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スポッティングライフルはいつごろどこで発明されたのでしょう? 加州虎 |
- スポッティング・ライフルとしてよく知られているのは、アメリカの106mm無反動砲M40(陸自では60式)の上部に装備されているM8C(口径12.7mm)です(イギリスの120mm無反動砲WOMBATにも備えられていた)。M40は105mm無反動砲M27の改良型として1950年代に開発されたものです(正確な開発年度は手元に資料がない)。
これより前の無反動砲等にスポッティング・ライフルを備えたものがあったかどうかは資料不足で不明です。
ちなみに、現在各国軍で使用されている対戦車ロケット・ランチャーの中にもスポッティング・ライフルを備えているものがあります。英軍の使い捨て式ランチャーLAW80や米海兵隊のSMAW等が知られています。
ブラック・タロン
- >1.に続けて−−−
SpottingRifle にこだわらず、弾着(又は曳光弾)で測距や弾道を推測及び調整する事は、陸・海・空 問わず、
銃砲が戦に出現した時より、戦訓として身について来たものでしょう。
SpottingRifle として、現実的な専用銃の登場は、米軍M40 106mm Recoilless Rifle用が
初めてではないでしょうか。
制式名:M8C SpottingRifle 使用弾:M48標定弾
朝鮮戦争後の1955年頃登場。戦訓より、”正確な測距の必要性” 106mm低初速弾(約500m/s)の
”非低伸性&飛翔経過時間による命中精度不良” を向上させる手っ取り早い方法として考えつきました。
M48標定弾が106mm弾とほぼ同じ弾道を持つ事は、御存知でしょう。
*1.M8C Spotting Rifle 主要データ
全長:1.14m 重量:11.8kg
銃身長:810mm ライフリング: 6条 右
給弾方式:Box 20発 作動方式:ガス圧セミオート
最大直視射程:1100m
参考画像
http://www.historicreproductions.com/restore1.htm
*2.M48標定弾 主要データ
http://www.thesupplybunker.net/weapons/12_x77mm.txt
その他備考−−−>1.ブラック・タロン氏解説の通り
1.陸自では、”60式12.7mm スポットライフル”として、60式自走無反動砲に装備されているのは、衆知。
2.英軍では、戦車砲の測距に同軸機銃を使用する伝統が有りました。
別名 ”Ranging Gun”とも言います。
L6 Wombat 120mm Recoilless Rifle にも、M8C Spotting Rifleが備わっています。
3.米軍の対戦車兵器(SMAW)にも、Spotting Rifleは、復活していますね。 サイズは9mm専用弾。
http://www.fas.org/man/dod-101/sys/land/smaw.htm
軌跡の発動機?誉
- ソ連にIS-7という試作重戦車がありまして(1948年完成、68トン、130ミリ砲、14.5ミリ×2、7.62ミリ×6)、砲身直上の14.5ミリ機銃をスポッティングライフルとして使用することを考慮していたらしいです.
バツ