ジェネラルエレクトリック M61 バルカンに関して言えば、20mm としては軽量弾(100g)の 20x102 弾を使用しています。同じ弾薬を使う単銃身のポンティアック M39 や GIAT M621 と比べて初速は殆ど違いません(だいたい 1030m/sec)。ただし、回転銃身式は各銃身ごとの癖の違いや銃身クランプの強度、回転系の「ゆらぎ」などのため着弾がバラつき精密狙撃には向かない傾向はあります(こんな高発射速度の火器を狙撃に使うシチュエーションは理解できませんが)。航空用ではわざと銃身クランプに「遊び」を作って着弾パターンを円形もしくは楕円形に「散らす」場合もあるようです。また単射で使用した場合、スピンアップ／ダウンに伴う弾道偏差の変化が問題となります(M61A1 の場合約 0.3 秒経たないと回転が安定しない)。
ささき

＞1. 「単射で使用した場合…」バーストのことです、「点射」のほうが適切だったかな。回転する銃身から放たれる弾丸は横方向の初速を持っているため(以前試算したら銃口付近で 0.1 度くらい)、本来の銃口方向とはわずかにずれた弾道を取ります。その偏差も含めて照準線を設定してあるのですが、スピンアップの瞬間は補正済みの照準線から僅かにずれた方向に飛んでゆくという事です。
ささき