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質問なのですが友人が「VT信管有りは無しの3倍程度の命中率だと。これって、特別視するほどの数字であるかどうか、どう思う?」と私に聞いたことがあります。 そのときは私は答えられませんでしたがこの3倍という確率は正直高いといえるのでしょうか? クラッシャー |
- 10倍じゃなくて?
FMV
- 3倍説の根拠はこの数字ですね。1943 年の統計では VT 弾 9100 発:通常弾 27200 発の射撃により戦果が 51:49 だったという。
http://www.smecc.org/pfuze.htm
During 1943 approximately 9,100 rounds of proximity-fuzed and 27,200 rounds of time-fuzed 5-inch anti-aircraft projectiles were fired. Fifty-one percent of the hits on enemy planes were credited to VT-fuzed projectiles.
また米海軍自身も有効率を 3:1 と算出しています。但し「対空射撃の有効性は火器管制装置などにも影響を受け、あくまで同一装備を使用した場合の比較にしかならない」と注釈が付いていることにも注意。
http://www.history.navy.mil/faqs/faq96-1.htm
Analyses of action reports indicate that the effectiveness of radio proximity fuzes as compared to mechanical time fuzes in antiaircraft fire is about the order of a 3-to-1 improvement for the proximity fuzes. These effectiveness figures, of course, are dependent upon such matters as fire control accuracy, etc. and represent the effectiveness obtained with presently used equipment.
ここで、仮に数字を3倍だとしましょう。アイオワ級戦艦は連装5インチ両用砲を片舷5基合計20門備えていますが、もし VT 弾が対空射撃の有効性を3倍に引き上げるのならば、連装砲台30基60門に増やすのと同じ効果が期待できるわけです。「針鼠のような」と形容される大和の最終形態でさえ連装 12.7cm 砲は片舷6基合計24門に過ぎません。しかも、VT 弾による対空砲火の強化は儀装スペースや重量の増加なしに実現できるのです。
ささき
- 高いです。どんな武器であっても、それが3倍の効果を発揮するとなったら凄い事です。
VTの場合、一度の防空戦闘で、今までだと1機を落とせていたのが、上手くすると3機落とせるかもしれなくなるのです。凄い事です。
例えば敵攻撃隊が5機だったら残存2機ですから爆弾や魚雷を食らう確率は極少になります。また攻撃隊が20機だったら、残存17機ですから食らう爆弾魚雷の数量はあまり変わらないかもしれません。ま、ここらが対空砲の限界です。(実際には高角砲と一緒に機銃も参加します、そっちの戦果の方が多いんですが・・・)
VTの3倍の命中率は凄い事ですが、高角砲の限界を超えるようなものではなく、戦争や戦場を変えてしまうものでもないと言えるでしょう。
SUDO
- 現在、丁度議論ボードでVT信管ネタが喧々諤々状態です。
(なんていうか、一人相手に総ツッコミって感じですけど)
一度覗いてみたらいかがです?
勝井
- ところでまあたいしたことでもないんですが。
VT信管付きの砲弾の撃墜率が3倍、って話ですよね。
別にVT信管が付いたって誘導砲弾になるわけじゃ無し、命中率は変わらないと思う。
たとえ1%が3%になっても当社比3倍だけど、それはそれですごい向上率でしょうね。
便利少尉