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よく自衛隊の装備を批判する人が批判するときによく「自衛隊の89、64式小銃はよくジャムを起こす○○銃だ」と言いますが @、実際どれくらい「よく」ジャムがおきるんでしょうか? A、これらの銃とよく比較されるアメリカのM16やAK74はジャムは起きないのでしょうか?これらも機械である以上絶対にジャムがおきないとは言い切れないと言うのは分かるんですが、、、 0918 |
- まず総論から。軍用銃にまず求められるのは『信頼性』と『耐久性』です。例え水浸しになろうが砂まみれになろうが泥をひっ被ろうが氷漬けになろうが故障なく発砲できる確実な作動性能です。
このため、軍隊において新型銃を採用する際には、候補銃に対して、水浸し・泥漬け・砂まぶし・炎天下・氷点下等々、考えられる限りの悪環境下で耐久テスト(悪環境下で掃除等せずに発砲できるか&発砲中に作動不良がどれだけ発生するかの評価)が行われます。また、銃身命数や部品の耐久性が軍側の要求(○万発以上の発射に耐えられるかどうか)を満たしているかどうかもテストされます。
逆に言うなら、現在軍隊が採用している銃は、少なくともその国の軍隊が想定するあらゆる悪環境下で正常に機能する性能を持つ=兵士の蛮用に耐えうる銃であると言うことができるわけです。
もっとも、テストに充分な時間と金をかけられず、部隊に配備して使ってみてからボロが出るという可能性も否定はできません。自衛隊の場合も以前からテスト機関が弱体という評価があるので(苦笑)、64式小銃も(元々設計が繊細なのでしょうが)制式化後本格的に実戦部隊で蛮用されるようになってから問題点を指摘されるようになったのではないでしょうか。この場合、そのような現場部隊からの声がフィードバックされて改良等の措置が取られるかどうかという別の問題が発生してきますが、自衛隊はこの点もどうも不充分な気がしないでもありません(;^_^A
この点が一番露骨に出てくるのは、その装備が『実戦』を経験したときでしょう。AK系やM16系にしても、登場後実戦で使用されることによって問題点が洗い出され、次期製品にフィードバックされてきました。いわゆるバトル・プルーフです。一方、幸か不幸か、自衛隊は創設以来一度として『実戦』を経験したことがないので、国産装備の隠れた問題点が『実戦』によって明らかになることはありませんでした。そして、願わくば今後もそのような『機会』は訪れるべきではないと思います。
さて、64式小銃と89式小銃ですが、64式小銃に関しては、部品数が多く分解結合が大変、部品構成が精密すぎる等々という評価をよく聞きます。現在はとりあえず部隊レベルで整備等を徹底することでカバーしているようですが。
89式小銃に関しては、まだ一回しか実物を手に取った機会がないので、64式小銃と比較して構造的にどうこうと評価できる立場にはありません。64式と一緒に横に並べて観察できれば、より違いを実感できたんですがね(^^ゞ ただ、89式の実物を見た限りでは、オーソドックスなピストン式ガス・オペレーション&ロータリー・ボルト構造であり、少なくとも主要機関部はそれほど複雑怪奇な構造とは感じません。トリガー・メカは3発バースト機構を組み込んでいるため複雑な構造にならざるを得ませんが、バースト機構はユニット化され着脱可能となっているのでMP5系のメカよりはマシでしょう(笑)。
むしろ、自衛隊の国産小火器がよくジャムるのは、銃そのものより供給される国産弾がク…(ドキューン)ではないのかと最近愚考している次第です(苦笑)
他方、AK系とM16系についてですが、AK系の信頼性の高さはもはや定説とさえ言ってもいいくらいでしょう。M16系の方は、ガス・ピストンを持たず発射ガスで直接ボルト・キャリアーを作動させるリュングマン式のガスオペ機構であるため、AK系等大多数を占めるピストン式ガスオペ機構と比べると構造的に汚れ等に弱い部分があります。実際、ベトナム戦争に投入された初期のM16は、供給弾薬の発射薬のスペック変更や前線の兵士の手入れ不足等もあって、作動不良を頻発したと言われています。もっとも、その後それらの戦訓を基に改善が加えられて現在に至っています。
ブラック・タロン
- 64式小銃開発に携わった方が一番の弱点に思うところは、スライドを後方いっぱいに引いたときの遊底の前端とマガジン内の実包の後端との間隔が6mmしかなく、後退不良の原因があれば直ちに送弾不良に繋がる可能性が高い事だったようです。
その点を89式はどうかというと、よく知らないけどAR-18(は間隔が23mm)がベースなんだから大丈夫でないの?という事らしい(笑)です。
小銃だけではないそうですが、7.62mmでも5.56mmの銃でも薬室の肉厚が薄いと発射時の薬室の膨張が他のものより大きく、発射後に元に戻る薬室と膨張しきった薬莢がくっついてしまい(焼き付け)、それがスライドの後退不良につながるそうです。
で、この現象が試作段階で判明し、薬室部外径を従来のM14小銃と同径の28mmから32mmにした事で問題をクリアしたのが64式(他にも問題はあったようですが)、一方原因追求は置いといて、薬室と薬莢の接触面積(摩擦抵抗)を減らすため薬室の内部にタテ溝を設けたり、クロームメッキを施すことで薬室の膨張収縮の防止に努めたのがM16(重くなるのを嫌ったのかな)だそうです。
悪名高き62式機関銃も試作中に同様の問題が出たそうですが、64式試作時におけるこういったデータを担当官は無視して改正しなかったそうです。62式は多発する抽筒不良や後退不良を解決するため、大径のガス漏孔による大量の発射ガスで無理やり薬莢を引き抜こうとした結果、過大な振動による命中率の低下や後退不良による連射不良(引き金を離しても止まらない)、振動が原因による故障の頻発と・・・ク○銃の名を欲しいままに(汗)。
507
- >2 64式礼賛本「幻の自動小銃」のシリーズ本の「幻の機関銃」において、著者氏は62式について「いかにも日特さんらしい無理矢理な設計」云々と書いていらっしゃいました。
居眠り将軍
- @極東某国次A隊の64式も89式も、作動不良の話はあまり聴きませんが!?
もっとも、次A隊御用達”某A社製の弾薬がハズレでなければ”の条件付で!! そのハズレ対策を、銃メーカーH社で結構考えてくれているから、まあまあの回転をしてくれるのだと思いますが!
7.62mmM80普通弾が弱装弾である事も、64式の作動安定に有利になっていますね。
それでも、62式機銃にいたっては、問題害です。害。
A現在のM16A1以降で、軍・支給弾薬使用なら、だいたい大丈夫ですが、弾薬メーカーとのマッチングで
こちらも微妙なんですね。 神経質になったら限がないのですが、 M16のカスタムメーカーで
こういう注意書きをしているところも有ります。 開いたら、下の方を見よ。
http://www.olyarms.com/ammowarning.html
現在、軍用で.223弾を使用している各国の銃で、M16に代表されるリュングマンシステムを採用しているのは、
米国のみです。(米国の意地?) M16を採用しない世界各国自前.223小銃は、皆、オーソドックスな
ガス・ピストン方式です。(H&Kも、とうとうG36でガス・ピストンにした。)
M16・リュングマンシステムと.223弾薬のマッチングには、作動安定性に、何らかの問題があるのでしょう。
AK74については、情報不足で不明ですが、ロシアの弾薬・雷管は、ベルダンプライマーでしょうから、
仮に機能テストしたレポートがあったとしても、米国製の弾薬(ボクサープライマー)でテストしたのなら、
本来の性能は判断出来ないでしょう。ロシア製純正弾薬で数千発以上の機能テストが実施されていなければ、
徳性は判定できません。 そういうレポートを待ちましょう。
その他補足 507さん 「幻の−−−」がネタ本と思いますが
>2.(焼き付け)〜薬室部外径を従来のM14小銃と同径の28mmから32mmにした
焼き付け現象は、200〜3OO発連続射撃をして、銃身過熱をさせた時に出来る物です。
薬室肉厚が薄いのだけが理由なら、一般的なリボルバーのシリンダー薬室間隔1.5〜2mm肉厚では、
毎度とんでもなく焼き付け現象を、起こす事になってしまいます。
64式のあの部分が太いのは、ちょっと欲張って軽機関銃なみの耐熱性能を狙ったのでしょう。
>2.薬室の内部にタテ溝を設けたり
M16の薬室にフルートが付いてたっけ?
軌跡の発動機?誉
- > 薬室の内部にタテ溝
わしも寡聞にしてM16系の薬室にフルートのようなものがあるという話は聞いたことがないです。
超余談。薬室にフルートといえば、現代アサルト・ライフルではG3系が超代表格ですね。ってあれ? G3系の元であるスペインのセトメ系の薬室にもフルートってあったかな?
そーいえば、スペイン軍は5.56mmライフルとしてローラー・ロッキングのセトメ・モデロLを開発・採用してますが、最近になってH&K G36を新たに採用したという情報を耳にしています(真偽はまだ確認できず)。
ブラック・タロン
- >薬室の内部にタテ溝
お二人がおっしゃっておられるのなら著者氏(ネタ元はその通りです)の勘違いだったのかもしれないですね。
それと、よく国産弾薬の品質の問題が取り沙汰されていますが、日本の製造メーカーの品質管理や検査というのは他国に較べて甘いのでしょうか?
アト、便乗ですが(汗)ネット上で62式機関銃以後に試作された機関銃らしいもの(7.62mm?)を見つけたのですが、今後どちらかが日の目を見る可能性というのはあるのでしょうか?
>http://homepage2.nifty.com/tosateppoutai/GSDF/Equipment/Traial/Traial04.jpg
>http://homepage2.nifty.com/tosateppoutai/GSDF/Equipment/Traial/Traial05.jpg
>http://homepage2.nifty.com/tosateppoutai/GSDF/Equipment/Traial/Traial06.jpg
507
- >国産弾薬の品質の問題が取り沙汰されていますが・・・
この質問については同様の内容で新しいスレッドが立っていましたので、こちらは無視してください。
507
- この前、陸上自衛隊の基地祭で、62式機関銃があったので、傍らにいた隊員の方に、「バラバラになるのですか?」と聞くと「いえ!バラバラにはならないです!」という意味有り気な答えを頂きました!
ベルデハ戦車
- ここで、あまり関係ない話ですが補足をしてをくと、昨年末におきた不審船事件のときに、自動小銃を発砲したとゆう記者会見があったので、おそらく64式か89式が使われたのでしょう。それにしても初の「実戦」が海の上とは・・・
B303
- >5
3番目(Traial06.jpg)は『ベルト給弾と弾倉併用』と元ページにあるので、もしかすると5.56mm小銃(今の89式)の採用に合わせて試作した5.56mm機関銃かもしれませんね。ミニミ辺りを参考にしたのかどうかはわかりませんが、スタイル的には似たものを感じます。ただ、煤けているせいかえらく作りが安っぽく見えます(笑)
上の2つの画像に関しては記述が何もないので何とも言いようがないですね(;^_^A ただ、7.62mmを使用する機関銃にしてはレシーバーが細身な感じがしないでもありません。
別スレッドでも書きましたが、今後陸自が新7.62mm機関銃を採用するにしても、個人的にはFN MAG辺りを採用した方が無難な気がします。
ブラック・タロン
- >9
なんかに64式と書いてあったような記憶が。
SAW
- >ブラック・タロンさん
ありがとうございます。大変参考になりました。
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