1560 |
これもある意味武器・装備だと思うのですが… 二次大戦ドイツの代用コーヒーとは、いかなるシロモノだったのでしょう? おいしくなさそうだけれど、ドイツ・オーストリアは伝統的にコーヒー圏 でしたし…なんか意外にまともだったとか考えてしまったりもします。 お教えください。 情報3等兵 |
- ネットで検索しましたところ、ドイツでは大豆を炒ってコーヒーの代用にしていたと書かれていました。
詳しい製法は不明とのことです。
味のほうは・・・美味しくないそうです。
ウエストモーランド
- 厳密には設問への直接の回答ではないかもしれませんが・・・
上島珈琲(UCC)のHP(www.ucc.co.jp)に、代用コーヒーについてのコラムがありました。
いわゆるコーヒー豆以外のものを焙煎してコーヒー代わりとする『代用コーヒー』は意外に歴史の古いものらしく、フリードリッヒ大王(1712〜86年)の時代の記録に登場しているそうです。当時のコーヒーは王侯貴族や特権階級のみに許された贅沢品だったので、庶民は密かにコーヒーを手に入れる工夫をし、それすらもできない貧しい人々は、大麦、小麦、トウモロコシ、乾燥イチジクなどを深く焙煎してコーヒーの代わりとして飲んだと言われています。小説『風と共に去りぬ』では、炒ったトウモロコシとサツマイモを原料にした代用コーヒーが登場します。味は当然ながら本物のコーヒーにはとても及ばないようですが、ヨーロッパで飲まれていた桜の木の根を使った代用コーヒーは美味で、戦後もインスタントコーヒーの原料として使われていたとか。
現在でもフランスやアメリカ南部では好んでコーヒーの粉にチコリを混ぜて飲まれているとか。また、コーヒー大国ブラジルではコーヒーにマテ茶を混ぜた商品も店頭に並んでいるそうな。ちなみに日本にも代用コーヒーのようなものがあり、原料はタンポポの根っこだそうです。
ブラック・タロン
- 上記に補足します。
19世紀後半、ドイツ帝国の頃も大いにコーヒーは飲まれていましたが、
当時は領土内においてコーヒー豆を産しなかった為に、外貨(地金か)が
英仏に流出しっぱなし。よって代用品開発が促進され「愛国コーヒー」と
宣伝されたそうです。後、ドイツ領東アフリカの獲得によって自国領内でも
栽培できるようになりました。めでたし、めでたし。
参考文献・選書メチエ『十九世紀食卓革命 ・ヨーロッパの舌はどう変わったか』http://www.bookclub.kodansha.co.jp/Scripts/bookclub/intro/intro.idc?id=8581
注・記憶によるものなので、間違っていたらごめんなさい。
江戸の黒豹
- 第 15 空軍の B-24 を描いた小説 The Wild Blue にはショースタック中尉(Lt.Walter Shostack)が体験したドイツ捕虜収容所の記述が出てきますが、食事は「おがくずの大量に混じったパンと、ドングリを煎って出した代用コーヒー」だったそうです。
ささき
- ドイツで二次大戦を経験した邦正美『ベルリン戦争』には「今日のドイツは代用品ばかり!」といった感じで代用コーヒーの話が出てきたと記憶します。
バツ
- と、思って検索したら大物・STEINER氏の過去ログにちょっとありました。
http://shibuya.cool.ne.jp/steiner/rog-2001-025.html
バツ
- 中公新書からこんな本が出ています。
「コーヒーが廻り世界史が廻る 近代市民社会の黒い血液/著・臼井隆一郎」
その中の一節にドイツの代用珈琲発展の経緯と概要が
まとめられていたと思います。
恐らく御想像以上に、
鉄血で大々的なプロジェクトです。
>4さん
「おがくずの大量に混じったパン」
特に根拠は無いのですが、これはオガクズ=フスマの誤訳では無いかと思います。
WR
- > 日本にも代用コーヒーのようなものがあり、原料はタンポポの根っこだそうです。
つい数ヶ月前ですが、何かの民放アウトドア番組でやってました。
炒って炒って炒りまくり、挽いてから入れた匂いを嗅いだ女性アナ曰く「こ、これはコーヒーですねっ!」。
肝心の味にまでは言及していなかったので、やはり代用品でしかないんでしょうね。
ま、本物より旨ければ本物を駆逐してますわな(笑)。
TDM850
- >7. 原文「Rations were miserable. The bread was made, apparently, from sawdust and there wasn only one piece of it per man...The Germans did hand out coffee, but as far as Shostack could tell it was made from ground-up acorns」ですが…sawdust に「オガクズ」以外の意味があるのでしょうか?シロアリじゃあるまいし、オガクズ食べても消化できないよなぁ…。
ささき
- >9. 自己レス…「apparently」には『明らかに』と『一見したところ』という意味があるのですね。「まるでオガクズで作ったようなパン」という意味なのかも。
ささき
- うちの死んだ爺さんによると,太平洋戦争中ろ,日本国内ではオクラの熟れたものの種がコーヒーの代わりになり,そこそこ飲めたそうです。
山奥の人
- >9
原文からして”sawdust”なのですね。失礼致しました。
そこで”sawdust bread”で調べて見ました。
確かに検索すると”sawdust bread”という言葉があります。
で、それらを見てみますとどれもこれも大戦中、
ドイツ軍の捕虜となった方々のテキストなんですね。
皆さんが型に填めたように「オガクズパンと水っぽいスープ」に
不平をこぼしているのが特徴的です。
また英語で調べたので当然ですが、皆さんが米国の方でした。
ここでピンと来ました。
要するに”sawdust bread”は、
日本で捕虜になった方が証言される、
「木の根っこを食わされた=ゴボウのキンピラ」と
同様の事例なのではないでしょうか?
こじゃれたパン屋さんor輸入食料品店に行くと現物を参照出来ますが、
限りなく本場物に近い、重くて真っ黒なライ麦パンを見ると、
小麦の殻状の物が目で確認出来るくらい混っています。
また食感もボソボソとしており、酸味も効いていて、
慣れないと「美味!」と言うのは難しい代物です。
ここから白パン(食パン)に慣れていた米国の兵隊が、
ドイツでは一般的なライ麦パンを”sawdust bread”と称し、
捕虜になった記憶と一緒に嫌ったのでは・・・?
まあ想像ではありますが。
一緒にsawdustが付くレシピも捜したのですが、
こんなものしか見付かりませんでした。
ボソボソしたクッキーといったところでしょうか。
http://baking.about.com/library/recipes/blspring6.htm
珈琲から随分とずれましたスイマセン。
WR
- チリです。つい最近時々食べ始めた『神戸屋の全粒粉入りブラウンブレッド』こんな感じの口あたりだったのかなと思います?サンドイッチ以外はあまり食べたくありませんが(笑)。しかし何故か、サンドイッチにすると美味しいです。
http://www.kobeya.co.jp/products/br_fst.htm
roht
- 代用コーヒーからどんどん離れてしまって申し訳ありません。
件の「おがくず」について。小説で恐縮なのですが、『アメリカの刺客』(ジェイムズ・セイヤー著/新潮文庫)の中で、主人公がドイツの民間人のおばあさんの家に忍び込んで、パイ生地におがくずをまぜたシュトルーデル(果物などをパイ皮で巻いて焼いたお菓子)を食べるというシーンがあります。これは史料ではありませんが、大なり小なりこんな状況もあったのだろうと、私自身は想像しておりました。
多摩蘭坂
- 代用コーヒーの話題からどんどん離れてゆきますが…前述の The Wild Blue には米兵の食生活の描写もあり、「誰も欲しがらないKレーション、どう調理してもまずくて食えない乾燥卵、フリスビーみたいにカチカチのパンケーキ、朝昼晩毎日続いて見るのも嫌になる SPAM の缶詰め、食べるより機体の補修(羽布部の接着?)に使う方が多かったオートミール」などと書かれています。何と贅沢な…と思ってしまいますが、彼等が駐留していたイタリアの街も戦禍で飢餓状態に陥っており、イタリアの婦女子が米軍の残飯漁りをする姿が頻繁に見受けられたそうです(_ _;)
ささき
- 何か『軍隊の食えない食い物スレッド』になってしまってますね(苦笑)
>15
米軍Kレーションの粉末ジュースは鍋底磨きに最適な代物だった、とかいう話を上田信先生の本で見たことがあります。
翻って現代。本屋で『ミリタリー・グルメ 戦闘糧食の三ツ星をさがせ!』( 大久保義信著・光人社刊)という本を立ち読みしましたが、今の軍隊の食事って(よほどの貧乏国でない限り)恵まれてますよね(笑)。
ブラック・タロン
- 知人の方の話ではその昔、行き付けのコーヒーショップがお遊びで代用コーヒーを常連に出してくれるという企画をやっていたそうで(大豆製です)雰囲気はともかく、味はもう、形容し難い代物だそうです(大汗)。
代用コーヒーの材料としてはみなさんがすでに書いていらっしゃっておりますが
大豆のほかには黒大豆を砕いて煮出したものの上澄みを飲むものや、イタリアには
オルゾ(大麦で作った代用コーヒー)というミロの親戚みたいな代用コーヒーが
今でも飲まれています。
ゼンガー
- 捕虜収容所のパンは「見た目がおがくずの」パンだった、ということですね。
ところで「スターリングラードでは、補給を断たれたドイツ軍が小麦粉をおがくずで
増量したパンを食べていた」という話の真偽はいかがなものなのでしょうか?靴や鞄の革を煮て食べたとか・・・
革というのはなめすとき、人体に危険な重金属を使うのですよね?本当にそんなものを食べたのだろうか・・・
strafe
- ズレてますが。
>革というのはなめすとき、人体に危険な重金属を使うのですよね?
なめしには大別して、脂なめし、タンニンなめし、クロムなめしとあります。細かくみれば中間タイプもあり、これ以外にもあり、最終的にはタンナー後との秘密のレシピになりますが・・・。
伝統的には、靴に使うのはタンニンなめしです。なのでそんなに極端に有害ではありません。原理的には、生皮をタンニン液(ナラなどの樹皮や昆虫の寄生によってできるコブなどから抽出)に付け込むだけですから。
なお、以下ややうろ覚えですが、クロムにしても、特に有害なのは六価〜であって、なめしに使うのは三価なので、金属としては有害ですが、毒物ってほどのニュアンスではありません。それでも環境とのからみでクロムなめしからの転換がはかられてはいますけど。
はたの
- 本当かどうかは知りませんが、おがくず入りのパン
第一次大戦の時から聞きますよね。
間借り人