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基本的は質問ですみません。 HEAT弾とはどのように読むのでしょうか? 滑腔砲から発射するということですが、 有翼弾とかになっているんですか? Alphabette |
- ・HEAT
=>「ひーと」
・滑腔砲(からのみ/sorya付けたし)発射
=>ライフル砲からでもも発射”は”可能です。性能を出すためには条件があります。
・有翼とかに
=>羽がついています。主な効果は空力抵抗の付与による姿勢安定化と、姿勢安定化の為の回転運動付与のためです。
(効果は同じだが、適用範囲が違う)
sorya
- フランスにはライフル砲から発射可能なHEATがあります。
ベアリングを介した二重構造になっていて、外側だけが回転する事によってHEATそのものは回転してしまわないようになっているそうです。
が、この構造は口径に対してHEATの径が小さくなってしまいます。
せせひわ
- ・120mm滑腔砲のHEAT-MP-T(翼安定型)M830A1の説明(英語)
http://fas.org/man/dod-101/sys/land/m830a1.htm
・HEATの説明(日本語)
http://www.geocities.co.jp/Technopolis-Mars/1550/shell_var/heat.htm
砲弾が旋動していると、その遠心力によりメタルジェットが拡散してしまう
んで、侵徹効率が大きく低下するそうです。
ということで、ライフル砲で発射する場合は、砲弾が旋動しないように、特殊
な機構があったほうが良いわけです。
ある
- 最近のシミュレーション技術を応用した設計手法はたいしたモンで、規定回転数に達した方が威力が大になる(要は金属流のフラグメンテーションを防げる)弾頭形状
なんてーのも出てきています。ま、蛇口みたいなもんですね。
sorya
- >規定回転数に達した方が威力が大になる(要は金属流のフラグメンテーションを防げる)弾頭形状なんてーのも出てきています。ま、蛇口みたいなもんですね。
そのようなHEATもあるのですね。知りませんでした。フォロー、ありがとうございます。便乗質問なんですが、規定回転数ってどの程度なのでしょうか?ちなみに、61式90mm戦車砲のM318APーTの回転速度は、適当に計算して、およそ500回転/秒ぐらいでした。規定回転数は、まさか、そんなに大きくないですよね?
ある
- すいませんさらに便乗質問をお願いします。現場(自衛隊)の人達はAPFSDS弾をどのように呼んでいるのでしょうか。律儀に「えーぴーえふえすでぃーえすだん」と呼ぶのでしょうか。それだと非常時に「○時方向敵戦車!えーぴー・・・ええぇとなんだっけ!?」とかやっちゃいそうでとても気になります。
epitaph
- >>ある氏
あの弾頭の肝は、生成された金属流自体にある程度の回転モーメントを付与できる
(弾頭の回転方向と逆にね)様に設計が成されたものなのですよ。(それだけじゃないけど)
だから、初期のその手の弾頭は静爆状態のほうが性能が悪くなったりします。
そのときはしゃーないんで、モーターで弾頭を回転させて起爆させたりなんか。
けこ泣けますよ。実験費用が高くて(泣)。
規定回転数か…我が社のは知りませんが(消極的回答拒否(笑))、他国の製品についてのみ言及すれば、数rpm〜数十rpm程度です。
>>epitaph氏
APFSDSは「てっこう〜」と呼称していたような。
あめ公は「すぇぃぼぉぅ〜(SABOT)」だった。ちょっとかっちょえかった(笑)
sorya
- soryaさん
その程度の回転数だと、流体金属の連続性を保つ方向に働いたりする場合もあるのですね。ご回答ありがとうございます。
ある
- >7.やはり略称でしたか。ありがとうございます。
epitaph
- >>ある氏
んにゃ。回転は基本的に威力阻害を起こすのです。
でも、弾頭の姿勢安定性とを加味して、出来うる限り少ない回転数になるように調
整してるんです。
だから先に述べたような、回転させた方が威力が上がる弾頭が開発されるんです。
その方が弾道が安定するため、長距離の命中精度の向上が期待できるんです。
sorya
- >sorya氏
>・滑腔砲(からのみ/sorya付けたし)発射
付け足しでライフル砲からも発射可能とは書いてありますが、61式戦車ですら翼安定の70式HEAT-Tを使っていましたし、現用ではライフル砲でも滑腔砲でも関係なく有翼HEAT弾を使用できる。と答えた方がよろしいんではないでしょうか。構造自体はどちらもほぼ同じですし、ラインメタルが105mm滑腔砲を作ったときなんかは、使用HEAT弾(ラインメタル製)はライフル砲にも使用可能(ガス禁塞バンドをライフル用に付け替える)のように設計したということです。
74式戦車の105mmHEAT−MPも90式戦車用に開発されていた国産120mm滑腔砲用HEAT−MPのスケールダウン版です。
>ライフル砲用HEATって
ライフル砲から撃つためには、フランスのように弾の外側だけ回転させ中は回転させないか、若しくは打ち出す弾を何等の形で回転させないかのどちらかになります。そこで、ライフル砲用HEAT弾はナイロン製の回転バンドを取り付ける方法がアメリカで開発されました。(APFSDS及びHEATを射撃するのには「滑腔砲しかない」と105mmL7の換装用に105mm滑腔砲を開発したラインメタルはこけちゃいました。)砲腔内ではこのバンドがライフルに食い込むとともに前方に対するガス禁塞を行い本体へ回転力ができるだけ及ばないようにしています。
(回転は90mmHEAT弾で10rpm程度、回転が30rpmを超えると侵徹力減少が増加するようです)
同じように、ライフル砲発射用のAPFSDSも滑動回転バンドが取り付けてあります。
こちらの方は、逆に程よいスロースピンがかかるのでGOODですね。(もっとも翼にもちゃんと回転が与えられるように細工されていますが)
そういや、最近はHEATといえば翼安定弾が当たり前ですが、この弾が出た当初は翼安定対戦車榴弾はFSHEATとかHEAT−FSと記述されていましたね。ただのHEATだと旋動弾だった。
はいどーも
- >>はいどーも氏
??…付け足しの部分は、質問者の意図する質問文に対して、こういうニュアンス
であろう?という意味でやったことなんだけど?ううむ。文が不味かったかな?
それはそうと、弾頭の回転が威力の現象に寄与するのは、機構上自明のものではあ
りますが、回転数に対する感度はBRL42形状のような鋭角のコーンの方が顕著では
あります。
WWII当時の分厚くかつ、角度が鈍いHEAT弾頭は比較的高回転まで連続性が保たれま
す。ただし、弾頭そのものが持つ、理想侵徹威力が著しく低いですけど。
sorya