施しヘリで搬送して、巡視船の中でなんとか応急処置を済ませて陸上の病院に運びこむだけの支援体制(洋上救急/救難体制)が出来ている訳です、それだけの準備がしてあるものが更に要るもへったくれもないでしょう。
と言うか、救急救命士の成立(アメリカでの)自体軍隊の発想ですよ。
ooi
- ooiさま、古いスレッドに、わざわざレスをいただき有難うございました。
ここに残っているうちは、レスしても良いと伺った事がありますので、
しつこく、続けさせていただきます。(もうこれ以上のレスは結構です)。
>無論、損害を受ける可能性があるなら洋上救急の準備はしているはずです、
>あなたが言う所の他施設の前線基地は現場に居ると考えて良いでしょう。
私がこのスレッドを立てて実情を知りたかったのは、まさにこの点なのです。
不審船への強行接舷を命令された巡視船「あまみ」やその付近の支援船艇には、
所属はどこであれ、直ちに銃創などに対応できる、救急外傷の専門医療要員が
ちゃんと待機していたのかどうかという、事実だけを確認したかったわけです。
幸いにも軽症だったそうで、学校の保健室や会社の医務室レベルの医療でも、
命に別状はなかったはずですが、もしも運悪く、防弾装備の隙間を狙われて、
重篤な外傷を受けた場合には、強行接舷を命令された「あまみ」のクルー達は、
どのような救急救命医療を受ける準備がなされていたか、知りたかったのです。
GST
- >5,SUDOさま
遅くなって申し訳ございませんが、海上保安庁から返事がまいりました:
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この度の九州南西海域不審船事案の際しては、工作船からの銃撃により、巡視船あまみの乗組員が負傷しましたが、乗組員間で止血等の簡易な救急処置を施しつつ当庁ヘリの到着を待ち、到着後直ちに最寄の病院まで搬送し、医師による治療を受けることができました。
当庁としては、このような事例を踏まえ、洋上における船艇職員の救護体制を強化するため、当庁の複数の航空基地に救急救命士の資格を持つ職員(仮称「救護士」)」の配置について、平成15年度から実施できるよう検討しているところです。
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だとのことでした。運がよかったのだと喜ぶべきだと存じております。
GST