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WW2の時の日本の魚雷は、圧縮酸素や圧縮空気を何処で装填したのでしょうか。内地で? 艦上で? 航空魚雷の場合は基地で? よろしくお願いします。 吉沢 |
- 基本的に各艦艇や基地に空気圧縮機が備えられています。また補給時に既に充填してある事もあったでしょう。
酸素魚雷でも同様で、第二空気圧縮機という酸素発生装置を備えていました。
同種のものは航空機の酸素ボンベ用として航空基地にも置かれていたようです。
また、艦艇の各機材の動力としても圧搾空気を用いる事が多かったので、魚雷を持たない艦にも空気圧縮機は装備されている事が多かったようです。
また基地用としてはトラックの荷台に空気圧縮機と魚雷調整用機材を搭載した「装気自動車」が量産されました。
更に圧搾空気を溜めておくための気蓄器も艦艇や基地には備えられていました。
SUDO
- 空気を冷却圧縮して液化してから、酸素と窒素の気化温度の差を利用して
酸素ガスを精製する装置を艦艇に搭載していたようです。艦艇が停泊時でも
わずかの揺れで精製度が低下するらしく、規定では95%酸素ガスが精製
できるはずなのに艦上の装置では80%がいいところだった、という
記述を読んだことがあります。
Navy
- 日本海軍が主要した酸素発生装置はドイツのリンデ式のものだったそうです。
主に第二空気圧縮機二型が大型艦(空母・巡洋艦)に五型が駆逐艦に乗せられました。
Navyさんが述べられたように、動揺に非常に弱く、その対策に苦労しています(多数の仕切り板を設ける事で対処してます)
傾斜試験では5度までの動揺なら98%以上の濃度が得られるという事ですが、傾斜試験成績を見ても効率よく使えるのは3度程度までという感じがあり、駆逐艦のような小型艦では大変だっただろうなという印象を強くもちます。
ちなみに艦艇用の生産量は駆逐艦用49基、巡洋艦用83基だそうですが、この数字は逆じゃないかな?>水雷史
SUDO
- 皆様、申し訳ありません。
潜水艦の場合は、どうでしょうか。
質問者
吉沢
- >4
潜水艦の場合ですが、空気圧縮機は最初のホランド型から備えられています。
また潜水母艦にはより大型の力量のものが装備されていました。
酸素発生装置はどうも潜水艦には無かったみたいですが、第二空気圧縮機二型が潜水母艦には装備されていました。つまり潜水艦は酸素魚雷に酸素を充填する機能はなく、補給される魚雷には既に充填されているという事になると思います。
この空気圧縮機は様々な型式や規模がありました。
戦前の艦艇には主に英国のものとその模倣品で、陽炎型以降の駆逐艦にはユンカースのライセンス品が搭載されました。
巡洋艦以上には、第一次大戦の戦利艦として得たUボートのものが参考にされた艦本式が搭載され、潜水艦には一型、二型が、巡洋艦には大型の三型が、そして空母や潜水母艦には三型の駆動動力を蒸気に改めた四型が装備されたそうです。(一〜三型は電気駆動)
駆逐艦と潜水艦は圧縮機を二基、巡洋艦戦艦等は四基(大和は八基)備えるのが標準でした。
SUDO
- 皆様、ありがとうございました。
質問者
吉沢